丘へ逃げ帰ろう
 
 今日のASLは、AP92始まりの終わり。ビルマに侵攻した日本軍は、分散した植民地軍を奇襲により各個撃破しようとしていました。日本は8.5ターン以内に南西の道路から脱出するか、8.5ターン終了時に東の丘にイギリス軍がおらず、北の町を支配し、イギリスより多くレベル3のヘクスを支配していたら勝利です。
 太平洋地形ですが、疎性ジャングルで、茂み、道路、橋、建物はそのままで、低地はありません。また狐穴は潰走先と回復地形になります。
 攻める日本は全員がモロトフ能力を持ち、北東にはエリート突撃工兵3個を含む13個分隊とヒーロー1人、爆薬3、火炎放射器1が、東には81ミリ迫撃砲2門を持つ13個分隊がいます。そして第4ターンには、中機関銃3丁とその操作班が東から入ってきます。
 守るイギリス軍は二戦級の方が多く、まず北の町には8個分隊と偵察車1台、装甲トラック2台、キャリアー2台。東の小丘には6個分隊と、西の大きな丘には7個分隊。そして第5ターンには南西の道路から8個分隊がやってきます。可能な地形に配置されたものは狐穴をもらえますが、西の大丘に置かれたものは、日本軍が同じボードに入ってくるか第5ターンになるまで、大丘を離れられません。

 分隊数は防御側のイギリスの方が多く、日本は厳しそうに見えます。しかしイギリス軍は4つに分割されており、近距離から始まる日本軍が各個撃破できそうな態勢にあります。そこで日本軍を防御不全により1.5倍して戦力評価すると、イギリス2%台の優勢となります。
 そうすると戦力バランスは良さそうに見えますが、位置的に日本が前方のイギリス軍を全て捉えられるとは限らないので、日本にレベル3のバランスルールを加えます。これにより日本に1個分隊と軽機関銃が追加され、イギリスから偵察車が除かれ、ターンが1ターン伸びて、戦力優劣は0%台となりました。
 子供が日本、私がイギリスです。


 ふむ、動く必要の無い大丘の部隊に移動制限があって、逃がしたいイギリス前線部隊に移動制限は無し。何このルール?それならイギリス軍は、丘へ逃げるしかないじゃないか。配置範囲後方に置けば、大した損害を受けずに逃げ切れるはず。
 しかしイギリスが思ったようには行きませんでした。北の町で日本は、イギリス軍のいる2へクス建物両側に煙幕を落とすのに成功し、前衛の見張りをすり抜けて、建物に突入してしまいます。しまった、全部ジャングルの中に埋めておくんだった。これでは建物の裏に機関銃を積んで置いていたキャリアーが、逃げる時に撃たれてしまう。また上の階にいた1.5個分隊も逃げられなくなりました。
 さらに東の丘でも、日本軍はイギリスの見落としていた迂回路を通ってイギリス軍の側面に到達し、イギリス軍は安全に後退することができなくなってしまいました。これは失敗した。もっと左右を見張る部隊を置いておくべきだった。イギリス負けたんじゃないか?
 しかしイギリス、できるだけのことはやってみます。まず安全に逃げられる北側の6.5個分隊と装甲トラックは、大丘に向かって全力退却。そしてキャリアーが起動すると、日本軍は火炎放射器を発射。したもののこれが痛恨の故障。さらに隣接するキャリアーが起動すると、これに街路戦闘が仕掛けられます。これは見事に決まって、キャリアーは積んでいた中機関銃ごと燃えてしまいました。
 そして東の丘の部隊はパラパラと西へ逃げ出し、茂み越しに撃たれて一部が混乱します。大丘や装甲トラックからの支援で彼らがうまく逃げられれば良いのですが、この辺りはジャングルやヤシ林で見通しが悪く、日本軍の接近を止められるかどうか。

 第2ターン、やはり日本軍は両脇にうまく回り込み、東側のイギリス軍の退路を断ってしまいました。また北の町では建物2階に取り残されたイギリス残存部隊を爆薬で倒し、主力は大丘に向かって追いかけます。
 ターン後半、丘の東側で捕まったイギリス軍は建物で最後の抵抗に入り、北から逃げて来た部隊は大丘の裏に入りました。これで大丘にたどり着いたのは6個分隊半と軽機関銃2丁を積んだキャリアー1台、装甲トラック2台となります。
 そしてここで小丘の頂上に登っていた日本の迫撃砲が射撃開始。同じレベル3にあるのでイギリス側の頂上全体を見渡せて、丘攻撃の要となります。イギリス軍は丘を守り切れるのだろうか?ところがこの迫撃砲、全く命中しない内に故障してしまいました。どうも今日は日本兵器の整備が上手く行っていません。

 第3ターン、日本軍は北の部隊がさらに前進すると共に、東の部隊は取り残されたイギリス軍を囲みます。反撃で日本の1個分隊を除去したものの、逃げ場の無いイギリス軍はもはや風前の灯。
 一方大丘のイギリス軍は、到着した部隊を加えて守りを固めました。これに第5ターンの増援が加わると、日本と大差無いくらいの戦力となり、日本が丘を攻めるには迫撃砲だけが頼りです。そして祈りを込めて振った修理の目は。6、除去。
 火炎放射器に続いて頼みの迫撃砲まで壊れてしまい、残る1門の迫撃砲支援だけで同数の敵に丘攻めなんてまず無理ということで、日本は投了しました。

(下が西)


 イギリスがもっと上手に配置していれば、もっと多くの部隊が後退に成功して、到底各個撃破とは言えない状況になっていたでしょう。すると日本を戦力評価で1.5倍するのは適切でなく、もともと戦力不足で必敗だったのか?。それともイギリスが大丘全体や突破と広い範囲を守らなければならない所に、何か付け入る隙があり得るのか?

 
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