強攻!丘陵要塞
前回やったAP92始まりの終わりを、陣営入れ替えて子供イギリス私日本でやりました。前回同様日本に最も有利なバランスルールを使います。
北の街のイギリス軍はフル後退して森の中からスタートし、東の丘でも若干の足止めを残して限界まで後ろに配置します。日本軍は予期せぬ逆襲に注意しながら、最大限前進。イギリス軍は若干の損害を受けたものの、日本軍が追いつくことは不可能で、大半の部隊が3ターンには大丘の防衛線内部にたどり着きました。
第4第5ターン、ずらりと敵が並んだ大丘の正面から突入するなど自殺行為。そこで日本は丘の上からの牽制射撃に気を付けながら、遮蔽物のある両脇から大丘へ接近します。また中央の建物にはヒーロー入りの機関銃支援スタックを送り込みました。
南側のイギリス軍は、重迫撃砲に撃たれない位置に、大機関銃スタックを置いています。そのためこちらの日本軍は、隠蔽を付けたまま散開して慎重な接近。北側も遠距離からの軽機関銃やダミーに前進を遅らせられながら、一部は涸れ谷も通って丘を登り始めました。

(下が東)
第6ターン、日本軍は南側で擲弾筒の煙幕をイギリス機関銃スタックに落とし、2つの南側小尾根に登ります。
また北側では、支援の機関銃スタックに増援の中機関銃スタックが加わりますが、先ほど故障した軽機関銃2丁に続いて、中機関銃も2丁が故障。壊れやす過ぎです。しかし北側を登る部隊は、武装豊富なエリートが隠蔽を付けながら、着実に防衛線に迫りました。
一方イギリス軍は、日本の迫撃砲や機関銃に撃たれ、少しずつ損害が増えていますが、やはり元の戦力がかなり多い。そのため大丘の北側、南側、脱出口の3つに分かれても、全てがかなり固くなっています。
第7ターン、現在日本は勝利条件の建物を全て支配し、尾根を東の丘で2へクス、大丘の南側で5へクス支配しており、勝利まではあと4ヘクス。しかしここから先は壕が敷き詰められた巨大丘陵要塞です。前進はかなり難しいでしょう。かと言って西への脱出路はがっちり固められており、途中で丘の上からも撃たれるので絶望的。もう大丘を攻めるしかありません。
ここで日本が期待するのは、爆薬と火炎放射器を持つ突撃工兵部隊。彼らは北側の小ジャングルにいたイギリス前衛を倒しつつ、尾根に近接していきます。これに対しフルスタックのイギリス軍は、隣接してきた隠蔽付き爆薬エリート半個分隊を撃ちましたが、彼らは耐え切りました。また日本重迫撃砲も、開始からずっと着実に損害を与え続けています。これは日本行けるのか?
第8ターン、南側では尾根に登った日本機関銃スタックが、一時イギリスの機関銃スタックを撃ち負かしたかに見えましたが、結局三方から撃ち返されて大損害を受け、守備隊を残して尾根を降ります。
しかし本命は北側の尾根。ここの4へクスを全て取れば日本は勝利です。イギリスフルスタックに連続で爆薬を仕掛けに行き、1つが成功。さらに火炎放射器も隣接に成功しました。そして前進射撃が大当たりして、イギリススタックに大損害を与えます。これで尾根まであと一歩。

ですが当然要所のこちらには、イギリスも大戦力を送り込んでおり、ターン後半には隣から次のスタックが反撃して、そこは混戦となります。また日本の中機関銃はやっと2つとも直りましたが、今度は迫撃砲が2つとも故障してしまいました。
第9ターン、このまま北面だけから攻撃していては間に合わないので、日本軍は丘の前後にも回り込みます。
そして最終ターンを前にしたイギリス軍。日本軍が尾根に到達できないよう、尾根の一つ外側に歩兵をずらりと並べます。これで既に日本軍が隣接している北の尾根3ヘクス以外は、たどり着くのがかなり困難になりました。
最終ターン、日本絶望的な最後の突入。まず北側は、擲弾筒の白燐弾と中機関銃の援護射撃に続き、今まで援護していた分隊がバンザイ突撃して尾根に隣接しました。そして他の部隊も周り中から隣接していきます。
そしてあと1へクス取れる可能性があるのは、中央大尾根の南端のイギリス機関銃スタック。しかしここは強力なスタックが相手なだけでなく、周り中からも狙われている死地。それでも日本軍はバンザイ突撃を手始めに、次々とそこに突っ込んできます。しかし爆弾ヒーローによる戦車爆破も失敗し、結局到達できたのは二線級になった半個分隊と負傷した指揮官のみでした。
そして白兵戦。北側の3ヘクスは十分な戦力が到達したので全て占領でき、日本は勝利まであと1へクス。しかしそこは日本が絶望的な戦力比で一方的に相手を全滅させなければならず、可能性は36分の1しかありません。もちろんそんな奇跡は起きず、イギリスの勝ちとなりました。

やはり広い範囲を見渡すことができる丘では、連なった尾根同士が十分連携して守れるので、この程度の離れ方では分割防御による攻撃の容易さは無いようです。また集中決戦戦術の威力は大きく、勝つためには史実の経過やデザイナーの意図に惑わされてはいけないというのが良く分かります。
それからSWは今まで戦力評価に入れていませんでしたが、これからは火炎放射器を1個分隊、爆薬を0.5個分隊相当として計算することにします。部隊規模に応じてだいたい数が決まっている機関銃等と違って、火炎放射器や爆薬は変動も威力も大きく、多数ある時や小さなシナリオでは影響が大きいと分かったからです。
また複合洞窟も丘の補正が無い時は、困難地形として攻撃側を0.75倍することにします。洞窟は丘の効果だけでなく、それ自体がかなり固いです。火炎放射器や爆薬の評価を上げるなら、それに攻められる洞窟も上げないと過小評価になってしまいます。
これによって今回のシナリオを計算すると、イギリスの予想勝率は9割で実感通りとなります。また他のシナリオを再計算しても、全体に予想精度が上がっているようです。
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