シナリオ改造始めました
家にある中規模以上のシナリオで戦力バランスの悪くないものが、そろそろ尽きてきました。そこでこれからはかなり精度が上がってきた戦力評価を利用して、シナリオの戦力を増減してバランスを取ることにしました。
その第一弾として今回選んだのは、Kampfgruppe Peiper IIのKGP7、シェヌの橋。家にある中で唯一シェヌのヒストリカルマップを使えるシナリオなのですが、あまりにバランスが悪そうで、今までやるのを諦めていたものです。アルデンヌ反攻の最中、アメリカ空挺部隊がシェヌの町と橋を守るドイツ軍を攻撃します。アメリカは7.5ターンの終了時に、全ての建物と橋を支配していたら勝利です。
アメリカは西から8個分隊、南から12.5個分隊で濃い靄の中を攻めます。そして橋頭保を守る弾不足のドイツは、SS10.5個分隊を9.5個分隊に減。他に普通のハーフトラック1、IFE12火力のハーフトラック1、IFE6火力の対空砲1がありますが、IFE20火力の非装甲ハーフトラック2と105ミリ野砲1は取り除きます。この中で非装甲ハーフトラックは、評価上戦力に数えないものですが、天敵となる砲や戦車が相手にいないとかなりの威力があるので、これも削除しました。
これで戦力評価は、ドイツ12%の優勢で予想勝率8割だったのが、1%優勢なだけの互角となります。
子供がドイツ、私がアメリカです。
ドイツとアメリカはシェヌの町を二分するような形で配置区域が分かれています。ここでドイツは橋だけを守り切れば勝てるのに、わざわざ町中に部隊を置いて、高火力短射程のアメリカ空挺部隊に近距離で先撃ちさせてあげるような人はもういませんよね?
当然橋向こうに全て配置されたドイツ軍に対し、アメリカは村の支配を半個分隊に任せて、主力は急速に橋に接近します。ドイツは壕を掘ったり、靄と隠蔽であまり効かない射撃をしてみたり。
第2ターン、南側のアメリカ軍は森の中をさらに接近。一方西側の部隊は、ドイツの鬼スタックに正面から突っ込んで行くのは無謀なので、丘の上で射撃体勢を整えます。するとターン後半にはドイツ鬼スタックが森の中のアメリカ軍を射撃。射程内でハーフトラックと合わせて36火力−2修正の彼らは、良い目を連発してROFを維持し続け、隠蔽や靄をものともせずいきなり3.5個分隊を除去してしまいました。なんだこりゃ。アメリカの射撃では、ドイツ12火力ハーフトラックがスタン。
第3ターン、ドイツ鬼スタックとまともに撃ち合っても勝ち目は無いので、南側のアメリカ軍は道路下の排水トンネルを通ってドイツ軍に近づきます。西の丘の部隊も撃ちながら突撃でじわりと接近。
ターン後半にはドイツ鬼スタックが丘のアメリカ軍を混乱させます。しかしアメリカも小川で鬼スタックの死角から顔を出したバズーカが、12火力ハーフトラックの撃破に成功し、丘からはドイツ対空砲を混乱させました。

第4ターン、この先はドイツ軍をある程度減らさないと、アメリカ軍は進みようがありませんが、小川のクレスト部隊は鬼スタックでない方のドイツ兵と戦ってすら負けて全混乱。度し難い。
第5ターンもまた、撃っても撃ってもドイツ鬼スタックは強く、丘の上の部隊は撃ち負けるだけ。ドイツ機関銃は弾不足で11以上故障なのに、何度撃っても故障しない。それどころかアメリカの方が、中機関銃2つと軽迫撃砲1つ故障。サイの目の差がありすぎる。
第6ターン、幸い故障した中機関銃2個は両方一発回復し、ようやくアメリカは準備射撃で対空砲とドイツ軽機関銃を混乱させました。しかし丘の上の石造瓦礫にいた中機関銃スタックは、ドイツ鬼スタックに撃たれて壊滅。でももう今行くしかない。アメリカ軍は突撃で橋に続く道路に並びます。
ターン後半、ドイツ鬼スタックは橋に隣接したアメリカ半個分隊を混乱させますが、連射した重機関銃が故障。やっとか。

第7ターン、故障したドイツ重機関銃は壊れました。よし、アメリカは最後のチャンスに賭ける。アメリカ9−2の中機関銃スタックはドイツ1個分隊をKIAし、道路には部隊を並べ直し、小川では鬼スタックを撃てる位置でバズーカ部隊がクレスト。さあこれでどうだ!
7ターン後半、今までは目の良かったドイツでしたが、これからはもう・・、もっと良かった。。中機関銃しかないにもかかわらず、ドイツ鬼スタックは狂ったように連射し続けます。そしてクレストしたバズーカ部隊全員はおろか、道路上のバズーカを持った分隊2個や、橋の隣の半個分隊まで混乱させてしまいました。
こうしてバズーカが全滅した所に、ドイツハーフトラックが止めの前進。橋の前に機動中で陣取ります。アメリカはこれを次の準備射撃で倒さないと、橋にたどり着けません。
うーむ、これは機関銃で破壊を試みるしかない。第8ターン、次々に撃つアメリカ中機関銃。そして3つ目でついに破壊。やった、と思ったら操作班脱出成功。なぜ運が尽きん。しかしこれは隣から36火力で撃てば9以下で除去できる。でもこれが10、混乱しただけ。他の射撃にも耐えた。
アメリカ終わった、ドイツの勝ち。

やはりドイツがシナリオ通りの戦力だったら、アメリカに全く勝ち目はありませんでした。シナリオ改造でバランスは非常に良くなったと思いますが、サイの目が偏り過ぎました。
しかし戦力バランスが取れて、両者とも火力の有効活用をしっかり考えた場所で撃ち合えば、後は運の勝負になるのも仕方ないのかもしれません。今回もドイツ鬼スタックの居場所が、集中攻撃を受けることなく橋へ続く道を完全に制圧できる非常に良い位置でした。小川を通ってのクレストという良い対抗場所を見つけたと思ったのですが、残念です。
やはりASLは戦力第一、集中第二、場所が第三で、第四にサイの目のゲームですね。
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