海底の巨大生物
 
 今日のASLは、BoF4 About His Shadowy Sides 彼の影の面について。このタイトルはクラーケンという詩の一節のようで、KV−2を海底の巨大生物クラーケンに例えているのでしょうか。ドイツのソ連侵攻初期、ソ連はドイツの手に負えないような重戦車KV−2を伴って反撃しました。ソ連は7.5ターン終了時に、9以上の建物・瓦礫ヘクスを支配しているか、ドイツより3つ以上多く戦車を破壊していたら勝利です。
 守るドイツは二戦級1.5個徴募兵1.5個分隊と負傷した10−2指揮官、分解中機関銃を初期配置し、第2ターンには北から一線級8個分隊と軽機関銃1軽迫撃砲1が、第3ターンには西から75*の4号戦車4両が入って来ます。
 そして攻めるソ連は、一線級12個分隊と機関銃中1軽1軽迫撃砲1に、152*の巨砲を持つKV−2が2両、第1ターンに東から入って来ます。
 戦力評価では、KV−2が倒せず先着するのでドイツ戦車は0.25倍、ドイツ軍は半分以上が半ばにならないと到着しないので分割防御でソ連歩兵を1.5倍します。するとソ連の予想勝率は48%と良いバランスになりますが、ドイツは半分以上どころか8割もの歩兵が後から来るので、ドイツはもっと不利かもしれません。子供がソ連、私がドイツです。


 ドイツは建物の間に半個分隊を並べて、狐穴を掘ろうとしています。ソ連は全部隊が正面から近付き、KV−2の機関銃でドイツ半個分隊が混乱。後半の築壕は全て失敗しました。
 第2ターン、ソ連歩兵はウミガメ戦術で進み、KV−2は建物を挟みます。なんかドイツどうしようもなくない?
 後半にはドイツ増援が来ますが、すぐにはたどり着けません。第3ターンになると、主要部のドイツ軍は除去されてソ連が占領し、KV−2は前進してドイツ戦車を待ち受けました。これではもう無理、ドイツ投了です。

(下が西)


 ドイツは集中するとKV−2にまとめてやられてだめだったので、広がった配置にしてもう1回やってみます。ソ連はやはり大半を正面から進めますが、中機関銃と軽迫撃砲は脇でドイツ増援を阻止しに行きました。ソ連歩兵は移動中にいくらか損害が出ます。
 第2ターン、ソ連はKV−2を先頭にしてドイツ軍に近接。ドイツ増援はソ連の妨害を避けて手前側から侵入します。
 第3ターン、この戦力差では当然ソ連軍を止められず、ドイツは中機関銃が生き残ったというだけで、やはりあっさり中枢を奪われました。ドイツ戦車の増援も入って来ますが、KV−2にはまず勝てないので森の裏側に回ります。


 第4ターン、ソ連は村全体を占領。ドイツは森のソ連軍を撃退し、こちらから村の奪還を狙います。
 第5ターン、ソ連は村のはずれまで占領し、KV−2は要所で待ち構え、ドイツ救援軍は152ミリに吹き飛ばされました。こんなの奪還できっこありません。ソ連勝ち。



 ドイツ初期戦力は二線級徴募兵3個分隊だけなのに、ソ連が10個分隊と2両のKV−2で攻めたら、増援到着まで持ちこたえるなど不可能です。そうするとドイツは後半に奪還攻撃をするしかないので、戦力評価では分割防御だけでなく攻防不明(両者攻防)も入れるべきで、ソ連の予想勝率は94%になります。故障・走行不能や4号戦車の隣接強攻等で、KV−2を運良く無力化できない限りドイツは勝てそうもなく、このくらいが妥当な予想でしょう。

 
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