荒波と海辺のトーチカ
 
 今日のASLは、シナリオ73 Hell or High Water たとえ火の中水の中。1943年11月1日、アメリカ海兵隊はブーゲンビル島への上陸を敢行した。奇襲的上陸により日本軍の守りは手薄だったが、代わりにひどい荒波に襲われた。日本は10ターンの終了時に、海を20火力以上で撃てるなら勝利です。ただし内陸にいる統制状態の1アメリカ分隊ごとに、日本の必要火力は1上がります。海は高波で、太平洋地形で、麦畑は弾痕となり配置とHIPについて隠蔽地形とみなします。
 守る日本は、一線級8個二線級6個分隊と、機関銃重2中2軽4擲弾筒3、トーチカ18、塹壕6、75*歩兵砲が入った1+5+7トーチカ1で守ります。歩兵はトーチカか塹壕に入って隠匿配置しなければならず、1へクスにはMMC1つまでで、トンネルは8つまでしか使えません。
 そして強襲上陸するアメリカは、10−2、9−2付きの海兵隊31個分隊と機関銃重3中6軽1、火炎放射器3、爆薬9です。第1ターンに侵入します。また最初の2ターンそれぞれに、爆弾付き戦闘爆撃機3機がやって来て帰ります。
 戦力評価をする段で高波のルールを甘く間違えていて、アメリカの分隊4と8−0指揮官1、爆薬1、上陸用舟艇1を減らしてやりました。そのため正しいと思われる上陸側0.5倍で計算すると、元々のシナリオは0%台の互角だったのが、調整後は日本5%優勢の予想勝率6割5分となっています。なお最初の2ターンしか来ない航空支援は3機で1機分、忍びやかで突撃火力のある5−5−8マリンレイダーは他の海兵隊と同等として評価しています。
 子供が日本、私がアメリカです。


 アメリカの舟艇が進入すると、ジャングル、クナイ以外のトーチカ、塹壕は姿を現します。当然砂浜に隙が無いようにずらりと並んでおり、特に砂浜沿いにファイアレインを引ける位置にあるトーチカが危険です。
 日本はトンネルを利用して配置転換。陸上を移動すると戦闘爆撃機に狙われてしまいますが、トンネル移動は攻撃を受けないので、日本は対応移動できるようにトンネルを張り巡らせていました。また日本は沖合の小島に部隊を置くこともできましたが、どう考えても意味が無いのでやりませんでした。
 第2ターン、右側の様子を探りに行った舟艇は、そちらも隙が無いのを確認したので、アメリカはそのまま沿岸に向けて真っすぐ進むことにしました。日本はさらにトンネル移動をして守りを固めます。
 第3ターン、トーチカや塹壕のすぐ目の前に上陸なんて、アメリカ人正気とは思えないんだが。荒波で一艘壊れて、降りられるのは降りる。でも上陸コストは5移動力の4分の1端数切り上げで2なのが、荒波で2倍になって4。一艘全員が一度に敵の隣へ降りなきゃいけない。絶対正気じゃない。
 もちろんバンバン撃たれてバンバン減っていく。沿岸ではファナティックになるけど、モラルチェック失敗は即損耗なのだ。上陸した奴ら半分くらい消えてない?


 第4ターン、生き残った海兵隊たちが内陸に侵入して付近の日本軍を攻撃しに行く。でもほとんどが損耗した奴らばかりで、突撃火力がろくにない。爆薬投げに行ったのも、白兵戦しに行ったのも、皆止められた。右側で遅れて上陸した二艘なんか、どちらも瞬く間に全滅だ。
 海兵隊は被害甚大なのに日本の損害は少なく、水際防御が終わった日本兵らは、整然と右側に退却して行く。ジャングルで守ることにかけては世界最強の日本軍を、ただの世界最強の海兵隊が、数の優位も失って倒せる訳ない。アメリカ負け。



 サイの目も日本側の方が良く、海兵隊完敗でした。サイの目が互角だったとしてもアメリカは苦しいと思われ、やはり高波での上陸は攻撃側0.5倍の評価でだいたい良さそうです。
 これもなぜかアーカイヴではアメリカの方が多く勝っていますが、やはり高波のルールを間違えているか日本の作戦が悪いかその両方なのでしょう。実際ネットで見つけた例では、日本軍の多くを砂浜に隣接しない所や小島にまで置いて、簡単にアメリカ軍に抜けられていました。

 
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