ドイツか?イタリアか?
 
 今日のASLは、G8 大勢での偵察。シチリアに上陸したパットンは、「攻勢に出るな」という命令を破るため、「大勢で偵察する」という名目で進撃を始めた。アメリカは21J4とZ2の両方の建物を支配したら即勝利、あるいは7ターン終了時にどちらかの建物を支配した上でドイツの3倍以上の損害VPを稼いでいたら勝利です。全ての建物は石造で、アパートは1階建てです。
 守る枢軸は、南西側にドイツ7個分隊とIFE8火力の対空砲1門、南東側にイタリア12個分隊、北側にイタリア5個分隊で守ります。ドイツ軍はELR4、イタリア軍はELR1のモラル6で、ドイツ軍とイタリア軍では複数区域射撃グループを組めません。
 これを攻めるアメリカ軍はELR5のエリートで、北西と北東からそれぞれ12個分隊ずつ侵入し、北東側には10−2指揮官がいます。
 戦力評価ではイタリア軍4割以上混成により枢軸の質を0.8として、アメリカの予想勝率が37%。ただし実際にはイタリア軍が7割もいることから、枢軸の質を基準より細かく0.7として見ると、予想勝率57%となるので、概ね良いバランスと思われます。
 子供がアメリカ、私が枢軸です。


 枢軸はまず基本通り、どちらかの建物に全軍を集めて守ることを考えます。しかし勝利条件をよく吟味すると、アメリカは空いている建物を取った上で、その高火力を利用して一方的に1VPだけ稼げば勝ててしまいます。
 そのため枢軸は両方の建物を守ることにしますが、どう考えてもモラル6でELR1のイタリア軍は弱すぎます。そこで北側のイタリア軍は、全員でイタリア建物前方の大きな建物を守って、こちらへの進軍を遅らせるようにします。その上で南ではイタリア・ドイツ各1スタックを中央に置いて、どちらかを集中攻撃されたらすぐ駆けつけられるようにしました。それでもアメリカは弱いイタリア軍を全軍で攻撃するように思えたので、対空砲や穿孔照準はその通り道を狙っておきました。

 第1ターン、アメリカは枢軸の予想に反してドイツ軍方向への進撃。しかし途中3階からのドイツ軍射撃が結構効きました。イタリア軍はドイツ建物に向かいますが、一部はアメリカ軍の反転に備えて残します。
 第2ターン、アメリカ軍は迷うことなくドイツ軍建物へ全面進攻。ドイツは、前に出て来たアメリカスタックを、鬼スタックで撃って大混乱させました。ところが直後にアメリカ軽迫撃砲×4の1発が当たり、ドイツ鬼スタックも全混乱。石造建物になんかそう簡単に効かないと思っていたのに、枢軸はいきなり防備が崩れたぞ。
 第3ターン、アメリカの先陣がドイツ建物付近に到着。ドイツは鬼スタックが混乱中のためこれに反撃できず、代わりに半個分隊を並べて凌ごうとしましたが、積んでいた所にまたしても軽迫撃砲が効いて混乱&ピン。しかたなく枢軸は二階のイタリア軍まで使って防衛線を作りますが、あまりにも頼りない。

(下が南)

 第4ターン、アメリカは全軍が到着してドイツ建物の二面を攻撃する態勢になり、突撃ではウミガメ戦術で建物に隣接。回復したドイツ鬼スタックは建物内部で待ち受けますが、弱すぎるイタリア軍は右側の少し離れた所から恐る恐る牽制するだけ。
 第5ターン、アメリカは火力スタックで撃ち、それ以外はドイツ建物に進んで行きます。ドイツ対空砲やイタリア軍はそれを撃ち、いくらかは撃退したものの、せっかく引いたファイアレインは一発故障。アメリカ軍は突撃で建物内に侵入し、ドイツ鬼スタックを囲んでしまいました。これは枢軸かなりまずい感じなんだが。
 ターン後半、反撃に賭けるしかないドイツ鬼スタックは、散布射撃を使って2スタックを20火力と24火力で撃ちます。これで包囲は解除できたものの、アメリカ軍の損害は限定的。残った建物内のアメリカ軍は、全員で組んで36火力射撃を加え、ドイツ鬼スタックを全混乱させました。これでドイツ軍には組織的な抵抗力が無くなり、アメリカの勝ちです。



 あまり効きそうもないと思っていた石造建物への軽迫撃砲攻撃が、決定的な所で2回も効いてしまい、勝負はつきました。4つもあって相手の狙撃兵ナンバーが小さいと、ROFも高くリスクも小さくて意外と侮れません。また枢軸はイタリア軍建物が攻められるのを警戒しすぎて、ドイツ軍建物側が少し弱かったかもしれません。

 
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