ファナティックチーム
 
 今日のASLは、シナリオ140のラウンド・トゥー。ポーランド戦の第2ラウンドということで、ドイツSSはポーランド軍の守る街の占領、撃破、突破で、7ターン半の内に100VPを獲得すると勝利します。ただしポーランドが損害50VPを稼ぐと、その時点でドイツは敗北します。占領は複数へクス建物を占領することで、区域数分のVPが入り、工場は15VPになります。また捕虜は2倍になりません。
 守るポーランド軍は優秀な10−2指揮官に16個分隊と、重機関銃2、中機関銃2、対戦車ライフル3、軽迫撃砲2、37ミリ対戦車砲1、さらに70ミリ盤外砲を電話で呼び出せます。しかも新兵以外のポーランド軍は自動火器と火炎瓶を持っており、10−2指揮官とスタックした兵はファナティックになり、最初にモラルチェックに成功した兵はクラス上昇とヒーロー登場になり、2個分隊相当までが隠匿配置でき、地上レベル5へクスを要塞化できます。また工場以外の奥の大きな建物3つはそれぞれ1つづレッドバリケード地下室があり、これは要塞と同じ防御修正がついて、制限はあるものの地下から直接建物の外を撃つこともできます。質、装備、地形など意外と強力です。
 一方攻めるドイツ軍は、まずSS扱いの5−4−8分隊が3個で、これは突撃工兵で、彼らだけが爆薬を不利な修正なしで使えます。そして最良の指揮官は9−2で、4−6−8のSSが14個分隊、重機関銃1、中機関銃2、軽機関銃4、対戦車ライフル2、軽迫撃砲2、爆薬3と強力な150ミリ盤外砲支援があります。この盤外砲は第1ターン強制的に事前照準へクスに煙幕か弾幕煙幕を撃ちます。またAFVが装甲車1両、1号2両、2号2両、3号1両、4号1両いますが、なにせこの時期なので装甲は皆1しかなく、ATRや機関銃にもやられてしまう危険があります。他にどこかで1ターン1機だけのスツーカが来ます。
 子供がポーランド、私がドイツです。


 ポーランド軍はドイツから見て右手奥の工場付近に重点的に配置します。市街地中央は守りにくいアパートが多く、そこでは戦えないという判断のようです。ドイツは前面に兵を並べますが、後方に迫撃砲を置いて、工場の屋上にいるポーランド迫撃砲と対峙します。
 第1ターン、ドイツの弾幕煙幕は予定通り街の中ほどに落ち、丁度ポーランド軍を覆い隠します。ドイツ軍の近くにポーランド軍は見当たりませんが、どこに隠匿されているか分からないので、歩兵が先行してくまなく隠ぺい地形を探します。まだポーランド軍に大きな動きはありません。
 第2ターン、迫撃砲と機関銃部隊の射撃が当たり、工場屋上のポーランド迫撃砲の半個分隊を1つ除去。ドイツ軍はさらに捜索をしながら、煙幕に近い中ほどまで進みます。ここまでに隠れていたポーランド軍はいませんでした。ポーランド軍はドイツ軍の進撃に合わせて広がり、防備を整えます。

 第3ターン、ドイツ軍は敵のいない左手奥に進む部隊と、右手からポーランド軍を攻撃する部隊に分かれます。そして中ほどの建物に隠れていた新兵半個分隊を見つけ、これに分隊で白兵戦を掛けます。新兵は捕獲されやすいので、ドイツは捕獲を試み成功しますが、ポーランド新兵もピンゾロでドイツ分隊を除去。これはどうなるのかルールを調べたら、捕獲側が全滅したら捕獲は無効とのことで、ポーランド新兵驚愕の一方的な大勝利です。しかも敵を狙って中ほどまで進んだ2号戦車も、対戦車砲に撃たれて炎上してしまいます。
 そしてターン後半、ドイツは気を取り直して防御射撃で盤外砲を誤差覚悟の砲撃開始。砲撃要請も連続で黒引きに成功し、誤差も無く、工場に命中します。ポーランド軍は工場付近に要塞化を頼みにして部隊を多く置いていましたが、やはり150ミリ砲は強力で、いくらか損害が出ます。しかし10−2指揮官率いるファナティック部隊はさすが頑強で、全員モラルチェックをクリアしました。


 第4ターン、工場前面に陣取るポーランドファナティックチームと対戦車砲が強力で、ドイツは正面からこれに立ち向かうのは無理です。そのためドイツは戦車も含めて左右に迂回して後方に回り込もうとします。そしてここで教会の塔に隠れていた対戦車ライフルが戦車を撃ちますが、惜しくも弾かれます。さらにドイツ軍を確認したポーランド指揮官は、ここで盤外砲支援を要請しようとしましたが、なんと最初から電話線が切れてました。がっくり。
 第5ターン、ドイツはさらに砲撃要請で黒チットを引き続け、工場に攪乱砲撃を掛けます。攪乱だと威力は1/3に減りますが、ファナティックチームも範囲に入れられるのでやってみました。するとやはりファナティックチームには効かなかったものの、工場内の新兵に致命的命中し、これを除去します。ドイツはファナティックチームに煙幕を置いた上で、左奥から攻撃を開始。ポーランド軍前衛を追い払い、工場裏手への道を開きます。ドイツは右手でも混乱したポーランド兵を退却不能にしようと3号戦車を砲撃エリアに突っ込ませますが、致命的命中を食らってあえなく爆発炎上してしまいました。
 そしてターン後半、後ろに回り込まれてはまずいので、ポーランドはファナティックチームを警戒移動でシフト。移動先は砲撃範囲内でしたが、攪乱で要塞なので大丈夫なはず。と思っていたら3の目が出てモラルチェック1となり、しかもこれに10−2指揮官が12を出して負傷。無敵だったファナティックチームが、思わぬところで崩れてしまいます。

 第6ターン、守りの要を失ったポーランドはかなり厳しい状況ですが、ゲームを続行。ドイツは右手工場内に侵入を始め、左手でも工場裏手に回り込みます。ここでドイツ軍が林に隠れていたポーランド対戦車ライフルを見つけますが、これを倒しに行った突撃工兵が2個分隊とも混乱させられます。しかしドイツはこれに1号2両と2号1両を突進させ、ポーランドも別の対戦車ライフルで反撃しますが弾かれて、結局皆で隣接して機関銃で討ち果たします。
 第7ターン、ポーランド軍を完全に取り囲んだドイツ軍は、周り中から戦車も歩兵もポーランド軍に隣接します。ポーランド軍は最後の反撃で一部のドイツ軍を混乱させるものの、退路が無いので混乱したポーランド軍は全て降伏し、残り僅かの兵力ではどうしようもなく投了です。



 ある程度戦力を集め時と場所を選んで決戦するというのは防御側の常道ですが、強力なドイツの盤外砲が調子よく命中し、作戦が裏目に出てしまったようです。ポーランドが特別ルールを生かしてファナティックチームを作ったのは良いと思いますが、レッドバリケード地下室なども利用してもう少し広めに守った方が良かったかもしれません。
 予想プレイ時間は(34+7×3)×7.5÷60+1=7.875時間ですが、実際には10時間くらいかかりました。こういう隠匿部隊が最後に奪還できるシナリオでは、全ての隠ぺい地形をくまなく探さないといけないので、よけいに時間が掛かるようです。
 
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