集中か、丘の館か
今日のASLは、クリティカルヒット誌4.1よりCH75、大ネコの寝床。カナダにはLynx(オオヤマネコ)、ドイツにはネコ科のTigerがいることからつけたタイトルでしょう。1944年8月、進軍するカナダ軍はフランスのサンランベール郊外でドイツ軍と遭遇しました。カナダは8ターン以内に橋を2つ支配して、そこから2へクス以内にドイツMMCが3個以上いなければ勝利します。ただしドイツは61損害ポイントを稼いだら、その時点で勝利です。
守るドイツは、深い小川の手前にELR2でクラス低下もするSS2.5個分隊、小川の向こう右側にはELR0のエリート2.5個分隊と50L対戦車砲1門、小川の向こう左側にはELR0の2戦級7個分隊とIFE6火力の対空砲1門、他にティーガーIと4号戦車J型が各1両とロードブロック1、狐穴3です。またバランスの9−1戦車指揮官を追加します。SS以外はだらしなく、PFとATMMのチェックに+1されます。
そして攻めるカナダはELR4で、エリート8→7個分隊と、75ミリのシャーマン4→3両、IFE12火力のクルセイダーAA4→3両、37LLのスチュアート5→3両、76LLのアキレス4→3両、2火力だけのリンクス3→2両が、第1ターン以降に侵入。赤字は元々の数で、矢印の後がバランス調整で変更後の数です。
戦力評価は、シナリオ通りだとカナダ21%の優勢で予想勝率10割でしたが、戦力を調整してカナダ3%優勢の予想勝率5割になりました。子供がカナダ、私がドイツです。
さてドイツは大幅な調整でどうしようもない戦力バランスは正したものの、離れた3つの橋の内2つを守らなければならない事と、初期配置が3つに分割されている事で、戦力を集中して守りにくいのが難しい所。左前方では丘の上の戦車の館を作れますが、ここに置くとさらに戦力の分散になってしまいます。
そんな訳でドイツは戦力集中と地形利用、どちらを取るか難しい所ですが、やっぱり戦力集中が優先だろうと考えました。そこで小川の向こうの部隊は、連携しやすいように両方を中央の境目付近に置き、手前のSSには中機関銃を持たせて石造建物3階から支援させます。戦車は2両とも中央右の木造建物に入れて各個撃破されないようにし、ダミー戦車も3か所置きました。
第1ターン、カナダ軍は右手から戦車1両と歩兵1スタックが、左手からは残り全てが戦車跨乗で入ってきます。右の歩兵は徒歩なのでゆっくりですが、左手では道路移動で一気に進んだカナダ車両が、ドイツの守る丘の手前で歩兵をドサドサ降ろして行きました。そしてここで左側の橋をロードブロックが塞いでいるのが見えます。
カナダは向こうの丘にアキレスを上げて待ち受けているので、ドイツは戦車を左の丘へ持って行くことができません。そのためカナダ軍主力に対して左側でずっと持ちこたえることはできませんが、地形は固いのでひとまず歩兵だけで戦うことにします。
第2ターン、丘を目の前にしたカナダ軍ですが、今歩兵で丘を登ると、丘の上のドイツ軍に隣接射撃でやられます。ここはひとまず下から見える左端の石造建物を撃つことにし、歩兵全員で撃ってやっと混乱させました。やはり隠蔽石造は固い。
その後カナダはリンクスを突っ込ませて、脇にいる大きな?がダミーであることを確認した後、スチュアートを丘の後ろに回り込ませ、クルセイダーAAに小川を渡らせました。これでもうこの丘は防御不能です。
しかしここでアキレスが移動しようとしたところ、隠れていたパンツァーシュレックに撃たれて炎上させられました。一方撃った歩兵も、その後他のカナダ戦車に撃たれて混乱します。
そしてターン後半、森から橋の前を見張っていたドイツ対空砲が、突撃で頭を出したスチュアートの戦車長を狙い撃ち。このスチュアートはスタンリコールとなります。そして丘の上にいた歩兵は後退しますが、カナダ歩兵スタックと戦車に撃たれて前線は壊滅。ELR0の二線級は弱すぎです。

第3ターン、守りの崩れた丘をカナダ軍は一気に制圧。そしてここを取られてみると、ドイツは良い形で守ることができず、カナダ軍が次の橋に進むのを止めるのが難しそうです。
こうなったらドイツは賭けるしかない。戦車が討って出る。まず指揮官の乗ったティーガーが丘の上のシャーマンに相対して撃ち合いますが、移動射撃は外れ。さらに4号は橋を渡って手前に下がり、小川を渡って来たクルセイダーAAと一騎討ち。こちらは4号が勝ってクルセイダーを討ち果たします。
さらに森を迂回して止まっているスチュアートに対し、エリートと8−1指揮官で白兵戦を挑みましたが、PAATCでまさかの10を出してしまい失敗。もうドイツはティーガーが大活躍してくれない限り厳しそう。
第4ターン、アキレスがティーガーの背後を取ろうと右側から回り込んできます。しかしそこにはドイツ対戦車砲とパンツァーシュレックの罠が。あったのですが両方とも効かず。止むを得ずティーガー自ら振り返って、やっとこれを撃破しました。
こうなれば当然カナダは反対側にもう一両のアキレスを持ってきて、ティーガーへ一撃を加えます。で、これが当たるんだ。ティーガーは炎上。スチュアートも森に入って来るし、歩兵は白兵戦に飲み込まれるし、ドイツもう無理っぽい。
最後一応4号でスチュアートを撃ちに行ってみましたが、やっぱり外れてドイツ投了です。

このマップは丘と林で左右が隔てられていて、たとえすぐ近くに置いても互いに連携が難しく、思ったように集中の効果を得られませんでした。これだったら全軍集中よりも地形効果を優先して、41N6の丘の頂上にある家にティーガーIと対空砲を置いた方が、固い上に背後を取られにくく、広い範囲を見渡せて良かったのかもしれません。
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