独伊エリート対決
今日のASLは、シナリオ57ローマの戦い。1943年9月10日、降伏したイタリア軍を武装解除するため、ローマに向かうドイツ降下猟兵。しかしイタリアの精鋭サルデーニャ擲弾兵は、これに敢然と立ちはだかった。ドイツは10ターン半以内に、東盤端中央部から30VP以上突破させたら勝利です。
ドイツ軍は、9−2指揮官付き5−4−8エリート16個分隊と、3号突撃砲4両、輸送ハーフトラックに曳かれた40ミリゲルリッヒ対戦車砲2門。
対するイタリア軍は、9−1指揮官のエリート12.5個分隊と、セモヴェンテの105ミリ榴弾型、75ミリ短砲身型、47ミリ砲型各1両づつ、20ミリ機関砲の装甲車2両、75ミリ野砲1門、47ミリ対戦車砲2門、20ミリ長砲身対空砲1門とロードブロック3つ。さらにターン数より小さい目が出るとモラル7の1戦級が3個分隊が入って来て、3、5、7ターンにはパルチザンが1つづつ、ドイツ軍に隣接しないどこにでも登場させられます。また3個分隊まで隠匿配置ができますが、弾薬不足です。
運河と水障害は平地になり、小川は乾いています。そして両軍とも市民の被害を抑えるため、建物の外側だけしか使わないという事で、建物は地上レベルだけでスタック制限は1個分隊になり、全て石造ですが地形修正は+2で、潰走の時以外は長屋のように建物が全て区分されているとみなし、車両は入ることができず、パンツァーシュレックのバックブラストがありません。
さて戦力評価をすると、イタリア戦車は質補正がついて0.25倍計算となり、イタリアが9%の優勢で予想勝率6割。アーカイヴでもROARはイタリア57%と、悪くないバランスのように見えます。ただこの建物の制限がどう影響するか?子供がイタリア、私がドイツです。
1回目はドイツが中央力押しを掛けたのですが、イタリアの弾不足を忘れており、ファイアレインを使ったりしてイタリア完勝だったので、正しいルールでやり直しました。
イタリアは中央後方に大半の戦力を集め、ドイツの入ってきた位置に対応して動く狙い。ドイツは1回目の感じから、スタックできず射撃グループも組みにくい建物からの攻撃は無理と考えます。そのため建物だらけの中央や左は避け、少し脱出ルートが長くなるものの、決戦場が林や石壁となる右側から攻めることにしました。
ドイツ軍が進んでみると、途中にいたイタリア軍はどれもダミー。その間にイタリア軍はドイツ軍側に動いて防衛態勢を整えます。
第3ターン、ドイツは前進中に47ミリ砲を発見してこれを始末します。そして当然前面の石壁にはイタリア軍がびっしり並びます。
第4ターン、辺りを捜索しながらさらに進むドイツ軍でしたが、丁度探し漏らしたところに半個分隊が隠れており、鬼スタックが引っかかって指揮官ごと混乱。うーん。ターン後半には、イタリア戦車を撃ったドイツ戦車の主砲が故障。うーん。

第5ターン、ドイツは戦車2両でイタリア軍の強そうな所に煙幕を置いて、いよいよ交戦開始。その途中で隠れていたイタリアATライフル兵を発見し倒します。さらに右端では戦車を2へクスまで近づけます。
ターン後半、イタリアAFVはこのドイツ戦車の車輪を打ち抜いて走行不能にし、ドイツ戦車も反撃で2両を破壊。ドイツはさらにパンツァーシュレック2つで別の戦車を撃ちましたが、石壁もあって両方とも外れ。しかし代わりに歩兵火力で撃って、1両をスタンさせました。一方歩兵については、ドイツの混乱の方が多くなっています。
第6ターン、パンツァーシュレックとゲルリッヒ砲が、運良くイタリアのAFVを1両づつ破壊。歩兵も突入して石壁ラインを破り、混戦状態となります。ターン後半には、大半のイタリア軍が石壁を捨てて建物に下がり、混戦には増援を送って1つは撃退します。
第7ターン、砲が故障していたドイツ戦車はついに壊れてリコール。しかしドイツは残る2両の戦車を市街に突入させ、白兵戦で勝ったばかりのイタリア軍をオーヴァーランして降伏させます。また鬼スタックはイタリア75ミリ野砲を沈黙させ、他の兵たちも建物群外縁に迫っていきます。
石壁の線を過ぎると、どちらも効果的な射撃戦ができないので、イタリア軍は白兵戦を避けるためじりじり後退します。これでドイツは前進の目途が立ちましたが、後はどれだけ速くイタリア軍を倒し進めるか?
第8ターン、打って変わってドイツの射撃はあまり効かず、75ミリ砲を不正規使用するイタリア兵も残っています。これは5以下でしか当たらないので、外れるのを期待して進んだドイツ戦車でしたが、見事に当てられ走行不能。しかもさっきからもう一つのドイツ戦車が撃ち続けているイタリア最後のAFVは、ことごとく壁で弾かれていまだに健在です。
この時点でイタリア歩兵は未だにドイツより若干少ない程度までしか減っておらず、イタリアの砲もまだ2門残っています。ドイツがあとたった2ターンで、街中に散開隠蔽されているこれらを大混乱させて道を開き、最終ターンに現存の4分の3も盤外に駆け抜ける?無理無理無理、ドイツ投了です。

珍しいドイツとイタリアのエリート対決は、イタリアの勝利に終わりました。イタリアの戦力優勢に加え、攻めづらい建物の特別のルールによって、ドイツはさらに難しい感じです。
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