ガンガンバリバリヒーロー様
 
 今日のASLは、U20 世界の果てでの戦い。1940年のドイツによるノルウェー侵攻で、ナルヴィクのフランス外人部隊とノルウェー軍が最後の突撃をします。連合軍は9ターン以内に15VP以上を突破させれば勝利ですが、戦車、操作班、捕虜は数えません。
 丘で待ち構えるドイツ軍は、エリート8個分隊と9−2指揮官、37ミリ対戦車砲。これを攻めるのは、フランス軍エリート10個分隊(裏面のモラルは1上昇)と、ノルウェーの一般兵7個分隊、それにターン数以下の目を出すと1両か2両のフランス戦車H39が出てきます。ノルウェーの地形特性により、壕は掘れず、麦畑は無く、戦車は高度を変えるとボグチェックが必要です。
 さてアーカイヴの記録だと勝敗は互角程度ですが、戦力評価はどうでしょうか。出てきた戦車が2両なら防御側12%優勢で勝率7割、1両だと防御側18%優勢で勝率8割5分と予想されます。無線の無いフランス戦車は1両だとまともに動けないこともあり、連合軍は2両出てこないと勝負にならなそうです。子供がドイツ、私が連合軍です。


 このシナリオは攻撃側が先に配置して、防御側が先に移動です。連合軍は左にノルウェー軍、右にフランス軍を置きます。ドイツも連合軍から見て左手の丘と右手の森に兵力を分けて置きます。丘の頂上の真ん中には鬼スタックが築かれており、対戦車砲も丘の上にいます。
 丘の上の鬼スタックが強力すぎ、丘に攻め登るのが無理なのはもちろん、鬼スタックに見られない隙間から覗いた火力程度では、森のドイツ軍も倒せそうにありません。そこで連合軍は森に隠れて進みながら、戦車の登場を待ちます。

 第4ターンになって遅めの戦車が到着しましたが、問題はその数。結果は2両の到着となり、連合軍一安心です。到着した戦車と共に、連合軍は右手の森のドイツ軍に対し、ウミガメ戦術で総攻撃です。ドイツの火力の割にはやや少なめの損害で、連合軍はドイツ軍の目の前に居並びぶことができました。そして渾身の前進射撃ですが、これが全く効果なし。ドイツ軍の後退への防御射撃も効かず、どうも良くない感じの連合軍です。


 しかし森が撃てなくなった代わりに、丘の上の鬼スタックを撃った軽機関銃グループの射撃が当たります。これで2個分隊を混乱させますが、何とドイツ9−2指揮官は10−2のヒーロー指揮官に大変身。これは凶悪。
 連合軍はさらに森のドイツ軍を追い、一つは白兵戦で倒し、もう一つは包囲します。しかし包囲された方は降伏するどころか、耐えてまたヒーローが登場する始末。その間に丘の上のドイツ軍は回復し、対戦車砲共々右側にシフトしてきます。

 第6ターンには逃げた部隊を再び包囲しますが、ドイツ軍はこれにも耐えて森の端に後退。第7ターンにやっと白兵戦に入ります。鬼スタックへの射撃も、指揮官が10−2でピンにもならないじゃ、全然効きません。これじゃあ連合軍間に合わないぞ。
 しかも白兵戦もこっちのヒーローのせいで結果が思わしくなく、第8ターンに連合軍は、やむを得ず味方ごと混戦を撃ちます。しかしヒーローだけは負傷状態ながら中機関銃を持って生き残り、連合軍の前に立ちはだかります。連合軍はなんとかこれを歩兵オーヴァーランで黙らせ、ようやく盤端に向けて前進開始。しかし丘の上のヒーロー様は、バリバリ機関銃を当て、あちこちで前進は阻止されます。


 最終ターン、ドイツ鬼スタックは丘を降りて、突破ルート上の平地を睨む林に移ります。連合軍にはぎりぎり大半を突破させれば勝てる戦力が残っていますが、ここでファイアレインを引かれたら絶対無理。そこで連合軍は鬼スタックに向けて、戦車を突入させることにします。
 しかしここで、丘の上をエンヤコラ歩いて近づいてきていた対戦車砲が、フォイアー。ROFを維持して次々に当て、しかも本来なら装甲の固いH39は簡単に破れないのですが、これがガンガンぶち抜いて2両を衝撃と残骸にしてしまいます。これではもう連合軍終わり。ドイツの勝ちです。


 戦車が2両登場し、これと一緒に森のドイツ軍に迫れた時は、これなら連合軍行けるかなと思いました。しかしそこからサイの目が負け始め、最後まで奮いませんでした。やっぱり戦力劣勢を覆すのは容易ではありません。

 
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