必中移動射撃
今日のASLは、アクションパック13よりAP129 ポーランド人の戦場。フランスで連合軍はドイツ軍を包囲しつつあり、その首根っこを締める役目のポーランド人部隊に対して、ドイツ軍が反撃を開始しました。7.5ターン終了時、統制状態のポーランドMMCも、移動可能で砲が機能しているポーランドAFVも丘にいなかったら、ドイツは勝利です。
部隊は両軍とも選択式で、二択の4グループからA2つB2つを選びます。そのため戦力評価は選択によって変わってきますが、両軍とも評価が最大になるようにして計算すると、ポーランド人がはっきりと有利そうです。そこでドイツには5−4−8エリート2個分隊を加えた上、グループ3のAなら105ミリ自走榴弾砲、Bなら4号戦車を1両増やします。
そしてもう一つ、この丘には縦に走るように茂みがありますが、中央左右にある大きな茂み帯に放火すると、すぐに燃え広がって中央部への通り道を大きく制限してしまいます。そうなると丘の中央部で待ち構えるポーランドの全軍に対し、ドイツ軍はごく狭い所を通って進まなければならず、ほぼ勝ち目がありません。そのため今回は放火禁止とします。
子供がドイツ、私がポーランド人です。
まずポーランド人の部隊選択はこうで、歩兵は全てエリートです。
1.歩兵 A 10個分隊(防御側なので数で耐える)
2.戦車 B 75ミリシャーマン4両(倍もいれば数)
3.砲兵 A 76LL対戦車砲1門、半個分隊(同数なら強い方)
4.混成 B 2個分隊、20L(12)対空砲戦車(同数なら分隊より戦車)
そうしたら配置場所ですが、ドイツの盤外観測員がレベル3にいるので、歩兵を尾根に置くと盤外砲にやられ放題です。いくらエリートで壕があっても、24火力の120ミリ砲に撃たれ続けたら、地上軍が到達する前にボロボロになってしまうでしょう。そこで歩兵は自動的に貰える狐穴を使って、丘の影に反斜面陣地を築くことにしました。
さてでは戦車をどうするか。丘の影に隠れて歩兵と一緒に戦えば、互いを守る形で歩兵と共同戦闘ができて有利ですが、対戦車戦闘では相手にハルダウン・高度優位性を使われ、ドイツ軍は丘まで全速で駆けることができます。反対に戦車だけ丘の上に置いた場合、自分たちの方が地形の有利を利用できて、ドイツ軍の接近を牽制できますが、盤外砲の攻撃を受けることになり、中砲身シャーマンではドイツ戦車に長砲身の優位を生かされてしまいます。どちらが良いか難しい所ですが、今回は上に置くことを選びました。
一方ドイツの選択はこう。全軍SSです。
1.歩兵 B 5-4-8分隊9個、10-2指揮官、HMG(攻撃側なので火力密度)
2.混成 A 6-5-8分隊3個、ハーフトラック3台(鬼スタック用6-5-8)
3.戦車 B 4号戦車6両(数、APCR弾)
4.盤外砲 A 120ミリ(同数なら強い方)
追加分 5-4-8分隊2個
この編成によりドイツ鬼スタックは、ハーフトラックも付けて36火力−2で撃てます
そして第1ターン、ドイツ軍の進入口はほとんどの部隊を集中して中央。ただ戦車2両だけはハルダウンの隙を狙い、ポーランド人から見て右端に出ます。ポーランド戦車のハルダウンは右3つが失敗、その隣が三方で、左端が一方なので、左端の脇が狙い。
まず中央では4号がスモークディスチャージャーで支援しながら、歩兵が木造建物に入りました。そうしたら別の4号戦車が進入し、丘の上の戦車らしきものに移動中射撃。と言っても相手は隠蔽で高度優位性があるので、大型のシャーマンでも3以下でしか当たりません。1両目はAPCR弾も無く、通常弾も当たらず。はっきり言ってこれはAPCR弾の無駄遣いではないでしょうか。
続いて2両目も移動射撃。全く無駄なことを。3、APCR弾命中、シャーマン炎上、ROF維持。うえぇ?さらに隣の戦車を射撃、また3、これもシャーマン破壊、まだROFがあるけどもう撃つもの無し。おぁい、なんじゃそりゃああ?
酷すぎます。ポーランド人、投了したい。でも残った戦車で建物の歩兵を撃ってみます。一応効いて混乱させますが、SSなのですぐ回復するでしょう。そしてこれで隠蔽が取れたシャーマンに遠距離から4号が射撃。4以下。もう当たらないでくれえ。命中、炎上。一体どうなってんだあ。もう投了したいよおおお。
ターン後半、泣く泣く諦めて戦車を逃がすポーランド人。最後のシャーマンは死角なので撃たれず、クルセイダーAAは小型なので当たらずに済みました。歩兵部隊は展開してちょっと配置換え。
第2ターン、丘の上に何もいなくなったので、ドイツ軍は丘に向かって全力疾走し、戦車は機動中。
「本当に何もいないと思ったかね?」
丘の頂上の草むらに隠れていた17ポンド砲。当たれば4号なんて確実に吹っ飛ばす。しかもこんなに強力なのにROFが2もある。運が良ければ2発3発と撃って、追加射撃もして、次の準備射撃が終わるまでに4両くらいやってやるぜ。
まずは間近の4号、8以下。いきなり外れ。おい、この差は何だ。追加射撃で当ててやっと1両撃破。それからドイツ歩兵の射程外前進射撃を耐え、次の準備射撃。今度こそ。命中はしたもののまたROFは維持しない。追加射撃も当たらない。結局2両だけかよ。これじゃ全然追いつかない。そして17ポンドもここまでで、防御射撃によって混乱しました。ポーランド人はもう続ける気力も無い。

第3ターン、丘に迫るドイツ軍。最後の力を振り絞って、丘の裏で守りを固めるポーランド人。最後の審判は近い。
第4ターン、ドイツ軍は丘の上から全軍で接敵。蓋を閉じていて2以下なのに、1を連発してハルダウンしまくり。もう完全におかしい。シャーマンは唯一ハルダウンの無い4号を撃って衝撃。まあこんなもんか。そしたら残りの4号の前進射撃がやっぱり命中。結局シャーマンは1両も移動射撃を生き残れなかったよ。対戦車能力無くなったら、さすがにポーランド人も終わりでしょ。

(省略していますが、ポーランド歩兵ユニットのいる所には全て狐穴があります)
第5ターン、うんうん苦しんでいる4号の乗員たち、せめて君たちくらいは安らかに眠ってくれ。いえ、復活します。全くポーランド人に救いは無い。
そしてドイツ軍は隠蔽を取って大規模準備射撃を行う。ついに終わりか?でもここは逆ウミガメ戦術を取っていることもあって、ポーランド人が意外と耐える。でもその後に戦車が2両後ろに回り込んで来た。ポーランド人やっぱり無理そう。
しかしここで今まで耐えに耐えてきたポーランド人が、ついに怒りの反撃。全員が隠蔽を脱ぎ捨て、繋ぎまくった射撃グループで大規模防御射撃を行う。やった、3を出してドイツ鬼スタックの10−2指揮官と2個分隊が混乱。他にも混乱多数。
さらに後半にも大規模準備射撃を行う。クルセイダーは鬼スタックの生き残り重機関銃を混乱させた。そして歩兵も36火力と30火力射撃、どうだ。なんか36火力の方がモラルチェック4でヒーロー登場&クラス上昇したんですが、何ですか、これ?
第6ターン、回復しようとしたドイツ10−2指揮官が、箱車(12)出して死亡。半個分隊を踏んだ4号も、白兵戦で蛇の目出されて炎上。でも今さらもう遅いです。ポーランド陣地の左半分は包囲されて壊滅し、最後まで生き延びていたクルセイダーAAさんもお亡くなりに。こんな見通しの良い所でドイツ戦車が一方的に3両も残っていては、SS相手にあと2ターンも耐えられません。ポーランド人、今度こそ本当に投了します。もう疲れた。

選択した部隊を元に戦力評価してみると、ポーランド人は14%の優勢で予想勝率9割。でもこれだけドイツの運が良ければ、1割の方になっても仕方のないことでしょう。それにそもそもドイツは有利と判断したから敢えて戦力評価が低くなる編成をした訳なので、ドイツの本当の勝率はもっと高いのかもしれません。
なお丘は茂みが多くて禿丘ではない上、強力なドイツ盤外砲によってポーランド人は丘の優位を利用しにくいので、この計算では禿丘攻めの補正を入れていません。しかしもし本来のルール通り放火を許可してやるなら、それによって茂みが潰されるので、盤外砲が支援して攻める禿丘として、攻撃側に0.75倍の補正をする所でしょう。
インデックスへ