1周年
子供とASLをやり始めてから1年が経ち、20回目の対戦です。シナリオはTotal eastfront pack1のTEF1#5、Panzer pioneer。知りませんでしたがパイオニアというのは軍事用語では工兵のことで、機甲工兵という意味なんですね。
舞台は1941年の夏、ドイツ軍がレニングラードに近づいたところ、ソ連軍が補給部隊に待ち伏せ攻撃をしてきたので、ドイツ軍は機甲工兵でそれを一掃しようとするところです。ドイツ軍は75VP以上の損害ポイントを獲得するか、一番奥のソ連側の建物を15へクス占領すると勝利です。
ソ連軍は37個分隊もいますが、その内24個が徴募兵です。初期配置されるのは3個分隊のみで、残りは16個分隊が第1ターン、18個分隊が第4ターンに脇から侵入します。他に45ミリ対戦車砲2門が初期配置、37ミリ対戦車砲2門と82ミリ迫撃砲1門が第4ターンの増援と一緒に出て来ます。さらに第3ターンにはKV-I重戦車が2両、自軍盤端から出てきます。
攻めるドイツ軍は突撃工兵ですがたった8個のみで、トラックに分乗して侵入します。また戦車は、20ミリ機関砲装備の2号戦車6両と同火炎放射器搭載型1両と、37ミリ長砲身の38(t)戦車3両がいますが、KV-Iに対してはほぼ無力です。しかしドイツには280ミリというとんでもない威力のロケット砲支援があり、最速4ターンごとに1回まで撃てます。
プレイ予想時間は(51+28×3)×9÷60+1=21時間15分?!?やり始めてから計算してびっくり。終わらないよ、これ。始めたものはしょうがないので、できるだけやってみることにしました。子供がソ連、私がドイツです。
防御側が先攻の珍しいシナリオで、まずソ連軍の増援が脇から登場し、林道に隣接してドイツのトラックがこちらから走り抜けるのを防ぎます。ドイツ軍は防御射撃で後ろに向かって逃げ出した一部の部隊を狙ってロケット砲を撃ちますが、誤差が大きいロケット砲は当たりません。しかし異常乾燥した夏場のため、辺りの果樹園に火災が起こり、これは後々どんどん燃え広がって大火災となっていきます。
林道を避け全て平地側から侵入したドイツ軍は、炎上している補給トラックの残骸の手前(弱風により煙幕の壁あり)で歩兵を降ろし、付近の待ち伏せ部隊に攻撃を開始します。しかし装甲の薄いドイツ戦車は、ソ連の対戦車砲に撃たれて次々破壊されます。ドイツ軍は突撃工兵だけで攻撃することにし、4ターンの前半までかかってソ連の待ち伏せ部隊を全滅させます。
そして4ターンの後半、ドイツ突撃工兵は森を抜けて前進しますが、目の前には2両のKV-Iが。ドイツ軍はどうすればいいんだ?KV-Iなんて倒せる兵器ないぞ。
2回目のロケット砲攻撃はソ連軍増援の車列の一部を破壊しただけで迎えた第5ターン後半。他に手が無いドイツ軍は、突撃工兵でKV-Iに向けて突進することを決意します。
まずKV-Iに向かってトラックを突っ込ませ壁を作ります。KV-Iはこんなものを撃っている場合ではないので何もしません。そして1スタック目の突撃工兵は駆け足で前進し、KV-I手前で煙幕を斜め前に配置してから、真っすぐKV-Iに隣接します。KV-Iはこれを砲撃し、スタックは全て混乱釘付けとなります。
次により強い2スタック目が駆け足で先ほど置いた煙幕に入ってKV-Iに隣接します。KV-Iは追加射撃で撃つものの当たりません。そして突撃工兵はまず火炎放射器で破壊を試みますが、運悪く2つとも外れて1つは故障します。しかし対戦車判定チェックには全員成功し、見事白兵戦でKV-Iを破壊炎上させます。

さらにドイツ軍は、一緒に来た戦車で逃げきれなかったソ連の馬車を破壊し、森に逃げた部隊も包囲して降伏させます。ソ連軍は徴募兵が多いため、それまでにもいくつかの部隊が降伏しており、これでドイツのVPは60ほどになりました。
これはまずいと思ったソ連軍。途中で抵抗するつもりで残しておいた部隊を全力で逃がします。しかしトラックに乗り切れずにのたのた歩いて取り残されていた徴募兵3個分隊が、逃げ切れずに盤の端に追い詰められます。これらは皆降伏してしまい、75VPまであと少しとなります。

そして最終ターン、最後のロケット砲は事前照準しておいたソ連側の村に撃ち込まれます。村には多くのソ連軍が散在しており、当たり具合によってはドイツの勝ちでしたが、砲撃は最もソ連軍の少ない方にそれてしまい、VPが足りずにドイツの負けとなりました。
今回は予想時間よりずっと早く8時間程度で終わりました。今回のシナリオはほとんど部隊を初期配置しないので配置時間が非常に短いことと、防御側の方がずっと数が多いのに大半の部隊は逃げ隠れするだけという特殊事情が影響していると思います。しかしそれにしても差がありすぎです。
トラック等は危険ですぐ乗り捨ててしまうので、予想時間に使う車両はAFVだけにした方が良さそうです。それで計算しなおすと
(51+12×3)×9÷60+1=14時間
これでも実際より大分長いですが、The ASL Scenario Archiveの見積もりも14.8時間なので、だいたい良い線なのかもしれません。
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