不可抗力的戦車が囲む街
 
 今日のASLは、ジェネラルのデラックスA To the Last Man 最後の一兵まで。ブダペストは包囲され、ヒトラーの死守命令を受けたSSたちは絶望的な抵抗をした。ソ連は8ターン以内に15VP以上の建物を単独支配したら勝利で、3つの大きな工場が各3VP、ドイツ配置エリア内の石造複数へクス建物の内、ドイツが指定した4つが各2VP、それ以外の5つが各1VPです。
 守るドイツは、SS20個分隊(内12個は5−4−8)と9−2指揮官、ロードブロック3、75L対戦車砲2門、75Lの4号戦車2両、75LLのゼーアラング1両です。弾不足で、燃料不足により戦車は動くと走行不能になることがあります。また3個分隊を隠匿配置でき、6区画を要塞化できます。
 これを囲むソ連は両端の道路の外側に配置し、西から19個分隊と120ミリ盤外砲電話、IS-2mが3両、東からエリート20個分隊と9−2指揮官、火炎放射器1爆薬3、IS-2mが2両、SU-85が3両で攻めます。
 戦力評価ではソ連の予想勝率が59%と良いバランスです。ただ基準上ゼーアラングはIS-2mを倒し得ると見なされるものの、実際にはかなり倒しにくく、本当はもっとソ連有利かもしれませんが、このままやってみます。
 子供がソ連、私がドイツです。


 ドイツは戦車戦が厳しい他に、1ブロックだけ保持しても勝てない守りにくい形です。しかしドイツは指揮官に軽機関銃を持たせると36火力スタックを2つ作れ、1つは隠匿配置にできるので、これでうまく不意を打ってソ連歩兵を撃退できればチャンスはありそうです。ドイツは先制射撃を受けないよう、内側の2枚のボードの石造建物で守ることにします。
 ソ連は東西とも南側に集中攻撃を加えてきました。ドイツは東中央工場の36火力スタックで、木造建物に出て来たソ連3スタックと撃ち合い1スタックを大混乱させますが、自らも一部混乱してしまいます。また西ではパンツァーシュレック班が幸運にもIS-2mの砲塔を捉え、自らの命と引き換えにこれを倒しました。そして東側では中央工場に後詰めを送り、西側では北に後退を始めます。

 第2ターン、ソ連は西で丁度良い位置に盤外砲煙幕を落とし、それに隠れて後詰めが進んで、南側ブロックの制圧を進めました。実はドイツ隠匿鬼スタックがここを見張っていましたが、煙幕で遮断され狙いは失敗です。
 一方東側でソ連は煙幕射出にことごとく失敗し、速やかな中央工場攻略はできなかったものの、数を頼みに圧力を掛けて来ます。ここでもパンツァーシュレック班が命と引き換えにSU-85を倒しました。
 ターン後半、南側や東中央工場はIS-2mと共に大量のソ連歩兵に迫られとても戦えないので、ドイツ軍は全軍北側に撤退します。

 第3ターン、東西の戦力統合を果たしたソ連軍は、東中央工場に入って東側のドイツ軍を攻める準備を整えました。相対するソ連軍が多すぎてドイツ軍に勝ち目は薄そうですが、もうこの線しか戦える場所は無いので、36火力スタックが無理を承知で反撃します。これによりソ連の1スタックに大損害を与えました。
 しかしそこへIS-2mが砲撃します。122ミリ砲弾は命中し、2を出して3KIA。36火力スタックは壊滅し、ドイツ投了です。

(下が北・真ん中に広げた8個は122ミリに除去された)

 前々回のG34 The Liberatorsでもそうでしたが、IS-2mが多数いると別格の強さになります。戦車に対しても歩兵に対しても攻撃力防御力共に極めて高く、ティーガーIIクラスの敵が居ない限り、ほとんど妨げられずに敵の心臓部に近付いて大火力を叩きこむ脅威の存在となるのです。
 そこでTK27以上の敵砲・戦車がいないか、いても後から来る防御側増援なら、IS-2mは戦力評価上2両と数えることにします。これにより今回の予想勝率はソ連91%となって圧勝の結果通りになり、G34 The Liberatorsは強制されていないのを無理に分割防御と評価しなくても適切な予想になりました。また過去にあったもう3例も、IS-2mの数が少ないので改善は小さいですが、悪化したものは無く問題ありませんでした。

 
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