穴、穴、穴
今日のASLは、J15のTurning Off the Spigot蛇口を閉める。沖縄嘉数の戦いで、洞窟から撃ってくる320ミリの大口径Spigot mortar(蛇口型迫撃砲?)に悩まされたアメリカ軍は、その制圧を目指します。6ターン半の間のいずれかのプレイヤーターン終了時に、Spigot mortarのある2つの洞窟を同時に支配したらアメリカの勝利です。
日本軍は、8個分隊と重機関銃2、中機関銃2で、12個の洞窟(内2つがSpigot mortar洞窟)と2つのトーチカに隠れて守ります。アメリカ軍は、9−2指揮官付き16個分隊(半数がエリート)と重機関銃3、中機関銃3、火炎放射器3、爆薬6、80ミリ盤外迫撃砲で攻めます。
そして2つのSpigot mortar洞窟には駒にならない固有のSpigot mortarがあり、撃つときは必ず射撃待機が必要で、その時に防御射撃で撃たれると危険な移動扱いになります。これは撃つ時にレールを使って一時的に洞窟の外に出るということのようです。そして前進射撃で3へクス以上離れた所をどこでも狙い(LOS不要)、盤外砲の命中判定と同じようにして落下地点を決め(ずれは半分)、落ちた所を20火力で攻撃するという運任せの兵器です。 他に日本には、普通の複合洞窟一つに加え、点線で囲まれた特別な嘉数複合洞窟があります。
Spigot mortarを砲として計算すると、戦力優劣は全くの互角。いい勝負が期待できそうです。子供がアメリカ、私が日本です。
第1ターン、北からアメリカ軍が慎重に進むと、突撃で入った先に背中を向けた洞窟がいくつも見つかります。正面を向ければアメリカの強力な火力に撃たれてすぐやられてしまうので、日本は洞窟を皆背面に向けているようです。ターン後半に日本軍は、アメリカ軍が洞窟に隣接した4か所(日本から見て左側)の内、1か所は火炎放射器ごと半個分隊を除去、もう1か所は爆薬を持った半個分隊を混乱させますが、2か所は倒し損ねてしまいます。Spigot mortarの攻撃は、ずれて半個分隊を混乱させただけ。
第2ターン、アメリカ軍は生き残った2か所に煙幕手りゅう弾を置き、それによって日本軍の防御射撃をかわして、洞窟への爆薬設置に成功します。そして爆発するとどちらも5以下を出し、いきなり洞窟2個と2個分隊が消滅。洞窟は設置された爆薬には防御効果が無くて弱いとはいえ、これはひどい。日本は自信の防御陣地にあっさり穴を開けられ、大ショックです。一方右手でのアメリカの攻撃は、爆薬設置を射撃で阻止され、前進した中機関銃スタックも、出現した日本トーチカのダブル中機関銃に撃たれて、皆混乱して撃退されます。今回Spigot mortarは外れです。

第3ターン、アメリカは左手の開いたルートから鬼スタックを前進させ、日本のずらりとならんだ前面洞窟群(Spigot mortar一つを含む)に狙いを付けます。一方右手ではトーチカを抜けて回り込んだアメリカ空挺分隊に対し、日本軍は洞窟から撃ちまくり何度もきついモラルチェックを与えたのに、この空挺分隊はことごとくそれをクリア。そして迫撃砲が致命的命中してやっと混乱したのも束の間、次の射撃を受けたらバーサークして復活。何だこいつ。Spigot mortarは撃とうとすると鬼スタックにやられるので、もう隠れているしかありません。
第4ターン、今までキャンセルされ続けてきたアメリカ盤外迫撃砲でしたが、折良くここで洞窟群に煙幕を降らせます。これによりアメリカ軍は洞窟へ爆薬攻撃を加え、洞窟からの側面支援を受けられなくなったトーチカにも白兵戦を仕掛けます。その結果爆薬攻撃は食い止められるものの、トーチカでは日本軍操作班が1個除去。さらにアメリカ鬼スタックは奥に進み、もう一つのSpigot mortar洞窟を見つけに行きます。

ターン後半、日本は左手の洞窟内の重機関銃で、隣接したアメリカ火炎放射器を射撃。TEMは無く−1修正なら効くだろうと思ったら、大外れ。鬼スタックと火炎放射器の反撃に、日本重機関銃はステップロスします。そして右手では手前に隠れていたトーチカが出現し、トーチカへの白兵戦中のアメリカ軍スタックを全員混乱させます。しかし日本はもはや、2つのSpigot mortar洞窟へのアメリカ軍隣接を止めようがない状況です。
第5ターン、アメリカは勝負を決めに来ますが、北部右手のSpigot mortar洞窟は、周りの洞窟からの必死の防御射撃とアメリカ火炎放射器の故障により耐え切ります。一方左手前では日本重機関銃が混乱させられ、火炎放射器がSpigot mortar洞窟に隣接してきます。そして中央のトーチカに残っていた日本中機関銃も、ついに白兵戦により倒されます。
第6ターン、まず左手前のSpigot mortar洞窟への鬼スタックと火炎放射器の射撃。強力無比のこの攻撃を、なんと日本操作班は持ちこたえます。そして北部右手でも、煙幕が晴れてしまった平地を通っての攻撃は難しく、じわじわ近づくものの落とすことはできませんでした。

そしてターン後半、北部Spigot mortar洞窟前面に出てきたアメリカ部隊を混乱させると、日本はそこに分隊を突撃させます。これでアメリカ軍はSpigot mortar洞窟に移動で隣接できず、洞窟に爆薬を設置できなくなります。後は最終ターンに、+4修正の固いSpigot mortar洞窟で守備隊が射撃を耐え切れば、日本の勝ちです。日本はここに指揮官を送って分隊の士気を上げ、可能な限り勝率を高めます。
最終ターン。まずアメリカは左手前で洞窟に射撃。もしこれを耐えられればいきなり日本の勝ちですが、やはり強力な火力に混乱し、こちらのSpigot mortar洞窟は陥落します。
そして北部Spigot mortar洞窟への射撃。一つ目はノーマルモラルチェックで、日本兵は難なくクリア。そして2つ目はモラルチェック1。モラル9指揮官はクリアし、分隊が7以下を出せば日本の勝ち。でしたがこれは失敗してしまいます。
しかしまだ洞窟前面の分隊が生き残れば日本は勝てる。そしてここでアメリカは、隣で洞窟に入れずずっと立ち往生していたバーサーカーをそこに突入させます。日本分隊は3倍火力で撃ちますが、損耗させただけ。これで防御射撃ができなくなった日本分隊に対し、アメリカ軍は爆薬を設置。バーサーカーごと爆破して、日本分隊だけがステップロス。さらにバーサーカーも前進射撃して、日本兵は半個分隊になってしまいます。そして日本軍の防御射撃を潜り抜けて突入したアメリカ部隊とバーサーカーが、最後の白兵攻撃。アメリカの攻撃がもし10以上なら日本は逆転勝ちですが。
それはやっぱり無理でした。アメリカの勝利です。
日本はずらっと洞窟を谷底に向けて後ろ向きに並べ、カバーできない所をトーチカで守る良い配置だと思ったのですが、序盤であっさり崩されたのが残念でした。それでも粘りに粘って惜しい所まで行ったのですが。やはり戦力互角のシナリオはいい勝負になります。
プレイ予想時間については4時間半程度でしたが、白熱した戦いに7時間くらいかかってしまいました。
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