戦車フルハウス
 
 今日のASLは、Total Eastern Front PackよりTEF1-7 Last Line Before Oboyan、オボヤン前の最終防衛線。ツィタデル作戦の南方の目標オボヤンに向かうグロスドイッチュラント。地雷原で多くのパンターを失っていて、T−34に立ち向かうのは困難だったので、ティーガーの応援を受け最終防衛線への攻撃を開始します。ドイツは6ターンの終了時に、町中の建物9つの内7つを支配していたら勝利です。
 ドイツは4−6−8エリート12個分隊に機関銃中1軽3、火炎放射器1、爆薬1と81ミリ盤外砲、さらに50Lの3号J型、75*の3号N型、火炎放射器搭載の3号(Fl)各1両ずつが初期配置。第4ターンにはティーガーIが3両、北、西、南のどれか一方から侵入します。
 これに対しソ連は、6−2−8エリート9個分隊と機関銃重1中1軽2、ATR1、対人地雷16火力、小さいトーチカ1、45L対戦車砲3で守ります。そして第3ターンには、次の3つのグループから1つを選んで、東から登場させます。T−34 M43が6両と8−1戦車指揮官、T−34 M43が4両と57LLのハーフトラック2台、T−34 M43が4両と1戦級3個分隊、8−1指揮官、LMG1。

 さて対戦スコアを見ると、最新のROARがドイツ3勝0敗、アーカイヴの記録がドイツ1勝0敗。ドイツは合計4−0で勝率10割となっています。(例によってアーカイヴ上部の赤青バーは間違っています。)
 一方で戦力評価は、一番強いと思われるT−34の6両を増援とすると、逆にソ連の方が22%の優勢、予想勝率10割。結果が真っ向から対立しています。正しいのはどっち?
 子供がソ連、私がドイツです。


 ソ連は基本町中に配置しますが、隠匿も無しにいきなり火炎放射器で焼かれうるドイツ側2へクスは避け、重機関銃だけは町はずれの建物3階に置きます。
 増援が来たらソ連の戦力は圧倒的になるので、ドイツはその前にソ連軍を速やかに排除し、町中の主要な部分を占領しなければなりません。そこでまず中機関銃スタックと戦車2両で準備射撃し、軽機関銃を持ったソ連1個分隊を混乱させます。
 そして他の歩兵は涸れ谷を出て、攻撃拠点となる左手の木造建物に入りますが、1個分隊が重機関銃に撃たれて混乱しました。さらに半個分隊が突撃で町前面の建物に入ってみると、やはりそこは地雷原。地雷は攻撃の足掛かりになりそうな1へクス建物に置くのが、1番効きます。
 ターン後半、ソ連は奥で築壕します。そして対戦車砲でドイツ歩兵を撃ったらいきなり故障し、そのまま次には壊れてしまいました。

(下が南)

 第2ターン、ドイツはこの幸運に乗じて、中機関銃スタックを射撃待機させると、50ミリ3号を前面の石造建物に突っ込ませ、隠ぺいを剥がそうとします。ところが奥の石垣果樹園に対戦車砲が隠れていて、あっさり撃ち抜かれました。
 それなら右の4号が町中に突入だ。しかしこれももう一つの対戦車砲に当てられ、残骸と化します。うーん、それでは歩兵で隠蔽を剥がした上で、本命火炎放射器様前進。これで左の石造建物のソ連分隊を混乱させ、歩兵の道を確保するため戦車はまた後退します。しかしソ連の射撃は厳しく、混乱はドイツの方が多くなっています。
 ターン後半、地雷原を抜けて町の右手に侵入したドイツ半個分隊を、ソ連分隊が不意打ちで倒し、隠蔽部隊による石造建物防衛線が再構築されました。また重機関銃を持つソ連分隊は、自身の火力が射程外なので、砲を失ってすることの無い操作班が、撃ち手を代わりに向かいます。

 第3ターン、ドイツはまた歩兵で突っ込んで隠ぺいを剥がし、火炎放射器と待機部隊でソ連歩兵を混乱させます。しかし防御射撃の時、火炎放射器戦車は対戦車砲に足元を狙われ走行不能。また前進した歩兵もピンにされ、石造建物には入れませんでした。
 ターン後半、結局ドイツが主要部に食い込めない内に、ソ連の増援は到着。ソ連は特別他のを選ぶ理由も無いので、一番強い6両のT−34を投入します。
 もう戦力で優勢になったソ連は隠れる必要もなく、準備射撃でドイツ軍に30火力射撃。続いて入って来たT−34は、次々と町中の複数へクス石造建物に突っ込んでいきます。これらは1/6で地下室に落ちる可能性はあるものの、建物が崩れてしまう心配はありません。そして一旦中に入ってしまえば、ドイツが時間内にこれを排除するのはかなり難しくなります。
 また1両はドイツ軍の背後に回り込み、石垣の中からドイツ歩兵を撃って回復を妨害しました。ドイツは盤外砲で戦車付近を狙いますが、結果はソ連分隊を1つ混乱させたのみ。

 第4ターン、もうドイツの頼みはここでやって来るティーガーだけです。まずドイツは無線を使いますが接触に失敗し、盤外砲は良い位置にずらせず効果なし。そしてティーガーを進めてT−34に狙いを付けますが、建物や石垣に隠れているのでいきなりは当たりません。
 一方ソ連は倒し難いティーガーなど放置し、T−34ではドイツ歩兵をバンバン撃ってどんどん混乱させていきます。これはターン後半も続き、ドイツは稼働歩兵の数でも完全に劣勢となります。そして4両目のT−34も入城に成功し、1両も地下室に落ちることなく戦車フルハウスが完成しました。
 こうなってしまってはドイツもうどうにもなりません。あとはせめてT−34を2両破壊して終わりにしよう。とティーガーで撃ってみたものの、ハルダウンとお家戦車相手にはそれすら叶わず、ドイツ完敗で終了です。



 ソ連がいきなり対戦車砲を故障させてくれたにも関わらず、ドイツは最初から最後まで全く勝ち目がありませんでした。このソ連の圧倒的な戦力優位で、いったいどうやったらドイツが全勝できるのか、私には想像もつきません。

 
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