クレタの丘の上で
 
 今日のASLはASL Annual `92よりシナリオA43、探査中のレイフォース。レイフォースとはイギリスのコマンドーで、オリーブの広がるクレタ島の丘を守る彼らと、ドイツ山岳部隊の戦いです。ドイツ軍は手前左側の道路から侵入し、ゲーム終了時に一番奥の盤の右側に20VP分以上居れば勝利です。
 攻めるドイツは18個分隊相当に80ミリ迫撃砲盤外砲撃、守るイギリス軍は12.5個分隊とマチルダIIです。しかしこのマチルダIIは、道路を外れるとボグチェックになる上、榴弾を積んでいないので、戦車の無いドイツ相手にはあまり役に立ちそうもありません。イギリス軍には他に土塁が5個あります。
 子供がイギリス、私はドイツです。

 イギリス軍は大半の部隊を、ドイツから見て中ほどの2つと奥の1つの頂に分けて配置します。ドイツ軍は手前の2つの丘に無線機、迫撃砲、機関銃部隊を登らせ、中ほどの2つの丘にいるイギリス軍に攻撃を始めます。するとこれが低い目を連発し、見る見るイギリス軍は損害を出していきます。残りのドイツ軍は前進を続けます。
 それらの2つの丘があらかた片づいた第4ターンには、ドイツ軍は駆け足で進んでそこに取り付きます。そして第5ターンに丘を登りきったドイツ軍は、向こうに広がる村に逃げたイギリス軍に攻撃を再開します。

イギリス軍も必死で反撃しドイツ軍もいくつかの部隊が混乱がします。しかしイギリス軍は先ほどの損害が響いて火力が少なく、ドイツの機関銃もよく当たって、第6ターンには村を守る部隊は総崩れとなります。そこで第7ターンにはドイツ軍は中重機関銃と迫撃砲に支援させながら、他の部隊は再び前進を開始します。
 イギリス軍は最後の丘に控える部隊で防衛を試みますが、ドイツの盤外砲撃と機関銃が効いて、第9ターンには組織的な抵抗力を失います。第10ターンにはドイツ軍が勝利条件を満たし、後半に回復したイギリス軍が戻って反撃しようとしますが、強力なドイツ軍の防御射撃に撃退され、ドイツの勝利です。

 ドイツ軍の目が良かったのもありますが、イギリス軍も丘に部隊を置きすぎたかもしれません。丘は防御効果が少ないので置くのは少数にとどめ、全てが石造建築扱いになっている谷間の村を主戦場にした方が良かった気がします。マチルダIIはボグチェックを忘れて本来より多く機動したにもかかわらず、やはりあまり役に立ちませんでした。しかし村を主戦場にしていれば、村中の道路に置いてもう若干は役に立ったのかもしれません。
 プレイ予想時間は(30.5+1×3)×10÷60+1=約6.5時間。実際には7時間半くらいでしょうか。オリーブや丘、崖だらけの慣れない地形や、榴弾の無い戦車は何に使えるのかルールを探したりに手間がかかったようです。結局ゲーム中には分からなくてマチルダは同軸機銃だけしか撃たず、AP弾にも2火力があるというのが分かったのはゲームが終わった後でした(2火力ではあまり関係なかったと思いますが)。特殊弾薬のHEAT弾の項にあっては見つけられません。

 今までマーカー類はごちゃまぜにして箱に入れて探すという、以前人から聞いた方法を使っていました。しかしやはりよく付け外しするもの(射撃マーカー、ピン、DM等)は、結局まとめてテーブルに置くようになるので、今回からは別のミニトレイに入れることにしました。(写真参照)
 またルールブックについても、ホビージャパンの日本版から今ではかなり改訂されているようなので、今回からタブレットを買ってそれに入れたルールを見ることにしました。最初新版を全部紙でプリントすることも考えましたが、手間もかかるし、ばらばらになって場所も取るし、カラーで打ち出すくらいならタブレットを買う方が安くすむと考えました。タブレットではぱっと全体を見ることはできないものの、章、大項目、小項目と選択していって探しているページに飛べるので、それなりに使いやすいと思います。

 
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