市街戦ではいかに火力密度が重要か
今日のASLは、Critical Hit # 4.2よりPB-CH(C) バルカンの夜明け。ユーゴスラヴィアにイタリア、クロアチア、チェトニクが侵攻し、チトーは一旦後退を余儀なくされたが、準備を整えリヴノの町に反撃した。パルチザンは5ターン終了時に、クロアチアより5以上多くのVPを持っていたら勝利です。町の道路の内側の1建物へクス支配ごとに1VP、そしてクロアチアのみ北への脱出でVPが入ります。アパートは分かれておらず、複数階建物は二階建て、墓地は果樹園です。
守るクロアチアは枢軸中小国の駒で、エリート4個一線級4個分隊と操作班2、機関銃中1軽2を、町の道路の内側に配置しますが、1へクスにはMMC、SW、SMCをそれぞれ1つずつしか置けません。また第1ターンは敵に隣接されていないMMCを、2個分隊しか移動させられません。
攻めるパルチザンは、南側の林に9個分隊と機関銃中1軽2、76*野砲1門、北側に2個分隊と軽機関銃1を配置します。
戦力評価ではパルチザンの予想勝率が36%で、クロアチアが最初分散されているから丁度いいかなと思ったのですが・・子供がクロアチア、私がパルチザンです。
まず第1ターンからまたもやサイの目が圧倒的にクロアチアに傾いてやり直し。
2回目の第1ターン、パルチザンは煙幕を置いて、左右中央に進みます。左に進んだ鬼スタックは中機関銃分隊が混乱しましたが、煙を通って中央で仕掛けた白兵戦はパルチザンが勝ちました。一方クロアチアは9−1指揮官が狙撃兵で死亡し、そこの中機関銃分隊が混乱。後半にはクロアチアが結構パルチザンを混乱させ、前の分隊は後退します。
第2ターン、中機関銃を拾い直したパルチザン鬼スタックはクロアチア操作班を混乱させ、右側で包囲していきます。クロアチアは残りの部隊を奥のブロックに後退させました。

第3ターン、射撃戦を続けるものの、クロアチアの射撃が効いて、右から進んだパルチザン分隊は両方混乱。また歩兵砲を押し出そうとしたら失敗して動けず。なんかパルチザン厳しいな。
第4ターン、パルチザンは手前右のブロックを占領したものの、鬼スタック以外まともな火力が無く、鬼スタックですら今一火力不足で、あまりクロアチア軍を削れません。大砲はもう間に合わないので放棄しました。
最終ターン、パルチザンは手前のブロックを全て確保したものの、勝つには奥のブロックでもう2へクス取らなければなりません。鬼スタックで撃った後、周り中から総突入しますが、1つしか残らずパルチザンの負けです。

最後パルチザンは2つが通れたとしても白兵戦で勝てるとは限らず、もし勝てたとしても後半の反撃で奪還されればやはりだめで、勝利条件達成はほぼ無理でした。
これは市街戦と見れば最大火力16対20で低火力市街戦0.75倍補正になる上、クロアチアの余剰操作班も計算から漏れていて、パルチザンの正しい予想勝率は0%だったと考えられます。(初期配置の制限により少しは可能性があるかもしれませんが。)
低火力市街戦補正を導入して以来評価基準を調整してきましたが、今回までの結果を踏まえ、以下の点を直して整理しました。
・市街地内部だけの戦闘に限らず、市街地を攻撃する場合は全て市街戦火力補正の対象とする。
・低火力については最高の指揮修正も勘案する。
これにより基準は以下のようになりました。
(市街戦火力)
b.低火力
市街地攻撃で、最大火力スタックの攻撃側コラムが防御側コラムに劣る場合は、分隊数を0.75倍します。この時30のコラムは32のコラムとみなします(つまり32未満は24になる)。また最高の指揮修正で勝る側はコラムを1つ上げますが、20のコラムは上がりません。(30、20は半減した時切り下がるため。)
低火力は他の攻撃補正に劣後します。
その結果勝率予想の精度が全体的に上がり、優勢1%につき勝率3%向上から3.5%向上にこの前増やしたばかりですが、さらに4%向上にまで増やして良さそうな所まで来ました。これは市街戦ではいかに火力密度が重要かを示しています。
たとえば最近の例ではGD-B The Kiwis Attack(リプレイタイトル:狭い街で放火を許しちゃだめ)や、J141 Riding with the King(リプレイタイトル:出会ってはいけない敵)の大きかった予想誤差が、これでかなり小さくなりました。また長い間予想勝率とプレイ実感の乖離に悩んでいたEuro-Pack#3 (EP3) Breakthrough Towards Tarnopol(リプレイタイトル:蒸発、ブログ版無し、サイト「蒼き臥竜」のみ)も、これで高火力市街戦に該当し、ようやく攻撃側ドイツ有利の実感に一致しました。
それにしてもサイの目とバランス読み違えで悪夢十一、十二連目か。
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