超人イェーガー1
今日のASLは、Scroungin' ASL NewsよりASL News 31のState Farm 41。1941年7月、ドイツ軍は付近のT−34に脅かされながら、State Farm(国営農場) 41を攻撃した。ドイツは9ターンの終了時に、State Farm 41(中央の4つの建物)を支配していたら勝利です。
守るソ連は、11個分隊と82*迫撃砲1門、45L対戦車砲1門を農場付近に初期配置。そして第4ターンに、3個分隊と76ミリ砲のT-34 M40が3両、南から入って来ます。可能なら歩兵は狐穴を貰え、建物区域1つを要塞化できますが、戦車は未熟操作班です。
一方これを攻めるドイツは、一線級12個エリート突撃工兵2個分隊と9−2指揮官に、爆薬2、火炎放射器1、75*の3号突撃砲1両、47Lの1号対戦車自走砲1両が、第1ターン以降に北から侵入します。そして第2ターンには、50ミリ砲の3号戦車3両が東から入って来ます。
戦力評価では、ソ連戦車を正面から倒せないので、ドイツ戦車を0.5倍します。するとソ連が20%優勢の必勝なので、ドイツに一線級2個エリート1個分隊を加え、ソ連から2個分隊と戦車1両を減らします。それでもまだソ連7%優勢の予想勝率7割ですが、ソ連戦車が未熟で、正面から倒せないとは言えドイツ戦車がそれより先着するので、これでやってみることにします。
子供がソ連、私がドイツです。
ソ連は当然State Farm 41に集中配置。ドイツは攻め方を考えますが、戦力を互角まで調整しなかったことを後悔します。前の麦畑を通って行こうとすると、時間が掛かる上にTEMも無く、防御側のソ連にしては強めの機関銃に勝てそうもありません。ならば左の森に隠れて近づこうかと思いますが、迫撃砲が観測員も利用して撃って来るので、簡単ではなさそうです。もちろん戦力を二手に分けるなんて愚の骨頂。しかもT−34がやって来ると、攻撃はさらに難しくなるでしょう。
ドイツは色々考え、ソ連軍に撃たれる可能性がある森の隙間に戦車の煙幕展張器で煙幕を張り、それに隠れて左側から森の陰に歩兵を進ませることにしました。また歩兵相手には役に立たない1号対戦車自走砲は、ソ連戦車の側面を狙うため奥の林に送り込みます。
第2ターン、煙幕配置に成功したドイツ軍は、歩兵が無事森に到着。増援も含めた戦車はState Farm 41が見える所に出ました。すると3号戦車1両が建物内にいた対戦車砲に撃たれて昇天。

(下が北)
第3ターン、ドイツはT−34が来る前に総攻撃。まず3号突撃砲が、ソ連鬼スタックへの煙幕配置に成功します。そして3号戦車は1両が迫撃砲を踏みつけ、もう1両が移動射撃でソ連分隊を混乱させ、スモークディスチャージャーにも成功。これは調子いいぞ。しかしソ連鬼スタックは、煙幕を置いてもなお、平地から隣接できるような相手ではないので、ドイツは森で射撃戦列を築きます。ターン後半にソ連は、迫撃砲の所のドイツ戦車を対戦車砲でも白兵戦でも倒し損ね、ドイツはさらに良い感じ。
第4ターン、ドイツは3号突撃砲もソ連鬼スタックに隣接させ、歩兵はウミガメ戦術発動。次のターン煙幕が晴れたら、一気にソ連鬼スタックを倒す構えです。迫撃砲の所の3号戦車はここで倒されましたが、ソ連1個分隊を除去し操作班を混乱させたので、まあ十分でしょう。
そしてターン後半、T−34が到着。1号対戦車自走砲はこれを撃ちましたが、側面を見せないように移動するT−34には効きません。でも農場に近付いた所でドイツ歩兵に撃たれ、乗っていたソ連歩兵は両方混乱しました。そして防御射撃でドイツ鬼スタックは運良く3を出し、要塞に入っていたソ連鬼スタックを一部混乱させます。対戦車砲に撃たれて3号戦車は全滅したものの、これならドイツ行けるか?
そして第5ターン、煙が晴れた今、ドイツ鬼スタックがソ連要塞を全員混乱させて奪取してやる!12、軽機関銃故障、効果無し。せっかくいい所まで来たのにこれか。しかしドイツは諦めず、炎上戦車に隠れて要塞に爆薬を仕掛けに行く!がこれも両方混乱。やっぱりだめだった。T−34に撃たれた3号突撃砲は耐えたものの、木造建物に仕掛けた白兵戦も混戦。これはドイツもう無理かな。
ターン後半、耐えていた3号突撃砲もついに倒され、残るドイツ戦車は横からT−34を狙いに行った1号対戦車自走砲だけ。そしてこれも、T−34が機関銃射撃で正面を向いてきて、万事休す。1号イェーガーは一応撃ってみて砲塔には当てたけど、それでやっと2破壊3衝撃だけだしね。2、破壊。うおお、やったあ。

第6ターン、1号イェーガーはさらに残ったT−34を撃ちますが、いくらなんでももう。命中、4、衝撃の可能性、モラル6の未熟操作班は耐えられない、そしてその後死亡。うおおおお、1号1両でT−34を2両とも倒しちまったぞ。こいつ超人じゃあ。さらにドイツ鬼スタックも今度こそ要塞を全混乱させ、ついにこれを占領。ソ連軍を追い詰めます。
第7ターン、ドイツ軍は火炎放射器も活躍して、最後の建物に突入。ソ連軍はドイツ鬼スタックに撃たれてコミサールまで混乱し、大量の混乱者と共に2階の奥に追い詰められました。
ターン後半コミサールは回復できず、外からのウミガメたちに撃たれてまたどうにもまいった。ソ連は最後の反撃で白兵戦を仕掛け、2か所とも混戦になりますが。
第8ターン、ドイツは入るだけの部隊を混戦の増援に送り込み、建物裏の石垣3ヘクスには機関銃、鬼スタック、火炎放射器を配して、ソ連最後の生き残りに狙いを付けます。そして混戦では2か所ともドイツが勝ち、片方では浸透も発生して、残ったソ連軍に隣接し包囲しました。
後半ソ連は再度コミサールの回復を試みましたがここでも失敗し、ドイツの勝ちです。

1号対戦車自走砲の超人的能力で結果的にドイツは勝ちましたが、ドイツは調整後でも戦力評価通り苦しい感じです。ソ連戦車は未熟ですが、ドイツの方も1号イェーガーが弱いので、普通ならT−34が来ると先着したドイツ戦車もだいたい全滅するでしょう。そのため戦力はきっちり0%まで調整しても良かったようです。
それにしても久しぶりに戦力差をサイの目で覆して勝ちました。と言ってもあくまでこれは、ドイツが最大限に戦闘効率を高めていたからこそ。多くのウォーゲームと同じく、決戦の戦い方こそASLの本質なのです。
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