日本の街も武器次第
 
 今日のASLは、アニュアル96よりA103 マニラの大混乱。アメリカ軍はマニラで、日本軍が必死に守るフィリピン大学の総合医療施設への攻撃を開始しました。アメリカは4.5ターン以内のどの瞬間でも、2つある医療ビル(aC3,aG2)のどちらかで、日本軍の2倍以上の分隊相当を持っていたら勝利です。果樹園はヤシ林になり、屋上が使えます。
 日本は5個分隊と爆薬3に、12.7ミリ二連対空砲(IFE12)1門、25LL二連対空砲(IFE12)1門、要塞化2で守ります。ただし25LLは要塞化区画でも建物に入れられません。
 そしてアメリカは、10個分隊と10−2指揮官、火炎放射器2、爆薬2に、75ミリシャーマン1両、105ミリ自走榴弾砲1両が、第1ターンに医療ビルの反対側から入ってきます。
 戦力評価はアメリカが2%優勢なだけの良いバランス。果たして市街地で守る日本軍はここでも強いのでしょうか?子供がアメリカ、私が日本です。


 日本軍はアメリカの来る側の南ビルで守りますが、問題は建物に置けない25LLの置き場所です。アメリカ軍は前面が林の南側よりも、大きな石造建物の足掛かりがあり、2つの医療ビルを両睨みにできる東から攻めてくるだろうと、日本は考えました。そこで25LLは南側の林、12.7ミリは北側のビルから東を狙い、隠匿配置の機関銃は東側へのルートを撃てる位置に置きました。
 しかしアメリカが選んだのは南側正面。4.5ターンしかないので、とにかく早く近づくことを優先したものです。日本軍は3階から軽機関銃分隊2個で撃って、火炎放射器を持った半個分隊2個を混乱させました。
 侵攻路の予想は外れたものの、こちらからの攻撃なら建物1つを集中して守ればいいので大丈夫だろう。日本は南側建物の防備を整え、隠匿対空砲を南に向き直し、北側の隠匿機関銃を移動させました。

(下が西)

 第2ターン、アメリカはシャーマンで対空砲を迂回させて射撃を封じ、歩兵を前進させます。また南ビルから7へクス離れた石造建物3階に鬼スタックを上げ、3ヘクスの距離まで自走榴弾砲を近づけました。この戦車はキャニスター弾を積んでいて、3へクス先の2へクスを同時に24火力で攻撃できる強力な奴なのです。そして白兵戦ではシャーマンが走行不能になり、反撃で砲の操作班は除去されました。日本はここに対戦車ヒーローを隠しておけば良かった。
 しかしまだアメリカが医療ビルに突っ込んで来る事は無いだろうと考え、日本はターン後半に迫撃砲で林を撃てるように部隊を動かした程度。

 第3ターン、アメリカは建物前面西側に白燐弾を撃ち込み隠蔽を剥がします。そして鬼スタックが機関銃で東側の上下を連射すると、両方ダミー。そこで白燐弾もキャニスター弾も無かった自走榴弾砲は、東側の軽機関銃分隊に105ミリ砲を撃ち込みます。するとこれが致命的命中でKIA。日本は分隊が5個しかないのに、いきなり1個除去は痛い。
 これで前面の守りが一気に薄くなったので、このチャンスにアメリカ軍はビルに突入します。まず爆薬を持った半個分隊が正面から突っ込みますが、これは3階から爆薬でディスラプト。次は東側に歩兵煙幕を撒き、フルスタックが進みます。これに対して軽機関銃分隊は12を出してしまい、フルスタックは突入成功。さらに後詰めも続きました。そして最後は白兵戦で1個分隊を倒し、アメリカは分隊相当で倍になって勝利です。



 致命的命中でいきなり防衛線が崩れる結果になりましたが、アメリカが十分戦えたのはそのせいだけでなく、高い突撃火力、爆薬、火炎放射器、白燐弾を持った戦車あってこそです。また実は最後の白兵戦区画が要塞化してあったのを忘れていて、本当ならまだぎりぎり勝負が続いていた所でした。するとこのシナリオは、戦力評価通り互角のバランスだと考えられます。これにより、日本軍が市街で守っていれば必ずしも強すぎる訳ではなく、戦力評価が互角なら武器やその他の条件次第だと分かりました。

 
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