煙幕・側面フルMG・OBA三連コンボ
 
 今日のASLは、ネットで見つけた得体の知れないAssurbanipalというシナリオ集から、JW8 ゴウダプの奪還。大戦末期ドイツの工兵は地雷陣地攻撃に多用され、今回は要塞化されたゴウダプ山の攻撃を命じられた。ドイツは10ターン終了時に、ソ連の支配するレベル2以上のヘクスを4つ以下にしていたら勝利、5〜7つなら引き分けです。得体が知れないだけあって、戦力バランスもソ連30%超優勢のとんでもなく偏ったシナリオなので、大々的に調整します。赤字は調整後の数字です。
 守るソ連は、エリート16個分隊と9−2指揮官とその他指揮官4人に、機関銃50cal1重1中2、豊富な100ミリ盤外砲電話1→削除、地雷90戦力→60戦力、75*で装甲全て11のキューポラ2→1、3+5+7トーチカ1、鉄条網10→6、塹壕8です。
 これを攻めるドイツは、8−3−8突撃工兵12個→15個、5−4−8工兵12個→15個分隊と9−2指揮官とその他指揮官7人→9人に、機関銃重2中4、PSK3、FT2、DC4、豊富な120ミリ盤外砲電話1です。
 この調整により戦力評価は、優劣0%台の互角になります。なお丘の防御効果は、120ミリ盤外砲で相殺されています。子供がドイツ、私がソ連です。


 120ミリ盤外砲を食らい続けたら塹壕にいても勝ち目が無いので、ソ連は尾根の反対側に塹壕を敷き詰めて反斜面陣地を作り、尾根には鉄条網と地雷を並べて正面からの攻撃を防ぎます。これに対しドイツ軍は正面左右から全速力で接近。ソ連軍は身構えます。
 第2ターン、ドイツは丘の間の小峰に、電話から丁度隙間を通して見て煙幕を落とすのに成功しました。これにより右側の小丘へ、巨大スタックが隠蔽を付けたまま登ることができます。また索敵で正面の尾根に鉄条網だけでなく地雷もあるのが分かったドイツは、煙幕を利用して大丘の両脇に部隊を回り込ませました。
 ターン後半には小競り合いで、ソ連スタックは平地に出て来たドイツスタックに何も損害を与えられないばかりか、撃たれて1個バーサーク。ついてない。


 第3ターン、ドイツ軍は煙に紛れてソ連陣地に迫り、ソ連は左側の地雷原に入った火炎放射器指揮官を混乱させます。ところが後半、この指揮官が一発回復して準備射撃にも耐え、これに突っ込んで行ったバーサーカーは、隣から撃たれてKIA。奇跡的に生き残った火炎放射器は、丘のソ連分隊たちを混乱させました。やっぱりソ連ついてない。
 しかし問題はそこではありません。右側の小丘に登ったドイツ軍は、半個分隊6個に持たせた重中機関銃6丁で、このままだと34火力に撃たれてソ連鬼スタックは撃ち負けそうです。なので仕方なくソ連は部隊を尾根の陰に隠しました。
 するとドイツはここを狙って盤外砲を動かし、FFEにしようとします。しかしそれには追加カードを2回引いた上に、良い位置に落ちなければなりません。ところがドイツはこれに全て成功してしまい、絶好の位置に120ミリ砲が落ちました。これはソ連きつい。塹壕やトーチカによりまだ被害はそれほど多くないものの、ここを撃たれ続けたら戦いようが無い。
 第4ターン、ドイツはさらなるカード2枚引きにも成功して、2度目のFFEを落とすのに成功。さすがにソ連もうだめそう。ドイツ軍はこの機会をとらえて全軍で突っ込みます。ところがここに来てソ連はバンバン当て始め、かなりのドイツ兵が撃退されました。とは言え今さら遅く、減ってしまっている戦力でドイツの大軍を全て撃退することはできません。結局ソ連軍は突撃火力によって継戦不可能な損害を受け、投了です。



 確かにドイツは前半、特に盤外砲の運が良かったです。しかしドイツの真の勝因は、脇からソ連陣地を狙える小丘を盤外砲煙幕で隠し、半個分隊6個に重中機関銃を6個持たせて、隠蔽付きでそこに登らせた作戦にあります。これによりソ連軍は尾根ぎりぎりに追い詰められ、盤外砲が当たった時のリスクが高まっていました。こうなってしまうと、ドイツは多少時間が掛かったとしても、盤外砲が正確に落ちるのを待っていれば良く、ソ連はその前に盤外砲が打ち切られるのを願うしかできません。
 ソ連はこの作戦に気付いていませんでした。これに対応するには、今回右側にキューポラ、中央の林で左向きにトーチカを置いていたのを逆にし、右に置いた右向きトーチカに鬼スタックを入れなければなりませんでした。これならトーチカの強力な+5防御修正により、いくら火力が高くても所詮平地にいる右の丘のドイツ鬼スタック相手に、ソ連鬼スタックは十分有利な撃ち合いができたでしょう。そうすればソ連軍は尾根に追い詰められることも無く、決して引けは取らなかったはずです。
 また短砲身ソ連砲のキューポラも、いくら敵の機関銃が効かないとは言え、離れると自分も当てにくいので、近距離戦に限られて全方向撃てる中央の林の方が効果的だったでしょう。ソ連の鉄条網と地雷と塹壕の配置は良かったと思いますが、このほんの一点を間違えただけで負けてしまい残念です。やはり丘では作戦が難しくなりがちです。

 
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