火焔山
 
 今日のASLは、アニュアル93aよりデラックスA11真夜中のシシリア。アメリカレンジャー大隊は、シシリア進軍中にイタリア軍の道路封鎖を見つけ、すぐさま検問所と高台を攻撃することにしました。アメリカは7ターン以内に、ロードブロックとレベル2のヘクス全てを支配したら勝利です。本来は夜間シナリオですが、それを無視してやります。
 守るイタリア軍はモラルが6でELRが1しかなく、4個分隊とロードブロックを真ん中のボードに隠匿配置し、ロードブロックは交差点に置かなければなりません。そしてもう10個分隊と狐穴4、地雷24戦力を、丘の頂上から3へクス以内に配置します。
 一方アメリカ軍はELR4のエリートで、第1ターン、第2ターン共に、6個分隊ずつが南の道路から進入します。
 戦力評価はアメリカが5%台の優勢で、予想勝率は6割5分。子供がイタリア、私がアメリカです。


 第1ターン、アメリカ軍が進入すると、隠れていたイタリア軍は逃げ出し、丘にいたものは茂みや林に火を点けます。これが7月なので良く燃えます。
 第2ターン、アメリカ軍は増援も加えてさらに前進し、ロードブロックも捕獲しました。丘ではどんどん火が燃え広がり、イタリア軍は丘の裏側に隠れます。これは一体?
 第3ターン、ひとまず先遣隊が燃えていない所から丘に登りますが、12火力地雷が2連続。まあそうか。でも生き延びた部隊が頂上を取ってしまえば、他の場所はいずれ燃えてしまう。そうすると放火した側は責任を問われて支配を失ってしまうはず。と思いながらアメリカは正面と側面に向けて部隊を進めます。イタリア軍は丘の裏に隠れてるだけ。

 第4ターン、丘はほとんどが火焔につつまれ、残るのは一番奥の尾根だけ。しかしイタリア軍はここにオーバースタックして消火活動を始めます。
 ええ?これは!イタリア軍がここで消火を続ければ、火事になって支配が失われることはありません。そしてこれを撃とうにも、12火力4回を食らいながら丘の頂上に駆けのぼるか、平地を通ってイタリアフルスタック2つが待ち受ける裏手に回り込むしかない。アメリカ、無理なのでは?

(下が西)

 第5ターン、それでもアメリカやれるだけやってみます。まず丘の裏側に回り込む部隊。尾根の消火隊が見える位置にたどり着いたのは、迫撃砲を持った1個分隊だけ。隣にはもう1個分隊が残ったものの、3.5個分隊は混乱しました。
 さらに正面から地雷原を駆け抜ける部隊。これが思いのほか健闘して、半個分隊2個とヒーロー1人が頂上にたどり着きました。しかしこれで何とかなるような気はしないが。

 第6ターン、混乱から回復した部隊も合わせて裏側から撃ち合ってみます。イタリア軍はモラルもELRも低いので、これでバシバシ混乱・クラス低下。しかし尾根を撃てる部隊は少ないので、消火部隊には効かない。また正面からは残りの部隊が地雷原を突っ走ったが、誰も抜けられない。まあ強地雷2つならこれが普通だよね。
 そしてイタリアは10以下で無事炎上阻止に成功。これに対し射撃待機していた頂上の部隊が撃つと、煙と草むらの妨害にもかかわらず、何と2個分隊が混乱!これはもしや?その後突撃で進んで、裏から尾根を撃てる部隊も少し増えました。
 しかしターン後半、せっかく集まったこの部隊は、イタリア軍の弱い準備射撃で全員混乱。後は7以下で成功するイタリア消火活動の勝負ですが?・・これが失敗。でもまだ延焼で3以下を出すかもしれない。そしてその目は、4、ぎりぎり炎上。これでアメリカは丘の上を全て支配して勝利です。



 放火されて火焔地獄のようになった何も残らない丘に地雷原を突っ切ってまで登っていくとか、丘の一か所での消火活動の成否が勝敗を決めるとか、一体何を争っているのか分からない戦い。イタリアは戦力で劣り、撃ち合いでは勝てそうもないのでこの作戦に出ましたが、思わぬ良い勝負となりました。

 
インデックスへ