時間と戦力、両方は変え過ぎた
今日のASLは、AP56 Quagmire 泥沼。中国内陸部で日本軍は、航空支援付きの攻撃では勝つのだが、その後大兵力の中国軍による包囲反撃で大損害を受けて押し戻されるという泥沼を繰り返していた。いくら装備に優れたベテラン部隊でも、数で圧倒的に勝る相手を屈服させられないのは最早明らかだった。麦畑は実った田んぼに、林は針葉樹になります。
日本は6、7、8、10ターンの終わりに、1、2、3、4個の勝利条件を満たしていたら勝利です。勝利条件は以下の各範囲内に中国統制非操作班MMCがいないごとに1個です。42H4から5へクス以内、37EE6から5へクス以内、2bAA10から1へクス以内、レベル4ヘクス。
守る中国は、ほぼ均等な4つのグループを別々の離れたエリアに配置し、1つのグループに追加グループを付け、砲は自由配置します。総数では32個分隊と機関銃重2中1軽6、軽迫撃砲4、爆薬3、75*野砲3門、20L(4)対空砲2門です。
一方攻める日本も、だいたい均等な4つのグループを北東、南東の初期配置、第1ターン東、第2ターン北東の侵入に予め振り分け、工兵小隊をどれか1グループに付け、砲兵を自由に振り分けます。全体では35個分隊、余剰操作班6と機関銃重1中2軽8、擲弾筒5、火炎放射器1、爆薬3、SW37*歩兵砲2門、70*迫撃砲1門、70*歩兵砲1門です。また3機の爆装戦闘機が最大2ターン支援します。
さてこの勝利条件だと、日本が山を集中攻撃したら、まず確実に6ターンで勝つでしょう。他地域の中国軍は遠く、移動は航空機や砲に妨害されるので、救いようがありません。そこで日本は各グループ1個分隊減(全体で5減)、余剰操作班4減、火炎放射器1減、航空支援2減、中国は各グループ1個分隊増(全体で5増)し、途中勝利判定を4、6、8ターンに早めました。これで分割防御でも非常に良いバランスになる計算ですが、日中戦争は独特な上に例が少ないので、正しく評価できているかどうか。
子供が中国、私が日本です。
中国は奇襲を受けないよう、日本軍から遠い側に配置しました。日本は時間の掛かりそうな山を避け、平野部に戦力を集中して、6ターンで2つか8ターンで3つの条件を狙うことにします。また日本の砲は遠方から山を狙い、そこから援軍に来るのを阻止します。1ターン後半、中国軍は森に広がって防衛線を引きました。
第2ターン、日本軍は平野部で前進を続けますが、中央では3つの湿地と2つの田んぼを越えた所から重機関銃のファイアレインを敷かれ、移動を妨げられます。これは予想外。また迂回して行くつもりだった山でも、中国軍が広がっていたため増援が避けて行けず、戦闘に巻き込まれてしまいました。
第3ターン、それでも日本軍は煙幕を使ったり、迂回できる所は迂回したりし、山では半個分隊格闘を仕掛けて、中国戦線に食い込んで行きます。しかしこれではもう全然分断各個撃破じゃないぞ。
第4ターン、日本軍は中国軍と全面戦闘に入り、森では半個分隊格闘戦、平地では射撃戦で激しく戦い、互いに損害が増えて行きます。

(下が北)
第5ターン、日本は少しずつ中国軍を押し込んではいるのですが、なにせ各個撃破できることを前提とした戦力しかないので、全面正面攻撃では到底中国軍を破れそうにありません。なんとか爆薬攻撃からの白兵戦とかで崩せないか。しかし山の方では中国軍を一部放置して進んで来て、こちらの支配は無理なので、時間も実質8ターンまでしか無くこれも厳しい所。
第6ターン、各地で中国軍に損害を与えているものの、日本軍の損害もまた大きく、戦力差を埋められるような状況にはなっていません。特に中央の森では中国鬼スタックにヒーローまで加わって、どうやってこれを倒せばいいのか。ターン後半にはここが潮時と、中央の中国軍は整然と後退して行きました。
第7ターン、あと2ターンで前面の中国軍を壊滅させるなど、もうすでに不可能な情勢ですが、最後に爆薬で中国鬼スタックに突っ込んでみました。もちろんダメでした。中国の勝ちです。

勝利判定ターンを早めたことだけで、既に各個撃破ができず分割防御の補正が不要になっていたので、さらに戦力まで変えたのはやり過ぎでした。時間制限と戦力を両方変えたことで、日本の予想勝率はマイナス3%になってしまったようです。
ただバランスはともかく、日中戦争では火力が低く白兵戦が強いことによって、射撃戦をくぐり抜けて肉薄し格闘戦で勝負を決めるという、他所ではあまり見られない前近代的な戦いができるのがおもしろいです。
インデックスへ