ターミネーター
今日のASLはJ33屠殺場。1945年に2つの工場に殺到するソ連軍を、ドイツが防ぎきれるかという、いわゆる全滅シナリオで、全7ターンです。
ソ連軍にはエリート20個分隊に10−2指揮官とコミサール、爆薬2、火炎放射器、弾薬豊富な120ミリOBA、ISU-122が3両、T-34/85が3両と、絶大な戦力があり、ELRも4。一方ドイツはエリートから徴募兵まで雑多な16個分隊に9−2指揮官、防御側なのに火炎放射器があり、さらに24火力の対人地雷、4戦力の対戦車地雷、4個の鉄条網と、88ミリ対空砲、20ミリ4連対空砲で抵抗を試みます。ただしドイツのELRは末期で心が折れかけているため2しかなく、下線付きの2個の8−3−8もクラス低下を起こすので、失敗するといきなり徴募兵になってしまいます。地面には雪が積もっており、小川は乾いています。また2つの工場は高さが2階建てです。
子供がソ連、私がドイツです。
ドイツは工場に集中して守りたいところですが、ソ連の盤外砲が強く工場は上階が無くて砲撃に弱いので、戦力分散のため機関銃は右手手前の3階建て建物からソ連の弱い所を覗き見ることにします。
ドイツ歩兵の配置は割と両工場に均等で、ドイツから見て右の工場の方が付近に隠れ場所が多いので、ソ連はまず右の工場へ戦力を重点的に振り向けます。
第1ターン、ソ連は戦車で煙幕を撃ちこむと、いきなり歩兵を建物に隣接させ、戦車で建物を取り囲み、建物の一角を占領することに成功します。ドイツは中央でT−34にパンツァーシュレックを当てて撃破しますが、工場内の部隊は助けようがありません。
第2ターン。工場内にスタックして立てこもるドイツ軍は、中々の難敵です。外から撃っても+3修正があるのに、中に入ると+1修正だけで倍火力の反撃を食らうのです。それで煙幕を頼みに近づいたソ連の火炎放射器は、いきなり除去されてしまいました。そこでソ連は歩兵にシャッターを開けさせ、そこからT−34を工場に侵入させて、ドイツ軍にオーバーランを掛けます。ドイツ兵はパンツァーファウストを撃とうとしますが、まさかのターミネーター侵入にパニックになり、そのまま2個分隊が混乱してしまいます。ドイツは転進したパンツァーシュレックで、今度は工場の後ろに回り込んだT−34を炎上させて退路を開きますが、工場内の部隊は逃げる前にやられて、残り1個分隊となります。

第3ターン、工場の残存部隊に白兵戦を掛け、3階建て建物のドイツ機関銃部隊の前に煙幕を置くと、残りのソ連軍は左の工場に向けて移動を開始します。また左工場前面から接近していたソ連別動隊は、正面の鉄条網にISU122と共に突撃します。その際ISU122は4戦力全部のAT地雷を踏んだにも関わらず、平然と通り抜けてしまいました(出る時と入る時、1D4以下で発動)。さらに中央手前でソ連の移動を妨害しようと控えていたドイツ中機関銃も、ソ連軍に捕まり白兵戦に巻き込まれますが、この中機関銃はその後2ターン半の間粘り続けます。
第4ターン、工場前の鉄条網に入ったソ連軍は、煙幕越しのドイツ機関銃により一部が混乱し、やっと抜けて庭先に侵入した部隊もそこには地雷原が。ここからの侵入は難しそうです。一方右の工場から回ってきた部隊は、10−2指揮官率いる主力が左の工場から4へクスまで近づきます。しかしもう一つの部隊はドイツ機関銃に撃たれて混乱し、結局右の工場に戻ってコミサールに回復してもらい、ドイツ機関銃部隊に工場を奪還されないための守備隊になりました。また盤外砲も砲撃を開始して工場のドイツ軍に損害を与え始めます。
第5ターン、継続する盤外砲撃により鉄条網の一部に穴が開きます。左工場前面のドイツ軍は砲撃で一掃されており、戦車は半包囲するように配置に着いて、次のターンはソ連突入のチャンスです。しかしドイツ軍も砲撃に備えて工場後方に部隊を十分残しており、これで最後の防衛線を張ります。また2両の戦車を破壊した後故障したパンツァーシュレックを捨てて逃げていたドイツ操作班が、背後からISU122に白兵戦を掛けましたが、これは失敗に終わります。
いよいよ最後の突入の第6ターン。ソ連はまず主砲の故障したISU122を、なかなか無力化できなかった工場影の邪魔な20ミリ対空砲に突入させ、パンツァーファウストで炎上させられるものの、対空砲を無力化させます。続いてもう一両のISU122を前進させようとしますが、これはさっきのドイツ操作班にパンツァーファウストで撃たれてやはり炎上します。
ここでいよいよターミネーターT−34の出番です。対人地雷や鉄条網を蹴散らしながら工場内に侵入。さあさっきと同じくみんな踏みつぶしてやるー。しかしこれに立ち塞がる一人のドイツ戦士。その手には火炎放射器が。ブォォォォー。ターミネーターは溶鉱炉で溶かされ、親指を立てながら昇天です。
そして戦車と一緒に侵入したソ連歩兵も皆混乱、隣で始まった白兵戦も膠着状態で終わります。これによりどうやっても次のターンにソ連軍が最後の1へクスにたどり着くのは不可能になりました。これでドイツの勝ちが決まったか?
6ターン後半。ドイツ軍は勝利を確信して移動を終えます。ここでソ連は防御射撃で盤外砲を要請。前のターンにソ連無線兵は変な所へ動いていたけど。無事2枚の黒チットを引いて狙った先は、隙間を通して丁度見える工場の裏手。でもこんな離れたところ、あんまり意味ないんじゃ?
砲撃は3へクス以内の修正なので、1へクスだけ位置がずれます。「2!2!」と言いながらサイコロを振るドイツ。そして出た目はまさに2。そしてその先にあるのは?
「ああー?工場最後のへクスが両方かかってるー!」2以外では当たらない所です。後方の予備も含めて次々と混乱するドイツ軍。残ったのは混戦中の部隊のみ。

そしてソ連は最終ターン、地雷原を迂回するために遅れていた10−2指揮官率いる主力部隊で混戦の救援に向かい、これに勝ってソ連勝利です。ターミネーターの死も報われました。
ドイツは最初から、右の工場は時間稼ぎで、左の工場を主戦場にするつもりでいて、実際狙い通りに行っていたのに、まさかこんな形で崩れるとは。
予想プレイ時間は、(39+6×3)×7÷60+1=7.65時間ですが、実際には10時間くらいでしょうか。やはり最近は長くなりやすいようです。
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