馬謖も泣く
今日はASLの超ベテランyagiさんと、vassalを使って初めてのASL対戦です。シナリオは先日子供と練習したRanger Stronghold。私アメリカ、yagiさんドイツです。
ドイツの配置は一番近い所に横並びで、きちんと小丘に戦車を置いて、アメリカが中腹を守れないようにしてきます。アメリカは先日と同じく敵から見えない尾根に10−3以下のフルスタックで、後ろに中機関銃、両脇をバズーカで守ります。
さてドイツはこれをどう攻めるのか?まず右端に戦車で煙幕を置き、第1ターンなのに撃たれる位置でも構わず突っ込んできます。これは驚きました。当然アメリカは防御射撃を撃ちまくりますが、これがちょっとおかしいんじゃないのというくらい大当たりし、3.5個分隊と最強指揮官を除去、1.5個分隊を混乱させてしまいます。しかしyagiさんは全く動じる様子も無く、動揺したのはむしろ私の方かもしれません。ドイツはさらに左手で最後のフルスタックを、アメリカ10−3指揮官から見える位置に突撃させ、右手でも残った半個分隊たちを丘の中腹に上げます。ドイツいきなり大勝負。

そしてアメリカ軍ターン、少し考えますが、ドイツのフルスタックを先に7火力−2で撃てるチャンスを逃すことは無いと、10−3スタックは射撃します。これでよっぽど悪い目が出なければ勝負は頂きのはず。
しかしやっぱりこういう時に出る10。ほとんど効きません。逆にドイツの反撃は良く効いて、アメリカ軍は2個分隊が混乱し内1つが損耗、1個分隊がピン。うーん。10−3指揮官は回復支援のため混乱部隊と一緒に森へ逃げます。
最初あまりに目が良かったので調子に乗ってしまいました。ここは10−3が一歩下がって、右手のドイツ歩兵主力や戦車を避け、左手のドイツ半個分隊たちとだけ、前進射撃で撃ち合うべきだったのでしょう。しかしその時はこの結果でもまだ、序盤の有利を埋められて互角に戻った程度と、私は思っていました。
第2ターンになってドイツは、尾根に残ったアメリカ分隊を混乱させ、左右から回り込んできます。また狙撃兵でアメリカ右手の分隊も混乱します。そして潰走の段になってyagiさんに指摘され、初めて私は致命的な事態になっていることに気づきます。混乱した2つの分隊を10−3指揮官の所に潰走させてすぐ回復するつもりでいたのですが、ドイツ軍の配置は強制的に反対側をさまよわせるようになっていたのです。驚愕の戦術。
いつも大きなシナリオばかりやっている私は、部隊がスカスカで半個分隊が回り込んで退路を塞ぐような戦いをしたことがなく、これは全く想定外でした。この2個分隊はその後も追い回され、ずっと回復できませんでした。5.5個分隊しかいない内2個分隊が無力化されては、迫りくるドイツ軍を止めきれません。最後はバズーカ歩兵が全て混乱したタイミングで、ボグに構わず突っ込んできた4号戦車に10−3指揮官が包囲され、アメリカ敗北です。

この配置ならアメリカきっと勝てると思っていましたが、戦術運用経験の差は大きかったです。yagiさんが終わった後で「大きなシナリオだと行動が雑になる」と言っていたのは全くその通りです。いつもやっているような大きなシナリオだと、全体の作戦で勝負が決まる事が多く、退却路を塞ぎに行けることも少ないので、あまり綿密な浸透戦術を考えたことがありませんでした。そのため今回第1ターンに留まって撃ち合うリスクを十分認識できなかったのです。
序盤の有利にも関わらず負けてしまったのは残念ですが、これで半個分隊を利用した浸透戦術の重要性を学んだので、これからもっと研究していきたいと思います。
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