穴ぼこの価値?
今日のASLは、シナリオ34新種の敵。ドイツは独ソ戦開始間もなくに出会ったパルチザンを攻撃します。ドイツは11ターン以内のどのプレイヤーターンの終わりでも、パルチザンより25VP以上多く稼いでいたら勝利です。両者が通常の損害VPを得る以外に、ドイツはバラバラに置かれた初期配置の狐穴を支配すると、1つ2VPになります。
ドイツは17個分隊を手前3ヘクス内に配置し、何に使うのか分からない37ミリ対戦車砲4門が車に曳かれて第4ターンに出てきます。ソ連側はパルチザンが13個分隊とソ連軍分隊が7個、そして76ミリ歩兵砲と狐穴(HIPできない)が10個です。パルチザン歩兵は展開も複数へクス火力グループもできず、支援兵器を使う時は新兵扱いになります。そしてパルチザン側の盤は事前砲撃を受けます。
アーカイヴではドイツの勝率が58%、私の戦力評価ではパルチザンが3%優勢なので、ほぼいいバランスのようです。子供がパルチザン、私がドイツです。
狐穴は互いに3へクス以上離れなければならず、奥にも置けないので、これを全部守備したらパルチザンは各個撃破されて負けるに決まっています。もちろん森の前面で守れば、ドイツの機関銃や迫撃砲にいきなりやられます。そこでパルチザンは10個の内8個の狐穴を捨て、左奥にある小さな村で守ることにします。
事前砲撃では1つ損耗が出たものの、他の混乱はコミサールですぐに回復します。第1ターン、ドイツはほとんどの部隊を村の正面に向かって進ませ、一部の部隊で空の狐穴を取りに行きます。パルチザンはこの動きに対応して、村の正面の森の陰にずらっと並びます。
相手がいくらパルチザン主体とは言え、さすがにこれだけの数に正面から接敵して先撃ちされたら、ドイツは勝てそうもありません。そこで第2ターン、ドイツは半数程度を右側に回り込ませます。また正面で警戒移動した1個分隊が、ソ連鬼スタックに撃たれましたが、幸いにも混乱だけで済みました。パルチザンは側面を崩されないよう鬼スタックをそちらに回し、森の正面では狐穴を掘り始めました。

第3ターン、ドイツは迂回部隊をさらに回り込ませるとともに、狐穴の掘られていない右手の森にいるパルチザンに、隠蔽をつけたまま接敵します。これに対しパルチザンは、ここで戦うより後方の建物で戦った方が有利なので、戦わずに後退しました。正面の狐穴もできつつあり、右手のドイツ軍が大分多くなってきたので、パルチザンは迫撃砲も右手が見える位置に移動しました。
第4ターン、役に立ちそうもありませんが、ドイツ対戦車砲は右手から入って森の中の道路を目指します。森の中の村で守られると、どこから接近しても大火力で撃たれるのは避けられないので、ドイツはどこかで大勝負を挑むしかありません。そして迫撃砲が動いた今、狐穴地帯が完全にできあがる前に、ソ連鬼スタックから見えない正面左手にぶつかることにしました。
こちらは勝利条件となる狐穴があるので、パルチザンも引かずに射撃戦開始です。まずドイツの一番大きいスタックを隣から撃つと、それはドイツの主力10−2指揮官スタック。結果はNMCでドイツは楽々クリアーのはずが、重機関銃持ちが12を出して損耗・混乱。なぜだあ。
それでも他の射撃には耐えた10−2スタックは、残った24火力で隣に反撃。「2!2!」と言いながら振ると、結果は2。パルチザン2個消滅。さらに維持した中機関銃で狐穴にいる他のパルチザン分隊3個を撃つと、3個分隊とも混乱。そして隣接していた1個分隊半もそこを撃って損耗させます。
パルチザンは除去さえされなければ、コミサールですぐに回復して繰り返し戦うという狙いでしたが、あっさり崩れてしまいました。これで第4ターンには、それまでの損害と狐穴8個の支配を合わせてドイツは丁度25VPに到達し、勝ちとなりました。

まあこのシナリオはどう見ても、このようにパルチザンが集中して守って、ドイツがそこにガツンとぶつかるしかなく、その博打で勝った方の勝ちだろうなと思います。しかしただの空っぽの穴ぼこには何の価値があったんだろう?
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