困難地形フルコース
 
 今日のASLは、TAC4「私は覚えています」。何をですかね?愛ですかね?このカナダ第22王立連隊がケベック州出身で、そこのモットーがこれらしいです。イタリアでドイツ軍に進撃を止められたカナダ軍は、ドイツの拠点となっている丘の上のベラルディの館を攻めます。10ターンの終わりに、館を支配している側の勝ちです。
 ドイツは18個分隊と狐穴6、81ミリ迫撃砲1門、75ミリ長砲身の4号3両に、第5ターンには75ミリ長砲身の3号突撃砲1両と75ミリ短砲身の榴弾砲戦車2両が出てきます。そしてカナダは第1ターンに15個分隊とシャーマン8両、80ミリ盤外砲無線機1、第4ターンには7個分隊とシャーマンもう1両、第6ターンにはもう5個分隊が入ってきます。
 果樹園はオリーブ園、麦畑はブドウ園、沼と林は茂みに、多数階建物は2階建てに、建物は全て石造に、そして河は島も含めて泥の渓谷になり、崖はありません。
 さてバランスですが、攻撃側は泥の平地の渓谷を抜けて館の並ぶ丘の上を攻めるという、困難地形のフルコース。これで攻撃側にそれに見合った戦力があればいいですが、平地だったとしても若干不利なくらいしかいません。地形を含めた戦力評価ではカナダ18%の劣勢で勝率2割未満。しかも攻撃側なのに重無し中機関銃1丁のみで、中機関銃3丁の防御側に全く負けています。アーカイヴで見てもやはりカナダの勝率は2割となっています。
 子供がドイツ、私がカナダをやります。


 もちろんドイツはほとんどの部隊を丘の上に置き、戦車は丘の上の建物の中。カナダ軍は左右のボードに分かれて侵入しなければならないので、丘から離れた両脇で先に渓谷を渡ってから丘に進む手も考えられます。
 しかし渓谷を渡っても攻撃の助けになる地形はあまりなく、丘に近づくまでの時間が長くなって、その間ほとんど一方的に撃たれることになります。そこでカナダは最初の部隊で正面から撃ち合い、ある程度損害を与えたら増援と共に前進させることにしました。

 さてはまず8対3の戦車戦。これはブリッジの切り札狩りと同じで、攻撃側はまず防御側の戦車を全滅させ、戦車の自由を得た上でその支援のもと歩兵を前進させるのが常道です。
 ドイツ戦車はハルダウンに全て失敗しましたが、それでも石のお家戦車相手に前進射撃は当たりません。ドイツ戦車は防御射撃、準備射撃、追加射撃と3連射し、まずシャーマンを3両破壊します。そしてシャーマンの攻撃。お家戦車にも関わらす結構当てたのですが、破壊判定の目が良くなくて、1両破壊2両衝撃にとどまります。そして衝撃の4号は1両が破壊で1両回復となりました。
 回復した4号は、迫撃砲に煙幕を落としてもらってカナダの攻撃を免れますが、煙の中から撃った射撃でさらにシャーマンを1両破壊。シャーマンは大型なので、煙越しでも平地では意外と当たるのです。シャーマンは当たらない敵を狙っていても埒が明かないので、4号から撃たれない右側に移動します。

 一方歩兵戦では、ベラルディの館にいるドイツ機関銃フルスタックが強すぎて、射程に劣るカナダ歩兵は撃ち合うことができません。接触できなかったり赤を引いたりで、ようやく3ターンになって実施された盤外砲撃がドイツ機関銃を捉えますが、館は固くて効果が無く、機関銃部隊はそこから退避します。
 倒せなかったとはいえ機関銃部隊を後ろに下げさせたので、カナダは4ターンの増援を抵抗の少なくなった丘の右手から渓谷に突入させます。するとドイツは戦車と歩兵をその前面に持ってきて、渓谷から上がってこられないようにしてきました。

 そこでカナダ今度はドイツ戦車のいなくなった左手で、残った4両のシャーマンを前進させます。しかしやっぱり泥にはまってしまって2両がボグ。歩兵や前進した戦車の射撃も、多少はドイツ軍に混乱を与えるものの、退却して回復すればいいだけで、総突撃ができる状況にはしばらくなりそうもありません。
 しかも機関銃が逃げたので、ドイツ軍の見えなくなったカナダ無線手が見える所まで移動したら、撃たれて混乱。そして次にはドイツに3両の戦車が出て来て、戦車優勢がドイツに移ります。こうなってはこんなきつい地形に対して、もう攻勢など無理。カナダ投了です。



 カナダは運良く戦車戦で勝てればまだチャンスはあるかもと思って勝負を挑んでみましたが、やはり丘の上の戦車の館は固すぎました。フルコースを覆すなんて所詮無理な話でしたね。

 
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