譲らぬぶつかり合いの果てに
 
 今日のASLは、ネットで見つけたSX5、鉄十字が育つ所。大戦末期、ベルリンの目前に迫るソ連軍に対し、ドイツは寄せ集めの部隊で絶望的な抵抗をしようとしていました。ソ連は5.5ターンの終了時に、全ての建物区域を支配していたら勝利です。唯一の2へクス建物(P6/O6)は、レッドバリケード地下室があり、1階が要塞です。
 守るドイツは雑多な13個分隊と75L対戦車砲1門、4号J型2両、鉄条網7、狐穴5、塹壕4、地雷原12火力です。ドイツは弾が少なく、2個分隊を隠匿配置できます。
 一方ソ連は第1ターンに、20個分隊(内5個が6−2−8)と6両のT-34/85が東から。そして第3ターンには、6−2−8が3個分隊とT-34 M43が3両、東か南から侵入します。
 戦力評価は戦車優勢のある平地攻撃で0.75倍を付け、ソ連が6%の優勢で予想勝率6割。ROARではドイツの勝率が52%で、どちらにしてもバランスは良さそうです。子供がソ連、私がドイツです。


 ドイツの防衛拠点となるのは当然、要塞化されている前面の2階建て建物で、林との間を塹壕で埋め、前方には鉄条網と地雷原を並べます。しかしここだけしか守らないと、戦車優勢のあるソ連軍が後ろに回り込み、拠点は包囲されてしまいます。そこでドイツは、拠点を頂点とした三角形の防衛線を林と狐穴で作り、そこにダミーと若干の部隊を置いて側面を守ります。正面の防衛拠点はかなり固そうに見え、ソ連は斜め正面の林で撃ち合いながら、戦車とそれに乗ったエリートで側面を崩しに来るだろうと、ドイツは考えていました。

 第1ターン、ドイツの予想に反して、ソ連は全く譲らぬ真正面からの平地攻撃。しかもそれをするなら、戦車と歩兵がじわりと警戒移動で侵入するかと思ったら、それも違う。まず戦車が入ってすぐ止まり、石壁の陰の4号戦車を撃ち、また移動してスモークディスチャージャー、そして鉄条網を踏み荒らしつつ、ドイツの前線に隣接。これを繰り返して、戦車を最大限活用していきます。
 すると早くも2両目で射撃が命中し、4号を破壊してしまいます。ソ連戦車に石壁を利用されるの嫌で、ドイツはここに戦車を置いたのですが、やっぱり戦車を置くならお家だった。
 一方ソ連のスモークディスチャージャーは失敗が多く、ドイツ軍は入って来たソ連歩兵をいくつか除去したり混乱させ、隠匿パンツァーシュレックで林を迂回してきた戦車を炎上させました。しかし塹壕にいた徴募兵半個分隊たちのパンツァーファウストは、全て効果なし。またソ連の狙撃兵で、ドイツ後方の9−1指揮官が死亡し、半個分隊が混乱します。

 ターン後半、ドイツは撃てる対戦車兵器を全て撃ちましたが、炎上した戦車の妨害もあって全く効果なし。弾不足でパンツァーシュレックも除去されました。
 こうなるとソ連の至近距離からの攻撃は強力で、モラルチェック2を連発し、低いドイツのELRもあって、ドイツ兵は次々クラス低下やディスラプトしていきます。ドイツは一応側面の防衛線(大半がダミー)を完成させましたが、どう考えても正面の方が危ない。

(下が西)

 第2ターン、ソ連は一部の部隊で準備射撃後、戦車2両がドイツ左側面に回り、他は正面から一歩近づきます。ドイツは対戦車砲でT−34を1両破壊したものの、歩兵が次々とやられていきます。
 しかし要塞内には、隠蔽された戦車とスタックしたドイツ鬼スタックがいる。9−2指揮官で火力は30!ソ連歩兵は怖くて見える所に出られず、戦車の砲撃もしばらくは当たらないはず。彼らがある程度持ちこたえれば、ターンは短いのでドイツも十分勝てる?

 ターン後半、ドイツ対戦車砲はまた1両ソ連戦車を破壊。よし、これでドイツ勝利の可能性は少し高まったぞ。そしてソ連防御射撃。
 1両目の戦車、鬼スタックを狙って、3以下。3、命中。6、モラルチェック2、全員混乱。は?2両目の戦車、また鬼スタックへ5以下。4、命中、2、2KIA。9−2は負傷、2.5個分隊が消滅。
 なんですか、これ?ソ連の増援も来ない内に、ドイツ投了です。



 まあ開始早々至近距離からぶつかり合えば、決着は早くなりがちです。ただ最後のソ連の目はともかく、正面力押しに対して、ドイツの配置は少し甘かったようです。
 まず戦車は2両とも建物内に入れて、石壁への通り道にはAT地雷を並べ、石壁内にはパンツァーシュレックを配置。またもう一つのパンツァーシュレックは左の塹壕内に入れ、鬼スタックはその隣の要塞へクスに置いて相互支援。そしてそこを弱く見せかけるため、鬼スタック内の中機関銃分隊1個と、軽機関銃含む指揮官3人を隠匿。こうしていれば、ソ連の戦車戦力が優勢とはいっても、正面攻撃をもう少し難しくできていたでしょう。

 
インデックスへ