地雷基地メイク
今日のASLは、シナリオ30 Sylvan Death 森の中の死。1944年ドイツ軍は、部隊間の連絡を妨げていたルーマニアパルチザンが森に隠れていることを掴み、これを攻撃しに向かった。しかしパルチザンは基地の前に長い散兵線を作って待ち受けていた。ドイツは7ターン以内に、20VPを超える損害を受けることなく、16損害VPを稼ぎ、パルチザン基地(森の中央にある平地と茂みの3ヘクス)を支配したら勝利です。
小川は涸れ谷になり、道も橋もありません。林道は小道になりますが、これはパルチザンだけが使えます。また無慈悲が適用されます。
パルチザンは分隊6個とパルチザン扱いの5−2−7分隊3個、機関銃重1中1軽2、地雷36戦力、76*野砲1門を、全て隠匿で配置します。ただし盤の端とそれに隣接するヘクスには置けません。彼らは5ターン以降、損害に数えずにどの盤端からでも脱出できます。例によって展開、複数へクス射撃グループ、事前照準はできませんが、捕獲兵器のペナルティはありません。また基地に地雷は置けません。
そしてドイツはライフルエリート14個分隊と機関銃中1軽6、爆薬4で攻めます。彼らは第1ターンにどこでも隣接する2つの盤端から侵入します。また最初に半数まで展開しておくことができます。
パルチザンは兵が弱い代わりに地雷と完全隠匿があるので、戦力評価ではパルチザンが1%だけ優勢の良い勝負となっています。しかしかなり変わった状況なので、本当にこの予想で正しいのか分かりません。アーカイヴではドイツがダブルスコアで勝っていますがどうでしょう。
子供がパルチザン、私がドイツです。
さてパルチザンの配置は隠匿で全く分かりませんが、ASLの防御の基本はもちろん集中決戦戦術。史実が犯した長い散兵線などという失策は無視し、パルチザンはどこかに強固な集中陣地を作っているはずです。
まず相手の陣容が分からないと攻めようがないので、ドイツは涸れ谷側の二面から侵入し、半個分隊で盤上をくまなく探していきます。また2個の機関銃スタックは、陣地に突っ込んで自滅しないよう、半個分隊が確認した場所をついて行きます。すると涸れ谷を越えた所で早くも地雷と塹壕を発見。そしてその発見者は砲と2個分隊に撃たれて除去されました。他にパルチザンの動きは無し。

第2ターン、ドイツ軍は見つかった敵陣地を避け、他の場所を確認して回ります。そして第3ターン、やはり最初の所へ集中配置されていたことを確認すると、これを取り囲みます。そして地雷に入った偵察部隊2個がまた消滅。
ふむ、この配置は。きっと中央の3へクスに塹壕とフルスタック3つを置き、弱点となる頂点に2か所ずつ地雷を置いているな。すると分隊が1つ余りますが、涸れ谷側の地雷の隙間に塹壕無しで置いているのでしょう。まあ地雷と分隊の数からすれば、この配置しかないよな。
これでパルチザンの態勢が分かり、ドイツはどう攻めるか?まずドイツ軍もそれほど多くは無いので、隠蔽が取れて登るときにCXが付く、涸れ谷側からの攻撃は外します。そしてパルチザンスタック2つだけと相対するように、5へクスで接敵します。
あとは移動で接敵するか突撃で接敵するか。今回は爆薬が4つもあるので、その隠蔽配置に期待して、移動で接敵することにしました。
第4ターンで攻撃位置に着いたドイツ軍は、第5ターンに次々と爆弾を仕掛けに行きます。しかしパルチザンの機関銃や地雷が冴え、4つとも止められてしまいました。さらに角から接敵しに行った部隊も地雷でかなりやられ、内2個分隊は蛇の目を見てKIA。エリートならかなり抜けてくれると思っていたのに、これは厳しい。ただ前進射撃の目も良く、少ない火力の割にパルチザン3個分隊を混乱させ、1個をピンにしました。
そして突撃。地雷原を越えて突っ込んで行くドイツ兵。しかし2か所の白兵戦では両軍とも誰も倒せず混戦となりました。
そしてターン後半、反対側から突撃で隣接してきたドイツ半個分隊により、潰走したパルチザン部隊は逃げられなくなって除去。そしてパルチザンは援軍を入れて白兵戦に挑みましたが、ドイツ軍を倒し切れずに混戦は続きます。

第6ターン、ドイツは爆薬攻撃のために前に出した全指揮官が1人も無事ですまなかったので、回復できたのは負傷指揮官分による1個分隊半だけ。しかも指揮官負傷のために移動力が足りず、混戦の援軍に行くのに疲れてへばってしまいます。
そのため続く白兵戦では勝てず、さらに混戦継続。そして後半、援軍を入れたパルチザン機関銃スタックがついに勝利し、もう一つはまたも混戦継続となりました。
この時点でドイツはすでに18VPも失っており、あと3VP失ったら負けという所まで追い詰められています。しかもドイツはもう6VP取らなければなりませんが、白兵戦では勝ち目が無い。
残る可能性は回復した爆薬のみ。第7ターンには他の部隊と共に最後の突入を試みます。しかしこれに対するパルチザンの機関銃が止まらない。損害が振り切ってドイツの負け。

地雷を最大限生かしたパルチザンの防御に対し、ドイツも最善を尽くしたつもりでしたが、サイの目が及びませんでした。ただ今回はしなかった、爆薬攻撃への煙幕併用をやっていたら、もう少し分が良かったのかもしれません。
やはりこのような特殊な状況でも、集中決戦戦術は極めて有効で、戦力評価は正確でした。なお普通だと鬼スタック以外は1区域につき1MMCで守るのが基本ですが、低いTEMに対して倍火力で先撃ちできる森の中では、フルスタックが基本になります。
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