シシリーとセモベンテ工場
今日のASLは、Best of FriendsのBoF8イタリアスズメバチの一刺し。シチリアに上陸したカナダ軍は、モーディカの町で初めて本格的な抵抗を受け、その中には恐ろしい威力の90ミリ対戦車自走砲がいた。カナダ軍は6ターン半の終わりに、ボード10の2つの工場(大きな建物)とその他7つの石造建物を、支配していたら勝利です。
ELRが4のカナダ軍は、エリート12個分隊とシャーマン3両、スチュアート偵察車2両に、80ミリ盤外砲(イタリア軍が何か撃つまで使えない)です。
一方ELRが1のイタリア軍は、11個分隊と75*野砲2門、地雷12戦力、鉄条網2、狐穴3、要塞化2区画、90Lのセモベンテ1両、そして47ミリのセモベンテ2両は90L用の弾薬輸送車に代えることもできます。また第4ターンには、3個分隊と37*のMR/35が1両西から出てきます。
エリートでELR優勢のカナダ軍は、分隊の強さがイタリアの倍で戦力評価されますが、それでもイタリアは砲と戦車の数により6%の優勢で予想勝率6割です。子供がイタリア、私がカナダです。
イタリアは正面の工場に歩兵主力と戦車、その脇の建物・瓦礫に歩兵副力、両脇後方の林に小部隊を配置します。工場には車両入り口があるので、オープントップのセモベンテも中に入れることができ、そこに3つ並ぶ大きい隠蔽は、真ん中が弾薬輸送車で左右どちらかが90Lと思われます。カナダは左側の開けた所を進むと工場や正面から丸見えで危険と考え、右側を進むことにしました。
第1ターン、まずカナダ偵察車は工場の右側を迂回してみます。隠蔽があっても両者の強さによって、車両同士が同じヘクスに留まれるかどうか決まることになっていますが、隠蔽車輌の強さをどうやって相手に示すのかルールに書いてありません。そこで隠蔽を取る時と同じように一時的に見せることとし、これによってこちらが90Lのスズメバチであることが分かりました。
そこでシャーマンは工場左側へ進むことにし、まだ戦車の遮蔽を受けられないカナダ歩兵は慎重に移動します。そしてもう1両の偵察車は工場前面左を迂回し、中にいた半個分隊を白兵戦で倒しました。
ターン後半には右の偵察車が90Lに撃たれて破壊され、無線封止が解けたカナダの盤外砲はその辺に落下します。

第2ターン、盤外砲はまだ狙いが定まらず、迫撃砲はどちらも煙幕無し。それ以外のカナダ軍は工場左側に近づきました。イタリア軍は下がって戻りで態勢を維持します。
第3ターン、工場は要塞化2か所に加えてどこかに地雷があり、内部中央にはヒーロー付きフルスタックが待っているので、入ったら36火力−1射撃と爆薬による反撃を受けます。こんなの普通に攻めたら絶対無理。盤外砲攻撃に期待するしかない。
幸いイギリス盤外砲は黒8枚赤2枚と、どの国よりも許可比率が高いので、確認できる敵がいなくても落としやすいのです。一番効きそうなのは工場左奥、あそこを連絡(AR)だ。要請は許可。そしてついに観測弾はそこに落下(SR)しました。
「Wow, Oh my gosh, I luv it! 付近を吹っ飛ばして炎上だー(FFE)!」。
「それは不許可」
なぜなのか。
カナダは仕方なくその場所に戦車で煙幕を落としてこれは成功しますが、左側木造建物への戦車の隣接攻撃は外れ。ここで次に盤外砲が来るのを待っていたらもう間に合わないので、シャーマンと9−1指揮官フルスタックは、リスクを覚悟で工場左側へ向けて前進を開始しました。
工場前側からのイタリア分隊による隣接射撃は効果無し。そしてカナダスタックは、もう一歩進んで工場後側に隣接します。工場内の戦車とそして恐らく野砲は、煙幕で効きにくいはず。
ところが野砲が隠れていたのは、左側瓦礫の中でした。榴弾は歩兵スタックに命中。「しかし彼らはエリート、きっと耐えてくれる!」2、1KIA、両側敵に挟まれているので潰走不能で全滅。うーん、カナダ負け。

防御側は要塞化工場、地雷、爆薬があるのに、攻撃側に爆薬も火炎放射器も無いのはきつい。工場に上階が無くイタリアのモラルが低いのに期待して、盤外砲の運に頼る以外の手が見あたりません。
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