凶悪砲に煙幕白兵戦
 
 今日のASLは、Rivers to the ReichよりU47ドイツの小さな町。イギリス軍はオランダのフローニンゲンを占領し、カナダ第4装甲師団がエムス河を越えようとドイツへと進撃しましたが、フリーゾイテの町でドイツ正規兵と学生による寄せ集め部隊の激しい抵抗に会いました。カナダ軍は50VPを超える損害を受けずに、10ターンの終わりに全ての複数へクス建物を支配していたら勝利です。
 カナダ軍は1戦級12個分隊と、75ミリ砲クロムウェルが7両、95ミリ榴弾クロムウェルが1両、88ミリ砲セクストン自走砲が2両、カンガルー装甲兵員輸送車(積み荷を降ろすとリコール)が4両です。これに対してドイツ軍は、1戦級4、徴募兵6個分隊に、81*迫撃砲2門、76L対戦車砲1門、そして88LLの超強力対戦車砲が1門あります。
 戦力評価はカナダ7%の優勢で、予想勝率6割です。しかしドイツの88LL(PaK 43)がインチキくさい強さで、戦車に当たればほぼ自動破壊という威力と旋回砲座。そのくせ大型の88L対空砲よりさらに砲身が長いのに、なぜかこれは中型。なので建物にも入ってしまいます。こういう強すぎる砲は初めてで特に補正はしていないので、実際のバランスは違うかもしれません。
 子供がドイツ、私がカナダです。


 そういう訳でこのシナリオは、88LLをどうするかが全てと言っても過言ではありません。固い石造建物に隠匿され、うっかり戦車が前に出てしまえばROFもあってバンバン破壊されます。そして76Lも決して舐められません。
 さらにカナダは歩兵の数も十分ではなく、ドイツはいくら半分以上が徴募兵と言っても、石造建物を支配するシナリオではネックになりかねません。これを大量の戦車で補えるのか?

 ドイツは町中に配置し、カナダ軍は全員車両に乗って高台の道路を進みます。ドイツ軍はその間に展開しながら町全体に拡散。
 第2ターンにカナダ軍が2つ目の高台まで進んでライダーを皆降ろすと、ドイツ軍は観測員で迫撃砲を撃ち始めます。そこでカナダ戦車が観測員に大砲を撃ったら、運良く当たって観測指揮官は混乱クラス低下しました。
 第3ターン、88LLがどこにいるか怖い所ですが、真ん中の道路は特に危険そうなので、カナダは右から集中的に攻めることにしました。便利なことにクロムウェルは全車8以下で成功する煙幕迫撃砲を持っており、これでポンポン煙を置きながら進みます。ドイツも前面に部隊を並べ攻撃に備えました。

 第4ターン、カナダ軍は煙幕を撒き、半個分隊を乗せたカンガルーを建物脇に突っ込ませながら、建物1列目に突入します。すると一番端の隙間を分隊が通った時、離れた所からドイツ軽機関銃が予期しない射撃。でもまあ2火力だから。3!−2修正でKIA。痛い。
 そして防御射撃では一番大きな建物に隠れていた88LLが登場し、煙幕の中迂回していたクロムウェルを破壊。さらにパンツァーシュレックもクロムウェルをもう1両破壊しました。まあ戦車がどこかでやられるのは仕方ない。
 左手でも後退中のドイツ徴募兵に、リンクスでオーヴァーランを掛けましたが、2回とも外れ。じゃあ歩兵で前進射撃だ。しかしドイツ徴募兵はMC1を耐え、モラル8のリンクスの方がNMCに失敗してリコール。なんだそりゃ?
 続いて右手の白兵戦は1つがダミーで、もう一つはドイツ半個分隊にカナダ3個分隊と9−2指揮官で、さすがにこれは圧勝間違いなしだろう。のはずが、ドイツ半個分隊は蛇の目を出し、一方的にカナダ分隊と中機関銃を倒して悠々離脱。どうなってんすか、これ?しかも逃げた半個分隊は、ターン後半に迂回機動中のカンガルーまでパンツァーファウストで破壊。うーん。なんかもう悪夢しかないんですけど。


 第5ターン、あたまクラクラしながら、カナダはさらに煙幕前進白兵戦。ひとまず88LLはどうしようもないので、それを避けて両脇で進みます。そして右手では2列目の建物に突入し白兵戦。カナダ分隊対ドイツ半個分隊、倍なら楽勝でしょう。両者除去。ちょっと、お、か、し、す、ぎ、る、だ、ろ?
 第6ターン、カナダは右側2つ目のブロックも制圧し、左手でも88LLより前の部隊を追い払いました。しかしドイツ軍には多少の損害を与えたものの、カナダはもう4個分隊を失っています。88LLのいる館を攻めるにはやはり白兵戦に頼るしかありませんが、ただでさえ不足気味の歩兵がこんな大きな損害を受けては、戦力が足りません。

 とは言ってもやってみるしか無いですが、まず88LLにどう近づくか。第7ターン、まず迫撃砲観測員に白燐弾を撃とうとしましたが故障。そこで主砲が故障しているクロムウェルを皮切りに、館に近づきながらどんどん煙幕迫撃砲を撃って行きます。右手を越えられるのを警戒して88LLは横を向いていたので、カナダ戦車は正面側から進み、88LLも敢えて砲を回しては撃ちません。これで館の周りは煙だらけになり、さらに右側の道路にも煙を置きます。
 これだけ煙で覆われればドイツの臨機射撃も効きません。カナダ9−2スタックは右手で道路を渡り、残りの歩兵は88LLの隣の石造建物に集結。これで白兵戦をして88LLを制圧すれば、次のターンに戦車は一気に後ろに回り込んで退路を断ち、右手は速やかに制圧できるでしょう。これで最後に館内での白兵戦が上手く行けば何とかなるかも。
 そしてドイツ防御射撃。88LLは振り返って隣のカナダスタックを射撃。「これ絶対当たらないよね。」なんですが、旋回砲座なので回してもROFは下がらず、2以下で維持します。赤サイは2、維持。え?しかし煙の中からなので、それでも5以下でしか当たりません。が、命中。ええ?「何とか耐えてくれ」4、K/3、スタック崩壊。何なんだ、このサイの目は!カナダ負け。


 おかしい。凶悪な88LLに立ち向かうため、煙幕迫撃砲と車輌迂回突入を最大限活かし、歩兵を安全に白兵戦に向かわせて十分戦える作戦だったはずなのに。全然勝負にならなかった。
 そうだ。サイの目事故でゲームが吹っ飛ばないように、次からは両者サイコロ振り直し権を2回づつ持って、ひどすぎるサイの目をキャンセルできることにしよう。どうせこのゲームはもともと「射撃してみないとその場所が自分の目で見えているかどうか分からない」だとか、「隠蔽で敵が全く見えないはずなのに、相手の兵や兵器の数、種類、質はおろか、隠蔽マーカーの数や隠匿配置の数、戦車の向きまで完璧に把握できている」だとか、理不尽なことだらけなのだから、このくらいは何の問題も無いはず。(他の方にはお勧めしません。)

 
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