カキン!凍結!
 
 今日のASLは、Euro-Pack V - The Eastern FrontよりEP18冬地獄。独ソ戦最初の冬、長い戦闘による損失と恐るべきロシアの冬が、モスクワ北西部でのドイツ軍の猛攻をついに止めました。そしてその年の一番寒い朝、全線戦でソ連の反攻が始まります。ソ連は8ターンの終了時に、2つある石造建物を両方支配し、西に15VP以上脱出していたら勝利です。
 厳冬で深雪で強風が吹いていて、それにより吹き溜まりがランダムにできます。吹き溜まりは入るのに全移動力を使ってボグチェックとなり、風上方向に生垣があるとみなされます。また勝利条件建物のある村を通って東から西へ抜ける道が、一本除雪されています。
 守るドイツは、7個分隊と50Lの対戦車砲2門、47Lの1号対戦車自走砲、塹壕2が初期配置。第6ターンには37Lの対戦車砲1門が、車に曳かれて西から入ってきます。
 そして攻めるソ連は、冬季迷彩の18個分隊(内4個が徴募兵)と9−2指揮官、T−34が4両(76ミリ中砲身3、長砲身1)が、第1ターンに東から侵入。そして第5ターンには、45LのT−26Sが2両南から入ってきます。
 戦力評価では深雪と攻撃側徴募兵20%以上の補正が付いて、ドイツ8%の優勢で予想勝率6割となります。子供がソ連、私がドイツです。


 まずドイツ歩兵は当然、塹壕で繋いだ村の建物で守ります。それから弱い1号自走砲はT−34の前に出たら死ぬだけなので、南西の森に下がってT−26の突破を待ち受けることにします。
 そして問題なのは対戦車砲で、いろいろ置き場所があってどこにすればいいのか。またソ連戦車も除雪道をまっすぐ進むのが一番進みやすいですが、当然ドイツもそれを狙って対戦車砲で待ち構えている可能性が高く、どうするか難しい所。この辺はじゃんけんのようなものです。

 第1ターン、ソ連は大胆に戦車で除雪道を進み、そのまま村の前にある生垣沿いに並びます。近くには対戦車砲が隠れていそうな怪しい森がありますが、リスク回避よりもスピードをとりました。その際臨機射撃によってソ連の搭乗兵が結構損害を受けます。
 それ以外のソ連歩兵は、果樹園に隠れて除雪道を急進するものと、迷彩を利用してゆっくり進むものに分かれて侵入。T−34に狙われたドイツ機関銃スタックは、一旦後ろに下がって隠蔽を付け直しました。

 第2ターン、2両のT−34が塹壕のドイツ分隊を撃ってこれを除去。またドイツの機関銃が下がったので、ソ連歩兵は急いでT−34の後ろを進みます。
 そして防御射撃。ここで村の右前の林に隠れていた対戦車砲が登場。T−34の砲塔はこちら向きですが、車体は怪しい森に備えて前を向けていました。そのため3両の車体が側面を晒しており、うち2両は準備射撃で撃っているので、前進射撃で車体の向きを変えることもできず、次ターンの準備射撃でも側面を撃たれる形。ドイツがわざわざ分隊を撃たれる位置に出した意味は、ここにありました。「さあ、2、3両破壊してやる。手始めにまだ撃ってない奴からだ。フォイアー!」
 カキン!凍結!対戦車砲は並外れた厳冬ですでに氷に覆われており、1発も撃つことはできませんでした。ぐぐぐ。ターン後半に砲が直ることもなく、T−34は車体ごと回して射撃し、全車が正面を向けたので、これ以降に直ったとしてももう砲は効きません。ドイツは厳しい状況ですが、ひとまず隠蔽のついた機関銃を前に出して様子を見ます。

(下が西)

 第3ターン、T−34は全車で対戦車砲を攻撃しますが、効果は無く1両が主砲故障。前に出てきたソ連歩兵も一部が撃たれて混乱し、最初に戦車から落ちてコミサールで回復した少数だけが、村の脇の森に到達しました。撃ったドイツ兵はまた後ろに隠れ、ひたすら隠蔽を維持して村を守る構えです。

 第4ターン、幸いT−34の主砲は直ったものの、このまま氷漬け対戦車砲を狙い続けるのは時間の無駄。ソ連は一気にT−34を前進させ、村のドイツ軍に隣接させます。さらに歩兵も脇の森に進み、鬼スタックがドイツ軍正面に対峙。さあ勝負だ。
 そして防御射撃。「ふふふ、実はここにいたのだ。」ドイツ対戦車砲が遠く右端の林に隠れており、この辺りに数多く吹き溜まりができていたにもかかわらず、丁度出てきたT−34の側面にLOSが通っていたのでした。
 「今度こそ仕留めてやる。フォイアー!」カキン!凍結!「こいつもかい!」
 「うおー、こうなったらせめて重中機関銃でソ連鬼スタックをハチの巣に。フォイアー!」カキン!凍結!「もういいわ!」ドイツ負け。



 ドイツは歩兵火力が強いので十分戦えるはずなのですが、ここまで厳冬に祟られるとどうにもなりません。厳冬ではドイツ兵器の故障値が2上がると言っても、故障するのは10以上だけなので、普通なら6回くらいずつ撃てるはずなのに。

 
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