極寒の包囲網
 
 今日のASLは、TAC70防波堤。前回に続いて厳冬のロシアでさらに深雪のシナリオ。ソ連最初の冬期反攻に対し、ドイツは破れた防衛線を引き直しますが、戦力が少な過ぎ町を包囲されてしまいました。しかしそこに「頑張れ。救援が近づいている。」との通信が入ります。ソ連は10ターンの終了時に、6つの複数へクス建物の内4つを支配していたら勝利です。
 ドイツ軍を包囲するソ連軍は全員冬季迷彩で、東に6個分隊、南にスキーを履いたエリート12個分隊。また西からは二手に分かれた14個分隊と76LのT−34が3両、20LLのT−60が3両が第1ターンに侵入。そして北にはドイツの救援を阻止するため、5個分隊と45L対戦車砲1門が置かれますが、彼らは第1ソ連ターンは固まって(TI)しまいます。
 一方先攻のドイツ軍は、町を守るのが12個分隊と塹壕8(建物に接続する)、37Lと50Lの対戦車砲が各1、町の中央に配置が制限される105ミリ野砲1門。そして救援軍は8個分隊と75*の3号突撃砲2両、ハーフトラック2台、トラック2台が、第1ターン以降に北から侵入します。
 建物は全て1階建てで、北からの道路は町の手前まで除雪されており、全ての道路は非舗装です。厳冬で普通はドイツの故障値が2下がりますが、車載兵器と建物の中では1下がるだけで済みます。そしてドイツの救援軍MMCが1つでも町のどれかの複数へクス建物に入ると、それ以降初期配置のドイツ部隊はファナティックになり、全ソ連MMCの表面のモラルは1下がります。
 戦力評価はドイツが0.7%優勢なだけの互角で予想勝率は5割。子供がソ連、私がドイツです。


 包囲している方が有利というイメージがありますが、実際にはソ連は5つのグループに分かれていてそれぞれの部隊数は少なく、むしろ戦力分散のデメリットしかありません。一方ドイツも戦力を2つに分けられており、武器が故障しやすいのが厳しく、町の守りが崩れる前に救援が着くかが勝敗を分けるでしょう。
 そこでドイツは町の外縁部に部隊を散らし、ソ連が平地を通って急接近できないようにして時間を稼ぎます。そして北には救援軍に加えて町中の最精鋭も送って、救援軍を確実に早く突破させられるようにします。

 第1ターン、ドイツはまずハーフトラックに半個分隊だけ載せて、除雪道を町に向かって突っ走らせます。抜けられる訳にいかないソ連は、対戦車砲と機関銃でこれらを撃ち、1台を破壊もう1台を走行不能にします。これらからは操作班と半個分隊が降り立ち、ここのソ連軍は次にTI状態でドイツ主力との間で包囲されるので、対戦車砲を残して自己潰走しました。対戦車砲での白兵戦は、ソ連が一方的に操作班を倒し、ソ連操作班とドイツ半個分隊が混戦になります。
 ターン後半、東のソ連軍は少ない上に平地なので進めず、ひとまず林に隠れて隠ぺいをつけます。南のスキーエリートも平地を突っ込む訳にはいかないので、隠れる場所のある西側にシフト。途中で105ミリ砲に撃たれそうになったものの、砲は凍り付いて故障していました。
 南西から侵入した部隊は戦車を先行させ、歩兵は警戒移動と突撃で冬季迷彩によって隠ぺいを維持しながら平地を少しづつ進みます。また北西からの部隊は、ドイツ救援軍を阻止するため、北側を移動。それを遠くから撃ったドイツ中機関銃は、12でいきなり完全破壊になりました。そして北方防衛隊は特別ルールによりなにもできず。

 第2ターン、105ミリ砲は回復し、北方では道路の安全を確保できたので、ドイツは分隊を乗せたトラックを突っ走らせます。そして徒歩部隊もソ連軍を追いたてつつ前進。町中から助けに行った部隊ももう不要となったので、町に戻って行きました。
 一方町の南西では町はずれの屋敷にいた37L対戦車砲が、目の前に並んだT−60を撃って1両を撃破します。しかし中機関銃を持ってこの屋敷を守っていた2個分隊は、対戦車砲を見捨てて後退。
 ターン後半、南と南西のソ連軍は屋敷に殺到。しかし取り残された対戦車砲が、残り2両の T−60を共に撃破します。北西の部隊は重い中機関銃をエンヤコラ運んでいる最中、後退したドイツ中機関銃に撃たれてコミサールが負傷。東の部隊もじりじり進むだけ。北の部隊もせめて徒歩部隊の接近を遅らせようとしますが追いつかず。

 第3ターン、ドイツ救援軍の先遣トラックは町に到達。ドイツ軍の士気は高揚し、ソ連軍には厭戦気分が広がります。そして林に隠れていた50L対戦車砲は、側面からT−34を撃破。町の精鋭部隊も帰還し、救援軍主力は北の森を抜け、3号突撃砲はソ連北西の部隊の前面に居並びます。
 ターン後半、南西では37Lに向かって行った歩兵が結構混乱し、逃げ遅れていたドイツ中機関銃へ戦車と共に隣接したソ連スタックも大混乱。東から警戒移動していた部隊も1個分隊が混乱。救援軍到達の効果がもろに効いています。ソ連もうちょっと無理っぽい感じですが。

(下が東)

 第4ターン、北でドイツの救援軍を阻止しようと生垣まで出てきていた隠蔽状態のソ連軍。しかしこれにも3号突撃砲の砲撃が当たり、彼らは大混乱。邪魔するものがいなくなったので、徒歩の救援軍は町に向かって道路を安全に進みます。そして町中では8−3−8の精鋭部隊が前線に入り、ソ連はもう進めそうにありません。ドイツの勝ちで終わりにします。


 ドイツ救援軍があまりに早く突破に成功して、これだけでほとんど勝負がついてしまいました。

 
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