ホーンテッドマンション
ASL、今回は1号戦車を使いたいという私の希望で、ポーランド戦でのワルシャワ攻防のシナリオ84「ラウンド1」です。
攻めるドイツ軍は17個分隊と、戦車が1号3両、2号3両、4号2両に20ミリ砲を積んだ装甲車3両です。そしてポーランド軍は13個分隊と75ミリ野砲2門、37ミリ対戦車砲3門とロードブロック3、鉄条網6です。極薄装甲のドイツ車両にとってこの砲は圧倒的な脅威で、特に75ミリ野砲は当たれば4号の正面でも確実に破壊します。
建物は全て1階建てとなります。建物の内7へクスが要塞化されて、そこにいるポーランド軍はファナティックになります。砲は全て要塞内に配置しなければなりません。他に1個分隊相当までは隠匿配置が使えます。勝利条件は、ドイツが50ポイント以上の損害を受けることなく、奥側の石造建物23の内半分(12)以上支配することです。
当然私がドイツ、子供がポーランドです。
全体に建物だらけですが、ドイツから見て左側は石造建築ばかりなのに対し、右側は木造石造が半々です。これを良く見て考えたポーランド軍は、右側を全くがら空きにし、全軍を左側に集中するという大胆な配置をします。うーん、どうなんだろう。これを見たドイツ軍もよくよく考えた末、火炎放射器や爆弾を持つエリートで左側を攻撃し、一線級部隊は右から奥に進んで側面に回り込むことにしました。
砲が怖いのでドイツ車両は恐る恐る進み、特に大事な4号は本当に必要な時まで後ろに隠れていることにします。左手のエリート部隊はポーランド軍の前衛に損害を与えつつ進みますが、ポーランド軍はダミーも多く、生き残った部隊は無理せず後退していきます。右手の部隊は最初車両を前進させて盾にしてから、それに隠れるように進みましたが、実はそのターンに移動/機動したことのある車両は前進射撃まで修正が付かないことに途中で気づきます(前回間違えていました。)。ただそこまでに隠れている敵はいませんでした。
その後右手の部隊は、いかにも機関銃が待ち構えていそうな中ほどを横に走る道路をダッシュで渡ります。しかし機関銃は居らず、煙幕を投げようとして失敗した指揮官直属部隊だけが取り残されます。左手も3ターンまでには前衛の建物群を制圧し終わり、いよいよポーランド軍主力と対峙します。
第4ターン、エリート部隊が前進して見えてきた勝利条件建物群は、正面が全て要塞化され機関銃や野砲が並んでいました。気づかずにここを狙いに行った4号1両が野砲にやられ、1号2号では何の役にも立ちません。一方右側の勝利条件建物の支配を終えた部隊は、左側の側面を攻撃しようとして、目の前に鉄条網がずらりと並んでいるのを発見します。
「まずい。これから鉄条網を撤去しようとしても間に合わない。エリート部隊だけで正面を崩せそうにもない。」
まともに正面に出ても勝ち目がないドイツ軍は、まず最精鋭部隊を一旦敵から見えない所に突撃させて隠蔽をつけます。そして第5ターンには突撃で敵正面に前進。ポーランド軍ターンには、9−2指揮官に率いられたポーランド軍重機関銃部隊がこれに火を噴きます。しかしさいの目は11。無事生き延びたドイツ軍主力はやはり9−2指揮官の指揮で射撃し、逆にポーランド軍2個を混乱させます。ドイツの賭けは成功です。
第6ターン、ドイツ軍主力のさらなる準備射撃でポーランド軍の重機関銃部隊を半個分隊のみにすると、周り中からドイツ軍が要塞建物に殺到し、爆薬を仕掛けて要塞に突破口を開けて突入します。それと同時に一部の部隊は鉄条網の奥側を迂回して裏手の建物を占領に向かいます。ポーランド軍の後衛はこれを止め切れず、ドイツ軍の侵入を許してしまいます。

これにより第7ターン、ドイツ軍は右手の石造建物7つに加え、要塞建物3つと、裏手の建物4つを占領して合計14個を支配。後半に3つの建物を奪還されない限りドイツの勝利です。さあポーランド軍。この半分包囲されたような状況で、これを阻止できるのか?無理だろう?
そしてポーランド軍ターン。子供はおもむろに半個分隊2個を取り出します。
「あっ!」
私は何とかして鉄壁のポーランド要塞を破ることばかりに気が行って、隠匿配置がすっぽり頭から抜け落ちていました。置かれたのは右側一番奥の2か所の森。そこから4個の建物を奪還したポーランド軍の勝利です。

私は隠匿配置ではATRを持って隣に来た戦車を撃つことを想定していて、これはやられてしまいました。もっとも右手には隠れ場所も多く、それに備えるだけの部隊を残していたら、左手で十分な数の建物を占領できたかどうかわかりません。しかし後から建物支配のルールを良く確認してみたら、車両が迂回せずに占有していると、支配の獲得はできないものの、奪還の阻止だけならできることが分かりました。つまり占領した各建物にボグ覚悟で車両を突っ込ませておけば良かったのです。残念。
そもそも子供の防御配置が非常に良く、途中の主力撃ち合いの賭けに勝ったからここまで勝負になったものの、そうでなければ全然足りずに早々投了していたかもしれません。
今回の予想プレイ時間は、(35+11×3)×7÷60+1≒9時間。実際もほぼその通りとなりました。
なお期待の1号戦車は、平地に匍匐後退した部隊した部隊を撃てる唯一のチャンスに12を出して故障してしまい、結局一度も効果のある射撃はできませんでした。
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