過剰殺傷兵器 〜Overkill Engine〜
今日のASLは、A87 The Grand Canal 京杭大運河。台児荘の戦いは戦争における中国軍の最初の大勝利であった。市街戦の窮屈な状況は、大砲や重砲における日本の優位性を無力化し、中国軍は日本軍と対等に戦うことができた。日本は30個以上の石造建物を10ターン終了時に支配していたら勝利です。ただし橋は建物5個分に数えます。小川は運河になり、建物は41I2とI3を除いて石造1階建てになり、生垣は石垣になります。
守る中国は、24個分隊と機関銃重1中1軽3、軽迫撃砲1、5火力機銃装甲車2台、75*野砲1門、ロードブロック1です。
攻める日本は、22個分隊と10−2指揮官、機関銃重1中1軽4、擲弾筒2、爆薬1、弾が豊富な120ミリ盤外砲無線機、57*のチロさん2両、37ミリのハ号1両、2火力機銃のソキ1両です。
戦力をそのままで評価すると、日本の予想勝率は74%でした。そこで中国は2個分隊増日本は3個分隊減した上に、中国はバランスルールで機関銃中1軽2と8−0指揮官を増やして、日本51%としました。ただ歴史状況に反して日本の盤外砲は強力で、勝利条件的にも中国は結構広い範囲を守らなければならないので、中国は分散防御を強いられるとしてもっと戦力調整すべきなのかもしれませんが、あまりに大きな変更になるので今回はこれでやってみます。
子供が日本、私が中国です。
中国軍が街に下がって守ったら、丘から良いように盤外砲で撃たれて終わるので、前方の2つの丘で守ります。右端の丘の頂上は配置範囲外なので、ここはレベル1を軽機関銃で狙っておき、手前の丘には砲を置いて2つの丘の前面を撃てるようにしました。
日本軍は右側から入って来ます。まず道路を通ってアーマーアサルトで来たので、中国軍は撃ちまくって迫撃砲がチロさんを衝撃にしましたが、歩兵はピンになっただけでした。そして右端の丘の右側を進む日本軍にファイアレインを置いたものの、それをよけて丘に登った日本鬼スタックの前進射撃で、撃った中国兵は倒されます。しかも右の丘の上にいた中国重機関銃に、狙撃まで当たりました。日本は突撃で頂上に部隊を並べ、丁度いい7へクスの距離で丘の頂上の中国歩兵に対峙します。
ターン後半、装甲車はまた道路の日本フルスタックを撃ちましたが、これも効果無し。丘の中国歩兵はアウトレンジされ、撃たれても混乱せずに撃ち返してくる日本軍相手に、TEM無しでの撃ち合いは勝ち目がありません。しかたなく丘を降り、代わりに手前の中腹で待ち受けることにしました。

第2ターン、衝撃のチロさんは結局お亡くなり。残りの日本戦車は前に進み、歩兵は丘を降りて森で中国軍に白兵戦を掛け混戦となりました。また中国の装甲車は対戦車ヒーローや分隊にやられ、最後日本軍は鬼スタックと擲弾筒スタックが丘の頂上に登って町を睨みます。
うわー、丘の上を押さえられると、道路が全部狙われて中国軍は身動きが取れない。左からやって来た援軍や丘から後退した部隊は死角に隠れてなんとか町に入ろうとしますが、ぽろぽろ混乱します。さらに悪いことに、何も無い所に落とした観測弾が絶好の位置にずれて、次には町全体を覆う盤外砲撃が始まりそう。中国もう終わってる?
第3ターン、日本は追加カード引きに成功して攪乱FFEに成功。中国軍は、林に逃れた混乱部隊や、道路で足止めされた鬼スタックが大損害を受け、右端の大きな建物に取り残された部隊も、日本主力の総攻撃を受けて壊滅しました。これはもう中国負け。

右の丘を取られると丘の上から機関銃や盤外砲で撃たれて中国は守りようが無くなるのに、丘の上は狭すぎる上、中国分隊は射程と火力で負けるので守り切れない。ここへ無理に大量配置して守ったとしても、狐穴すらないので120ミリ砲を降らされたらやはり終わる。いつものように街で集中防御するのも、1階建て建物では120ミリに耐えられずやっぱり死ぬ。どうやっても中国無理では?
やはりこれは分散(分割)防御と見るべきシナリオでしょう。それを反映して再評価すると、今回の戦力調整後でもなお日本の予想勝率は96%となります。日本の盤外砲がいきなり終了するとかしない限り、中国に勝ち目は無いでしょう。
なおウィキペディアによると、日本軍唯一の120ミリ砲である三八式十二糎榴弾砲は、「予備兵器に近い扱いであまり活用されなかった。」「砲弾種が威力に乏しい榴霰弾と対ベトン用の破甲榴弾のみで通常榴弾の用意がなく、ほとんど榴弾砲としての用を為さなかった。」とのことなので、この威力の砲がここに出て来ることは誤りなのかもしれません。
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