ギリシャ騎兵隊
 
 今日のASLはシナリオ90のPride and Joy。ギリシャで反撃を受け、ムッソリーニのプライドと喜びは打ち倒されたのだそうです。ギリシャは10ターンの終わりに、建物へクスの過半数を支配し、奥の真ん中の道路に統制状態のイタリア軍が隣接していなければ勝利です。
 守るイタリア軍は16個分隊と65ミリ歩兵砲1門、狐穴8個に、第5ターンには8個分隊が出てきます。攻めるギリシャ軍は3分の2がエリートの騎兵24個分隊と、4火力の機関銃だけの戦車3両、馬引きのソリに乗せた75ミリ野砲3門が侵入します。ギリシャ軍は弾薬減少しており、戦車乗員は未熟で6+1指揮官がいるものとみなされます。積雪があり、建物は全て平家建てです。
 アーカイヴではいいバランスのようですが、戦力評価をするとギリシャが15%の優勢で勝率7割以上と思われます。子供がギリシャ、私がイタリアです。


 ギリシャ軍が侵入する側には丘があり、その後ろにパラパラと建物が散在しています。イタリアには、丘で守る、町で守る、丘と町に兵を分けて守るの3つの選択があります。まず分けて守るのはただ各個撃破されるだけで最悪でしょう。町で守ろうとすると守れるのは手前の石壁に囲まれた建物群しかなく、丘に上げた砲を含めて包囲攻撃を受け、全然守り切れそうに見えません。そこでイタリアは防御に有利な丘で守ることにしました。
 ただ左手の小丘まで守ろうとすると、戦力が分散しすぎてすぐに破られ、守られていない町をタダ取りされそうなので、主力を大きな丘に置いて、一部の部隊を丘から支援の受けられる中ほどの建物に置きました。こうした場合、ギリシャ軍が脇を抜けて後方に回り込む可能性がありますが、丘からの射撃で一帯を制圧すれば、半数程度の建物は守れるだろうというもくろみです。

 さてそうするとギリシャも、丘を攻めるのか、迂回して町を攻めるのか、兵を分けて両方を攻めるのか、3つの選択があります。ギリシャの選んだ手は、丘の正面から野砲で攻め、小丘には機関銃を送って丘の側面を狙い、それ以外の騎兵は迂回して林を抜け町を攻めるというものでした。
 騎兵は脇を駆け抜け、丘では撃ち合いが始まります。さすがにイタリア軍の大半とギリシャ軍の一部なら、丘の上のイタリア軍は撃ち勝てるだろうと思ったら、だめでした。歩兵の通常射程外ではイタリアの攻撃はあまり効かず、ギリシャの75ミリ砲3門は強力です。イタリア軍は頂を追われ、丘の陰に隠れます。


 こうなるとイタリアは丘からの支援も効かなくなり、ギリシャ騎兵は戦車と共に中央の建物に殺到します。
 中ほどの建物には、無線機の無い戦車が判定チェックに成功して、2か所に迂回移動で突っ込んで防御射撃を無効化します。後はいくつかの騎兵が周りを囲んで包囲です。
 手前の建物には、残りの大量の騎兵が殺到します。イタリア軍スタックは数が少ないので、多少撃たれるのも覚悟で建物に隣接していきます。
 結局手前の建物はダミーで、中ほどの建物も包囲攻撃で倒され、町の中央部はギリシャ軍に制圧されました。イタリアのもくろみは崩れ投了です。


 イタリア軍は丘の上の壕にいても予想以上に弱く、ギリシャ騎兵は予想以上に速かった。ギャロップで速度を上げても疲れるのは馬だけで、兵士は普通に戦えるのも便利です。事前照準できないことや、牽引車両が破壊されると牽引されている砲も破壊されること、騎兵のギャロップ中は林に入ったり迂回移動ができないことを、今回見落としていましたが、正しくやっていても結果は変わらなかったと思います。
 イタリア軍は思い切り下がって、石壁建物群とさらにその手前の林や茂みなどで守るべきなのでしょうか。ただそうした場合防御効果も薄くなるので、やはり戦力評価通りギリシャが有利そうです。
 
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