スターリンの分断集中攻撃
 
 今日のASLは、G34 解放者たち。ドイツの東部反撃作戦「春の目覚め」は失敗に終わり、ソ連軍はウィーンを目指してなだれ込んで来ました。ソ連は8.5ターンの終了時にドイツより多くのVPを持っていたら勝利です。VPは橋の支配が各3VP、工場(3つの大きな建物)の支配が各2VP、複数へクス建物(多分工場以外)の支配が1VPです。道路は全て舗装、生垣は石垣になり、弾痕、丘、崖は無く、小川は渡れません。
 防御正面は広くないものの、ドイツは林で隔てられている左右を両方守らなければ、片方から突破されて点数の高い後方の工場を取られてしまい、守りにくい形です。そのため分割防御になるかもしれず、戦力も両軍選択式なので、戦力評価が難しくなっています。しかしどのように見てもドイツの戦力が多すぎると思われるので、ドイツ戦車を4両減らし、歩兵をドイツ1減ソ連3増することにしました。

 最終的な戦力は、守るドイツがSS9個分隊と10−2指揮官、唯一建物に置ける75Lハーフトラック1台、ゼーアラング1両、ティーガーI3両、対空戦車1両を川よりソ連側に初期配置。第3ターンにヤークトパンター2両が、第4ターンにティーガーI1両と突撃工兵2個分隊、爆薬2、ゴリアテ2が来ます。
 そして攻めるソ連は第1ターンにエリート6個分隊と9−2指揮官、76Lシャーマン5両、57LLハーフトラック1台が、第2ターンにエリート7個分隊、IS-2m4両、SU-1002両が、第3ターンにエリート5個分隊、ISU-1224両、120ミリ盤外砲が来ます。
 この戦力での戦力評価は、分割防御と見ればソ連の予想勝率63%、そうでなければ35%ですが、IS-2mが強くそれに対抗できるドイツ戦車が遅れて出て来るので、もう少しソ連有利かもしれません。子供がソ連、私がドイツです。


 ドイツは決戦場をどこにするか考えますが、歩兵が守るのに強い3階建て建物は最前に離れて2つしかなく、戦車も建物に配置できません。工場は戦車も入れられて防御に強いですが、後ろ過ぎます。他は弱い地形で守りにくいので、すぐに川の手前へ下がって守る手も考えられますが、川の向こう全部と橋2つを取られたら負けで、IS-2m相手に橋は守り切れないので無理でしょう。そこで最終的に2つの建物3階に機関銃スタック2つを置いた前進防御を取ることにしました。

 第1ターン、ソ連軍は林に隠れながら前進しますが、目が悪く戦車は砲・機関銃の故障を連発。ただ57LL砲を積んだハーフトラックが、右の3階建て建物からの移動を妨げる位置に来たのが、ドイツにはやっかいなところ。そこを撃てる所に戦車を置いておくべきだったか。
 第2ターン、IS-2mはドイツ左手に出てお家の75Lハーフトラックを狙って来ます。そして中央ではシャーマンがドイツ鬼スタックに煙幕を落とし、対空戦車を倒した上て、ソ連歩兵が森伝いに接近。さらにドイツ右手ではSU-100の2両が道路封鎖に加わり、右ドイツ建物からの援軍を阻止して来ました。
 こうなるとドイツ軍は完全に左右分断されて、左が集中攻撃を受けるのを防げません。中央建物の鬼スタックが打って出て前面を守りに行きますが、いつまでもつか。


 第3ターン、左側でどんどん迫って来るソ連軍。耐えていたドイツお家戦車もついに炎上しました。打って出たドイツ歩兵も拠点建物に戻ります。右のドイツ戦車たちも、100L砲を無理にくぐり抜けて左に回った所で、IS-2mには歯が立たないのでそのまま。ヤークトパンターも手前でソ連戦車の突破を防ぐくらいしかできません。
 第4ターン、ソ連は煙幕弾や煙幕迫撃砲を利用して、ドイツ中央拠点に殺到。ソ連軍の数が多すぎて、ドイツはどうしてみようもありません。ソ連の勝ちです。



 ソ連はIS-2mの戦闘力、シャーマンの煙幕、サブマシンガンエリートの白兵戦力の連携が強く、突破を防ぐためある程度横に広がる必要のあるドイツ軍は、少し離れたら簡単に分断されてしまいました。
 今の戦力評価法では戦車の強さを細かく評価していないので、IS-2mのように強力な戦車が4両も出て来ると、ソ連はだいぶ有利になると思われます。後日やったGD-A To the Last Manでも同様だったので、特定の条件ではIS-2mを2両分として評価することにしました。そうすると今回の予想勝率はソ連61%となるので、戦力調整はもう少し控え目にし、ドイツは地形的に多少不利でも部隊が離れないよう、中央2つのブロックで守った方が良かったのかもしれません。

 
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