バイオハザード
 
 今日はヒストリカルASLシナリオA2コミサールの家。これは以前にもやったことのある同名のシナリオを、ヒストリカルモジュールのレッドバリケードのマップで行うというものです。両軍の戦力は元のシナリオと全く同じですが、レッドバリケードのルールが適用されるため、複数へクス建物には地下室があったり、ソ連軍が静粛で格闘戦が使えたりとソ連に有利な部分がある反面、そこらじゅうに弾痕、破片、瓦礫があって、ドイツがより安全に前進しやすくなっています。そして最も決定的なのは、ソ連側の要塞は真ん中がくぼんだ形をしているため全ての区域がドイツ軍側から丸見えで、付近にも安全に回復したり隠蔽を置いたりできる場所が全くないということです。これはソ連にとって重大な変更で、ソ連は新しいやり方を考えなければ勝てません。
 攻めるドイツ軍は、8−3−8のエリートが13と、4−6−7の一般兵が12で、火炎放射器2、爆薬6と10−2、9−2の強力な指揮官がいます。一方ソ連軍は4−5−8エリートが6と、6−2−8エリートが6、4−4−7一般兵が13で、最高指揮官は9−1で隠蔽マーカー12個が使えます。一見数的には互角そうに見えますが、ドイツの8−3−8は特に市街戦では強力で、−2修正の鬼機関銃スタックと相まって、ソ連兵を次々に狩りだしていくことでしょう。
 勝利条件は8ターン半の終了時に、要塞建物(これがコミサールの家?)か少し離れた3へクス石造建築(コミサール支局?)に、混乱していないソ連分隊が1つでも居ればソ連の勝利です。今回は前回と逆に子供がドイツ、私がソ連です。


 ソ連は防御配置を考えますが、要塞建物以外まともに守れそうなところがありません。支局も地下室に籠ればそこは要塞扱いなので固そうですが、敵の初期配置エリアに近すぎるのでここには何も置かないことにしました。そしてソ連はいろいろ考えた上、コミサールの家にばらして隠蔽を乗せられるだけの兵を置き、置ききれない分は家の影やボルガ河の河川敷など、ドイツ軍から見えない所に置きます。
 一方ドイツは支局破壊の為の3個分隊と爆薬を分けた以外、ほとんどの部隊をコミサールの家前面に置きます。

 第1ターン、ドイツは鬼スタックからの射撃支援を受けながら、コミサールの家正面と南側に分かれて部隊を前進させます。支局にも爆薬を持った部隊が入り込みます。

(上が西)
 一方ソ連は、下水のボルガ河への排水口で待ち構えていた部隊が、地下道の奥に消えていきます。もう一つ北側の排水口にも部隊がいて、これは地下道を通って支局を後から奪還するつもりでしたが、ドイツ軍が爆薬で支局を完全に破壊しに来たので、予定を変更してボルガ河河畔を南に下ることにしました。
 破壊された建物が勝利条件になるのか疑問がありましたが、「建物」と書いてあるので完全に瓦礫になったらだめだろうということになりました。それでドイツは地下室に爆薬を完全設置し建物を完全に破壊することにしました。隠れていた部隊に奪還される心配も無くなり、有効な作戦です。今回の勝利条件は建物の支配ではなく、ソ連分隊がいることなので、ドイツが建物を完全に占領して守備隊を残しても、最後に入ってきたソ連分隊を倒せなければドイツは負けるのです。

 2ターン、3ターンとドイツ軍は要塞に迫り、射撃を加え続けます。ソ連軍は隠れることもできないので、ドイツの防御射撃時にも射撃を受け続け、混乱を出していきますが、隠蔽+要塞は固く、まだかなり持ちこたえています。またソ連の地下道増援第1陣が近くまで来ましたが、出口を発見できず通り過ぎてしまいます。
 第4ターン、ドイツは準備射撃の後、そろそろ頃合いと警戒しながら第一波をコミサールの家に隣接させます。こうなってはソ連も隠れてはいられません。ドイツ軍に隣接する全ての部隊が一斉に射撃を始め、さらに少し離れた破片に隠れていた中機関銃も射撃を加えます。これにより前進していたドイツ軍は軒並み混乱して潰走し、わずかな兵が家の中に突入しますが、これも丁度狂暴化したソ連兵の反撃を受けて倒されてしまいます。
 ドイツの攻勢の撃退に成功したソ連軍。しかし隠蔽が解けたことで、これからはさらに激しいドイツの射撃にさらされるでしょう。また地下道部隊は道に迷っており、このターンも到着しません。

 第5ターン、ドイツは全軍の射撃で裸のソ連軍をすり減らした後、今度は突撃によって南から家に隣接します。特に9−2指揮官率いるフルスタックは圧倒的威圧感です。
 これに入られたら止めようがなくなります。ソ連は瓦礫に隠れていた中機関銃を出し、残ったあるだけの部隊でこれに集中攻撃を加えます。しかしドイツの精鋭には全く歯が立たず、中機関銃は逆に倒されてしまいます。しかもソ連の地下道部隊はまたも登場に失敗。もう後がありません。

(コミサールの家の中身は下によけています)
 第6ターン、ドイツ軍は要塞内を一区画一区画潰していき、防衛の要だったソ連重機関銃も倒されます。一方ソ連は次に来るはずだった地下道部隊が道に迷って反対方向へ。もうどうなっているのか。
 第7ターン、ドイツは要塞内のソ連軍をあらかた倒し、建物内に残るソ連軍は2個分隊のみ。もうだめかと思った刹那、ようやく待ちに待った援軍が地下道出口を発見して家の地下室に到着。ソ連は望みをつなぎます。

 第8ターン、ドイツはこれを倒せば勝ちと、強力な火力であちこちから地下室に射撃を加えます。ソ連兵も何度か射撃に耐えますが、ここでなんと指揮官が2個分隊ともども狂暴化。これによりモンスター化したソ連兵は、ドイツの激しい射撃を全て耐えきります。さらにドイツ軍は倍の戦力でこれに白兵戦を仕掛けますが、なんとドイツの方が一方的に1個分隊を失います。お前らはバイオハザードか?

 しかしモンスターの活躍もここまで。ターン後半にはドイツ軍の情け容赦ない防御射撃で、モンスターは一緒にいたドイツ兵共々打ち倒されます。しかもソ連地下道部隊は、モンスターたちが倒れる間際に誘導してくれたにも関わらず、またも登場に失敗。こんなに出てこれないとか、みんなゾンビにでも食われたのでしょうか。ドイツは家の隣に出て来たソ連兵を倒してゲームを終わります。

 さて、これでドイツの勝ちかな?と思ったその時、おもむろに出てくるソ連分隊。それはドイツが一か所入っていなかった、コミサールの家3階奥の部屋に置かれます。
「あっ」
隠し部屋に隠れていたソ連兵により、ソ連の勝利です。


 ドイツは3つのソ連中重機関銃が出てきたことで、隠匿配置が全て出尽くしたと勘違いしていました。それに隠匿配置で離れを奪還しに行くのは良くありましたが、まさか大量の部隊が殺到し機関銃に撃たれ続ける建物に、わざわざ隠匿配置を置くというのは盲点だったのかもしれません。
 最後はトリッキーな勝ち方となりましたが、異常に失敗しまくった地下道移動がもっと普通に成功していたら、ソ連は十分戦える状況だったと思います。ただソ連も6−2−8を白兵戦に期待して地下道移動に回していましたが、一般兵はクラス低下で徴募兵に落ちてしまう部隊が続出したので、6−2−8は要塞内に配置した方が良かったようです。
 予想プレイ時間は50×8.5÷60+1≒8時間程度ですが、実際には12時間くらい掛かったと思います。最近ASLは最初の方針決定が非常に大事だというのが分かってきて、それを考えるのにより多くの時間がかかるようになりました。また今回はコミサールの家の中での移動のやりくりにも手間取ったようです。


 
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