クナイのAir & Armor
 
  今日のASLは、Paddington Bears '96 PackよりPB3 クナイの子どもたち。マレー半島上陸後勢いに乗る日本軍だったが、オーストラリア軍が砲兵支援を受けてこれに反撃を開始した。しかし日本軍には戦車と戦闘機が支援に向かいつつあった。オーストラリアは5.5ターン終了時、クナイの中を通る道路より西に、9VP以上の統制状態ユニットを置いていたら勝利、5〜8VPなら引き分けです。浅いジャングルの太平洋地形ですが、ボード35の真ん中を通る道はあります。
 攻めるオーストラリア軍は、エリート12個分隊とATR1丁と80ミリ盤外砲無線機。守る日本軍は6個分隊が初期配置で、第2ターンにハ号軽戦車1両、第3ターンにエリート2個分隊がやって来て、他に最大2ターンの爆弾無し戦闘機1機の支援があります。
 戦力評価では、ジャングル補正が付いて日本19%優勢の必勝なので、戦力調整をします。オーストラリアに4個分隊と8−0指揮官1人と軽機関銃1を加えて、日本の優勢を7%台に抑えることにしました。0%付近まで減らさなかったのは、隠れ場所の無いジャングルでは盤外砲が強そうなことと、両者ともクナイならそれほど防御に有利では無さそうと思ったからです。
 子供がオーストラリア、私が日本です。


 日本は前進防御を敷きます。後退防御にすると、日本の増援が来て待ち受ける前に、オーストラリア軍が決戦場についてしまうのが、1つ目の理由。そして日本の混乱した半個分隊と、自己混乱した分隊(半個分隊2個になる)は、すぐ回復できて後退戦に強いのが、2つ目の理由です。突破シナリオなので日本軍は均等に配置します。
 日本から見て右側はジャングルが多くて進みにくいので、オーストラリア軍は中央から左にかけて進んできます。左手ではまず迫撃砲が日本の守備隊にうまく煙幕を落とし、他の部隊が開けた所を進んできました。しかしこちらが進みやすいことは日本も承知で、備えていた隠匿中機関銃ファイアレインと半個分隊で阻止。もう少しで混乱させたオーストラリア部隊を降伏させられる所でしたが、日本の隠匿半個分隊が射撃に耐えられず、成りませんでした。そして中央を進んだ部隊は、正面の日本半個分隊を混乱させて、ジャングルを占領します。
 
 第1ターン後半、両側から挟まれて逃げられなくなった日本中機関銃は、中央のオーストラリアフルスタックに反撃。するとROFバーストして、半分を混乱残りをピンにしました。そして他の部隊は後退します。ここでオーストラリアは、無線で砲兵支援を要請しようとしましたが、なんと故障。これは痛い。
 第2ターン、逃げ遅れている日本9−1指揮官と中機関銃を倒すため、オーストラリア軍はそこに殺到します。しかし日本軍の防御射撃と指揮官の耐久力が強く、生き延びて自己潰走で逃げ、次にジャングルで楽々と回復しました。やはり日本軍の後退戦は強い。


 第2ターン後半、無線機は完全に壊れてしまいました。オーストラリアはもうだめなのでは?日本軍はそれを尻目に悠々と逃げ去って行きます。
 そして日本の増援歩兵が来る第3ターン。かなり厳しい状況のオーストラリアは、数を頼みに無理矢理肉薄して攻撃を掛けますが、撃退されるものも多く、白兵戦も不意打ちを取られて一方的に除去されてしまいます。オーストラリア最後の望みは日本の航空支援が遅くなることですが、ターン後半に日本がサイを振ると・・来てしまいました。
 防御側に戦闘機が来ると、クナイで残留火力線を作られて通れない。しかも機関銃3丁のファイアレインはクナイを無視できるのに、オーストラリア軍が撃つ時はクナイに邪魔されて効かない。そしてもし運良く抜けたとしても、その先に戦車が立ち塞がっている。絶対無理、オーストラリア投了です。


 
 オーストラリアの無線機が何もせずに壊れたのは、確かにかなり不運でした。しかしそうでなくても飛行機と戦車が守るクナイは思った以上に強く、やはりジャングル補正は適正でした。

 
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