致死量タイビーチ
 
 今日のASLは、AP83 Thai Hot タイホッ!。太平洋戦争開戦初日、日本軍はマレーシア国境近くのタイ領に上陸しました。タイ軍には近くの警察まで兵士として動員されたことから、タイトルは日本語の「逮捕」にひっかけたのでしょう。日本は3、5、6、7ターンの終わりに1、2、3、4VPを獲得していたらその時点で勝利です。VPは4か所のエリアの支配でそれぞれ1ずつ得られますが、タイが獲得した12損害VPにつき1VPが減らされます。
 守るタイは枢軸中小国の駒とルールを使って裏のモラルが1上がり、どこでも置ける(が普通は沿岸)6個分隊と、警察署(E18付近)に置く警官隊(操作班)4個を初期配置。そして第2ターンには、西から徴募兵3個分隊、南から2個分隊と75*歩兵砲2門を曳いたトラック2台と非装甲6火力対空トラック1台が入って来ます。
 そしてここに強襲上陸する日本は、12個分隊と小発艇5艘で、いきなり上陸できる位置からスタートします。
 3ターン終わりまで沿岸付近の建物どれかを維持しないと1VPを取られていきなり負けるので、タイは水際防御するしかありません。すると日本の上陸でタイ軍の半分がいきなり各個撃破される形になるので、戦力評価では分割防御として攻撃側を1.5倍します。しかしそれでも戦力はタイが9%台の優勢で、予想勝率は7割5分です。
 子供が日本、私がタイです。


 タイは沿岸中央に鬼スタックを置き、ここは寄せ付けないつもりでいたら、日本は全軍でこれに突っ込んで来る強硬策。ひええ。タイ軍は激しく抵抗して大損害を与えたものの止めきれず、鬼スタックは包囲されてしまいました。
 1ターン後半、鬼スタックは日本軍を撃退できず、包囲攻撃を受けて全滅。しかし日本軍の損害も12VPを超えたので、沿岸地帯を占領しただけではいきなり3ターンで勝つことはできません。タイは沿岸右側の部隊を内陸に引き揚げ、警官隊を前進させました。

(下が西)

 第2ターン、日本軍は一気に前進し、タイ軍左手の二つ目の勝利条件(白ダイヤ)を占領しての3ターン勝ちを目指します。これに対しタイ警官隊は、日本鬼スタックへ隠蔽で白兵戦を仕掛け、混戦で足止めに成功。さらに右手からのトラックも、日本分遣隊の妨害を振り切って、日本主力の背後に回り込み、対空機銃で道路を見張ります。
 第3ターン、日本軍は対戦車ヒーローの呼び出しに成功して対空ハーフトラックを倒し、他の臨機射撃も躱してぎりぎり勝利条件の占領に成功しました。しかし勝利判定はターン終了時で、その前に後ろのトラックに乗ったタイ兵が沿岸の建物を奪還するのを、止める手立てが日本にはありません。
 そして日本は既に6.5個分隊と操作班2指揮官2中機関銃2という甚大な損失を被っているので、このターンに勝てないだけでなく、将来3つ以上の広大な勝利条件を同時に支配し守り切るのも不可能です。日本の負けです。



 やはり予想勝率通り日本の勝ち目は薄いです。実は二つ目の勝利条件のG10はタイの増援に近いE11が正しく、本当なら日本の勝利はもう少し困難でした。
 時間と共に厳しくなっていくという勝利条件は、ここでもまともに機能しませんでした。早いターンで達成できなければ、どんどん厳しくなる後の条件などなおさら無理なので、早めの条件に一か八かで賭けるしかないといういつものパターンです。また現実の作戦命令としても、こんな目標は非現実的です。

 
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