10−3の守りは怖ろしい
今日のASLは、T4のShklov's Labors Lost、シクロウの仕事は無駄になった。1941年7月、シクロウの街で「スターリンの学者たち」と呼ばれた士官候補生の部隊に、ドイツの進撃は妨げられます。そこでドイツはグロスドイッチュラントに彼らの排除を命じました。ドイツは6ターン終了時に、中ほどにある5つの石造建物を全て支配していたら勝利です。
守るソ連は、エリート7.5個分隊と10−3指揮官とコミサールに、重、中、軽機関銃、ATRが各1。攻めるドイツはエリート9個分隊と、10−3、9−2、8−1指揮官に、機関銃中2、軽4と、指揮官付き75*III号突撃砲2両です。
戦力評価は10−3指揮官を2個分隊相当とし、ドイツが12%の優勢で予想勝率8割です。ただし優秀指揮官の影響が強く出やすい小規模シナリオでの対戦例は少ないので、誤差があるかもしれません。子供がソ連、私がドイツです。
隠蔽も無しで10−3指揮官フルスタックに撃たれてはたまらないので、ソ連は監視用の半個分隊を生贄にして、他は後ろに隠れます。特別ルールもないごく普通のシナリオなので、集中決戦戦術&鬼スタック以外の選択はもちろんありません。
ソ連が基本戦術に従っただけにも関わらず、ドイツはこれをどう攻めるのか困り果てます。正面から隠蔽も無しに突っ込めば、ソ連鬼スタックの24火力−3修正先制攻撃を食らいます。右に回り込もうにも鬼スタックのLOSが平地を通っており、簡単には抜けられません。これ予想よりも難しいぞ。
ドイツは良く考えた末、まず戦車で迂回してソ連半個分隊を無力化し、そこに8−1と3個分隊を送ります。そして10−3と9−2の機関銃フルスタックは、右側の石造建物に進んで撃ち、ソ連分隊は混乱。
ターン後半、潰走したソ連分隊はコミサールの回復に12を出して損耗クラス低下し、半個分隊は10−3に撃たれて除去されます。ソ連は右側に隠蔽部隊を再配置し、鬼スタックは3階に上がります。

第2ターン、ドイツは10−3と9−2のスタックを射撃待機させ、戦車を右側のソ連建物でまた迂回させて、ソ連分隊の隠ぺいを取りに行きます。機関銃が無い戦車なので、街路戦闘が恐い所でしたが、無事到着。10−3はこの分隊をKIAし、維持した機関銃と9−2でさらに別のソ連分隊を混乱させました。ソ連鬼スタックは後ろに下がります。ひとますドイツは順調そうですが、どうかな?
第3ターン、あれ?写真を見ると、ドイツ鬼スタックから3階にいるソ連鬼スタック見えてる。戦車と一緒に撃てば良かった。本当はソ連も違う所にいた方が安全だったでしょうけど、(どちらがかは分かりませんが)難を逃れました。
ともあれドイツは煙幕を撃った上で主力を左に回り込ませ、半個分隊で隠蔽を剥がします。しかし目が悪く前進射撃は効果なし。ソ連鬼スタックは1階に降りました。

第4ターン、後ろに回り込んでいたドイツ戦車が、ソ連建物左側でまた迂回し、今回も街路戦闘に生き残ります。ドイツの射撃はまた目が悪くて効きませんでしたが、ソ連軍は白兵戦を避けて自己潰走。これはどうせコミサールですぐ回復するでしょう。そしてもう1両のドイツ戦車は、右から迫り、ソ連軍を追い詰めます。
ターン後半、10−3を含むソ連軍は、右側のドイツ戦車に隣接する木造建物に移動。うっ、これは戦車が街路戦闘を挑まれてやられそう。もっとこっちに歩兵を持ってきておくべきだった。
頼みの綱は戦車砲しかありませんが、警戒移動の2個分隊と10−3に隠蔽が付いていて、そう簡単には効かない。どうだ?えいっ!2、致命的命中。1個分隊除去、2個分隊混乱、10−3ピンで、白兵戦は不可能に。しかも退路が無いので分隊は全滅。幸運に救われて、ドイツ勝利です。

集中決戦戦術も鬼スタックも知らなかった頃なら、ドイツは散らばったソ連軍をプチプチ潰していくだけの、気軽なシナリオだったかもしれません。しかし今このシナリオをやると、ドイツはどう攻めたらいいのか、ものすごく難しい。
ドイツ戦車は途中で街路戦闘に負ける可能性もあったし、コミサールですぐ回復できるソ連兵は、普通ならこんなに簡単に除去できません。そして特に、小規模なシナリオでは防御側の10−3鬼スタックの怖さが尋常じゃなく、これを打ち破って進むには相当な困難が伴います。
これらを考えるとドイツは8割も勝てないでしょう。たぶん防御側の10−3は、2個ではなく3個分隊相当が妥当だと思います。それで計算すると、今回のシナリオはドイツ7%の優勢で予想勝率6割となります。
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