弱いヒョウと強いハハ
 
  今日のASLは、AP98 Last Laurels 最後の栄冠。ハンガリーを攻撃するソ連にドイツは抵抗し、最後のきらめきを見せた。ソ連は、ターン終了時に拠点(57Q2から4ヘクス以内の建物と塹壕)にソ連統制MMCがいてドイツ統制歩兵がいないか、7ターン終了時に拠点を8へクス以上支配し1両以上の可動戦車が残っていたら勝利です。麦畑は繁っています。
 守るドイツは7個分隊と対空砲(88L)1門、塹壕5(建物に接続し、退却先にできる)を初期配置し、地形にかかわらず隠ぺいを置けます。また野戦構築物等をポイントで購入できます。そして5個分隊と9−2指揮官に、パンター(75LL)1両、4号駆逐戦車(75L)1両、3号突撃砲(75L)1両が、第3ターンに東からやって来ます。拠点にいるドイツ歩兵はファナティックになります。
 一方攻めるソ連は14個分隊と爆薬2を南に初期配置し、M4(76L)4両が第1ターンに南から、4個分隊と爆薬1とSU−85(85L)3両が第4ターンに西から入ってきます。
 戦力評価では、最初砲が1門しかない防御側のドイツに対し、攻撃側のソ連は4両の戦車が先着するので、ドイツ戦車を劣後として0.5倍で計算します。そして野戦構築物を最大限ドイツ有利に計算すると、ソ連2%有利なだけの良いバランスとなります。
 子供がドイツ、私がソ連です。


 ドイツは当然拠点建物付近に集中配置。ソ連も足掛かりになるのが拠点西側の森と建物群しかないので、こちらから集中攻撃します。
 第1ターン、ソ連軍が拠点前の森に取りつくと、その前面には鉄条網が並んでいました。まあ当然ここにあるよね。そしてドイツも配置を整えます。

(下が南)

 第2ターン、ソ連は煙幕を撒き、鉄条網の1つを戦車ぐりぐりで除去して、歩兵を鉄条網列の脇から回り込ませます。すると88L砲が建物列裏側の塹壕に隠れていて、奥の建物陰に進んだM4を撃破しました。うーん、88L砲がここにいると、ソ連戦車が拠点両脇に回ってドイツ増援を阻止するのは難しいな。このターンの射撃戦は煙幕が邪魔で他には戦果無し。
 第3ターン、ソ連はさらに煙幕を撒いて、ドイツ軍に隣接していきます。その際歩兵の移動を助けようと、戦車がまた鉄条網をぐりぐりしましたが、今度はボグになってしまいました。前面のドイツ半個分隊は白兵戦に勝てそうもないので、自己混乱して逃げます。
 ターン後半にはドイツ増援がやって来て、パンターは88L砲にスタックしました。ちょっとこれどうやって倒せばいいの?
 第4ターン、ソ連は増援が到着し、さらに煙幕を撒いて白兵戦を仕掛け、また1列前進します。しかしここまで来るとパンターと対空砲が目の前で、88ミリ砲の連射を食らって最前線のソ連分隊は除去され、建物を奪還されてしまいました。ところがここでパンターの砲が故障。さらにドイツ中機関銃も故障。これはソ連チャンスだ。


 第5ターン、ソ連は総攻撃開始。中機関銃故障のドイツ鬼スタックに煙幕を置くと、4両のソ連戦車がドイツ戦車攻撃に向かいます。そして煙幕迫撃砲発射には失敗したものの、鬼スタックの射撃から爆薬攻撃、そして白兵戦と連続力押し攻撃で、ドイツ前線を破りに掛かります。
 しかしファナティックのドイツ兵がやたら固く、白兵戦でも強い。88L砲も連射して良く当たる。戦車戦も1両はLOSが無く、ソ連が一方的に1両失う。ほとんど何もせずに帰ってしまったパンターの不運をどんどん取り返され、ソ連は全然進めません。
 第6ターン、互いに戦車を1両ずつ喪失。ソ連軍は煙幕1つを撃ったものの煙幕迫撃砲は無く、88L砲の前に目隠し無しで進まなければなりません。ソ連はまた1列押し込みますが、88ミリ砲もやはりまた連射してソ連兵を倒します。歩兵同士の射撃戦でもドイツの目が強く、結局ドイツはその1列を完全に取り戻してしまいました。
 こうなってしまうと、ソ連は3へクスしか隣接していないのに、最終ターンで4ヘクスを奪取して維持しなければ勝てません。そんなのまず無理ですが、最後に僅かな可能性に賭けて戦車を皆突っ込ませてみました。当然のごとくこれは討ち取られ、ソ連の負けです。



 普通だと砲は正面に置くことが多いですが、今回はドイツが88L対空砲を裏側に置いたのが良い手でした。これによってソ連戦車が回り込んでドイツ増援戦車を待ち受けることはできなくなり、早々とドイツ増援に拠点入りされて苦しくなってしまいました。
 ソ連は最初から戦車3両ほどを東側で進めて、待ち伏せするべきだったのでしょうか。ただそうするとドイツの地雷・鉄条網線を、少ない戦車支援で歩兵が突破しなければならないので、これでうまく行くかは分かりません。

 
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