過大な要求
 
 今日のASLは、アクションパック8Roads Through Romeより、AP78クロスファイア。アメリカ軍はローマに向かう途中、アチェルノの町でドイツの後衛と遭遇し、二方向から挟撃することにしました。アメリカは6ターン以内のどのプレイヤーターンの終了時でも、現在ターン数の5倍の石造建物をドイツ初期配置エリアで支配していたら勝利です。全ての建物は1階建てで、アパートの仕切りはありません。
 守るドイツは初期型パンツァーファウストがあり、二線級中心の13.5個分隊とハーフトラック3台、非装甲4火力の対空車両1台、75L対戦車砲1門、75*歩兵砲2門、81*迫撃砲1門を、マップの中央部に配置します。
 そして攻めるアメリカは、西の丘に9.5個分隊と75ミリシャーマン3両(時期的に煙幕無し)、107ミリ迫撃砲2門、南東には8.5個分隊を配置します。
 戦力評価はドイツ9%の優勢で予想勝率7割5分となっています。ただ勝利条件が特殊なこと、両軍とも戦力を2つに分けられていることが、バランスにどう影響するか。
 子供がドイツ、私がアメリカです。


 ドイツの守りは南北同数程度に分かれていて、東西両方から攻められる南側は町全体に散らし、東に敵のいない北側では西に集中しています。これに対してアメリカは南を攻める、北を攻める、両方を攻めるの3つの手がありますが、どれを選ぶか。
 まず両方同時に攻めるのは、明らかに戦力が足りません。しかしどちらかに集中したとしても、1ターンに5つ平均の石造建物を取るというのは、かなり厳しい条件です。射撃の時間が十分に無いまま、モラルの低いアメリカ兵で突っ込まざるを得ないからです。
 多分最終ターンで全ての石造建物を取るのは無理そうで、どちらかの町を早期に占領するしかないと思います。隠匿配置が多くてどちらが攻めやすいか分かりませんが、普通なら南を攻めると思われるので、意表を突いて北を攻めてみることにしました。迫撃砲は北側の前面にいる2つのスタックを撃てる所と、南北の行き来を妨げる所に置きます。

 第1ターン、迫撃砲は北の建物に白燐弾を落とし、そこに出て来たのは重機関銃分隊でした。もう一つの迫撃砲は、北への回り込みを助ける位置に白燐弾を撃ちましたが、外れて終わりです。ここで現れたドイツ重機関銃を、重中機関銃スタックで撃つことも考えられましたが、時間が無いので煙の中を撃つよりもまず進むことにしました。
 東側では歩兵煙幕に隠れて各部隊が北側へ回り込み、半個分隊2つが混乱したものの、9−2指揮官の射撃でドイツ対空車輌を撃破しました。これらの部隊には、南側のドイツ軍が北へ救援に駆けつけるのを阻止する役目もあります。
 そして西側では、半個分隊が林に潜むハーフトラックを確認した後、戦車が移動射撃でこれを撃破。さらに2台目の戦車は南北の町の間まで進み、3台目は北側の町に向けて移動を開始します。するとここで町中に隠れていた対戦車砲が発砲し、3台目の戦車に衝撃を与えました。
 その次は西の歩兵が北東へ前進。すると白燐煙の中の重機関銃がファイアレインを作り、撃たれた分隊はピンになります。このファイアレインは良い位置で、煙幕を無効にして北東への道を塞いでしまいました。やっぱりこの重機関銃を撃っておくべきだった。
 仕方なくアメリカ軍は東へまっすぐ進みますが、林に入った分隊2個は、もう一つあった重機関銃のROFバーストを食らって全滅。(実は迫撃砲にも狙われていました。)そして途中の木造建物まで進んだ部隊は、対戦車砲に前進射撃しましたが効きません。さらには中ほどまで進んだ戦車も、隠れていた歩兵砲のHEAT弾に撃たれて炎上。狙いは外れて攻撃は完全に頓挫します。もうだめなんじゃないか?

 ターン後半、衝撃状態のアメリカ戦車は回復し、対戦車砲の射撃も弾いたものの、自らの射撃も外れ。ドイツ歩兵は後ろに下がって戻り、一部の部隊は東側の守りに着きます。南側のフルスタックも、東から回り込むアメリカ軍にファイアレインを敷ける位置に移り、ハーフトラックも北上して迂回部隊の前に立ち塞がります。
 第2ターン、アメリカもうどうしようもない。撃てるのは撃ったが全然効かない。効かなければ進めない。アメリカ投了。



 ドイツの砲は全て北側に置かれていて、アメリカはかえって守りの固い方に突っ込んでしまいました。そしてやはりアメリカは戦力も時間も足りなすぎます。バランスルールを使った上でもう一度やり、今度はできるだけ展開して損害度外視で南の平地を突っ込ませてみましたが、きちんと備えられたらやっぱり無理でした。

 
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