ケーキの欠片かと思った?
今日のASLは、Waffen-SS IIからFF11 Tough Luck、つらい巡り合わせ。1944年8月、極悪非道のSSならず者たちがワルシャワにやって来て、市民に暴虐の限りを働いた。ポーランド抵抗軍の戦士たちは、これを食い止めようとしたが・・前回ポイントで構築物等を買う方式が良かったので、同様のシナリオを選んだものですが、今回は戦力も購入対象に含まれます。
ポーランドは第4ターンに始まって第8ターンの終了時までの各ゲームターン終了時、ドイツのVP−ポーランドのVPがターン数以下なら勝利します。VPはまず両者とも通常の損害VPが入ります。そしてドイツは支配しているピンクダイヤの建物1つにつき3VP。またポーランドは、最初にドイツ軍守備隊がいる大きな建物を支配している各ゲームターン終了時ごとに2VP。そして最終ターン終了時のみ両者とも、支配している橋1つにつき2VPが入ります。
建物には屋上があり、多へクス建物の3階は無く、1へクス建物は全て1階建てです。
ELR5のポーランド抵抗軍はパルチザン17個、パルチザン扱いの5−2−7が4個分隊と、ロードブロック3個。それに加えて分隊、砲、モロトフ能力、ロードブロック、要塞化等が買えます。隠蔽地形では隠蔽で配置でき、2個分隊までが隠匿配置。また弾が少なく、展開・複数へクス射撃グループ不可で、地下道移動ができ、あらかじめ決めた2つの建物ではファナティックになります。
ドイツ軍は、ELR1のワルシャワ守備隊が二線級5個分隊、ELR3のならず者SSは6−5−8が3個と4−4−7が9個。そして分隊、戦車、盤外砲、航空支援等が買えます。また鈍兵で、パンツァーファウストはありません。
ポーランド軍は防御すると同時に、ドイツのワルシャワ守備隊を攻撃することにもなりますが、弱小な守備隊は簡単に倒してVPを稼ぎ、後は守るだけになりそうに見えます。そこでポーランドを防御側として戦力評価をすると、ポーランド側がかなり有利と思われ、アーカイヴでもポーランドは7勝1敗の圧倒的勝率でした。そのためドイツがより多く戦力を買えるバランスルールを使うことにしたのですが、これは正しかったのでしょうか?子供がドイツ、私がポーランドです。
ポーランドの購入は、まず費用対効果の高い76ミリ野砲を上限の2門。他は野砲を建物に入れるための要塞、5−2−7の3個分隊、モロトフ能力、追加ロードブロックです。ワルシャワ守備隊攻撃には、5−2−7の6個分隊と、機関銃を持った3−3−7の6個分隊を当てます。
そしてドイツはまず戦車無し。損害VPを争うシナリオで、76ミリ砲、PIAT、モロトフと対戦車兵器が豊富なポーランド軍相手に、脆い戦車を買うのは自殺行為だからです。そうなるとポイント的に、8−3−8突撃工兵3個分隊(火炎放射器、爆薬付き)、150ミリ盤外砲、爆装スツーカ3機、ゴリアテと爆薬持ち半個分隊がほぼ決まりです。
第1ターン先攻のポーランドは、全重中機関銃を持って倍以上の数で攻めれば簡単に落とせるだろうと、ワルシャワ守備隊攻撃を開始。ところがあれ?建物にも入れなかったぞ。ならず者SSは、ポーランド軍が守る市街地の見える所まで前進。ワルシャワ守備隊は、奥の隠ぺいを付けた部隊が、前面の部隊と入れ替わります。
第2ターン、ポーランド軍は3個分隊が建物に突入したものの、もう3個分隊はまだ入れない。なんか思ってたのと違う。
ターン後半、dr1のみのスツーカがいきなり登場します。これはポーランドまずいのでは。そしてならず者SSは、市街地先端から2へクスの所まで前進します。今これを止めないと終わるので、ポーランドは至近距離から2門の野砲で迎撃!しかし両方外れ。ポーランド激まず。
第3ターン、ワルシャワ守備隊は結構クラス低下しているものの、やはり倒し切れません。そしてスツーカ3機がやって来て、建物に入れなかったポーランド3個分隊を、除去、損耗、損耗。これではワルシャワ守備隊なんて、いつ倒せるか分からない。
さらに市街地前面でも、ならず者SSにはいくらか損害を与えただけ。そしてドイツ150ミリ盤外砲は絶妙の位置に落ち、ポーランド軍は野砲を含めて大損害。ポーランド負けです。

ワルシャワ守備隊は一飲みできるケーキの欠片(piece of cake)ではありませんでした。もし全軍で攻撃した後に全軍で守ればいいのなら、すぐに攻め落として防御側になれたでしょう。しかし勝利条件上、攻撃部隊と防御部隊を分けなければいけないこのシナリオは、攻防不明(お互い防御効果無し)で評価すべきでした。
またドイツが戦車を出せないとなれば、ポーランドもモロトフやロードブロックは要らないので、代わりに分隊をもう3個買えます。これらを基に計算すると、ドイツが8%の優勢で予想勝率6割になります。ドイツを有利にするバランスルールは不要でした。
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