煙幕の神と白兵戦の神
 
 今日のASLは、TAC55危険な交差点。チュニジアに侵攻したイギリス軍は、チュニスに向かう途中の交差点を封鎖する独伊軍に対し、戦車と歩兵協同で攻撃を開始します。イギリスは6ターン半の終了時に、30CVP以上の損害を受けることなく、11Q3 と11I6の両方の建物を支配していたら勝利です。林はオリーブ園になり、初期配置と第1ターンの盤外配置は同時に行います。
 守る枢軸は、9個エリートイタリア分隊と4個ドイツ突撃工兵分隊に、75*セモベンテ3両、地雷12火力です。
 これを攻めるイギリスは、第1ターンに7個分隊とキャリアー6両、40LのヴァレンタインV2両、57LのクルセイダーIII3両が、3つに分かれて南から侵入。そして第2ターンには、6個分隊と、唯一榴弾をいくらか持っていて煙幕は無限にあるクルセイダーII CS1両が、南から入ってきます。主要戦車は皆8以下で煙幕迫撃砲を撃てるのが強力。
 戦力評価は枢軸2%の優勢で予想勝率は5割。子供がイギリス、私が枢軸です。


 枢軸は勝利条件建物を中心に守りやすい高台の上で守り、下の勝利条件建物は捨てます。その内戦車は建物に2両、オリーブ園に1両置いて、軽迫撃砲は高台の端で近づいてくるイギリス軍を狙います。
 第1ターン、イギリス戦車は高台に急接近し、煙幕迫撃砲で西側の迫撃砲を煙に巻きます。これにより西側の歩兵は無事に前進できましたが、東から入ったイギリス歩兵は途中でいくつかピンになりました。ターン後半、枢軸は一斉に築壕を始めますが、成功率は低め。
 第2ターン、イギリス戦車主力は高台の中央手前に並び、次ターンで丘を登る準備を整えます。西に回ったキャリアーとクルセイダーII CSは地雷にはまって、損害は無かったものの一時足止め。またキャリアー3両は装備を引っぺがし、イギリス歩兵は中央に向かって集まって行きます。枢軸は引き続き築壕を続けますが、イギリス半個分隊が建物2階に上って見ていたので、隠蔽が取れないよう生垣の陰になっている所だけにしました。

 第3ターンには、5両のイギリス戦車が一斉に丘を登り、勝利条件ではない方のお家戦車と対峙。お家戦車はHEAT弾発射を試みましたが、弾が無かったので隠蔽を維持します。また3両のキャリアーは丘の裏手に回り込み、突撃では歩兵が丘を登って各戦車に1分隊ずつ付きました。
 ターン後半、セモベンテはこれ以上待ってもやられるだけと、徹甲弾を撃ってみましたがやはり弾かれて、一方的に棺桶入り。その間に勝利条件建物周りでは概ね壕を掘り終え、オリーブ園では右側に配置をシフトしました。

(下が北)

 第4ターン、普通なら壕に囲まれた勝利条件建物に突っ込むのは結構難儀なところですが、ここからがイギリス戦車の本領の見せどころ。順次向きを変えると、煙幕迫撃砲を撃ってイタリア軍の目隠しをしながら、外郭壕陣地に突入し、オーヴァーラン・前進射撃・白兵戦の連続攻撃。1両は機関銃が故障した上に走行不能になったものの、イタリア軍の防御射撃を無効化し、イギリス歩兵は間近の生垣に安全にたどり着くことができました。そして突撃工兵(戦車を走行不能にしたやつ)を前進射撃で混乱させ、退却不能で捕獲します。さらにキャリアーは背後から丘に登って、枢軸兵の退却ができないようにしました。
 ターン後半、オリーブ園のセモベンテはせめてもの反撃。イギリス戦車にうまくHEAT弾を当てましたが、これがまさかの10で弾かれ、撃ち返されてRIP。さらにドイツ半個分隊が、隣接するイギリス戦車に爆薬攻撃を掛けましたが、こちらも全く効かず。これはもう3ターンも持たなそう。枢軸は壕に出ていた突撃工兵分隊を建物に呼び寄せて、最終防御につきます。

 第5ターン、イギリスは煙幕で建物を覆った上で、戦車がまわりを隣接して取り囲み、歩兵も2か所で隣接しました。しかし煙幕にもかかわらず、防御射撃で1スタックが全て混乱させられてしまったので、このターンの建物突入は延期です。
 ターン後半、建物内のセモベンテはイギリス戦車を走行不能にし、逃げ出した操作班を背後のオリーブ園からの射撃で討ち取りました。一方歩兵戦は煙が厚くて互いに効果なし。枢軸はこのターンをなんとか生き延びたものの、こんな状況では・・


 第6ターン、建物内のセモベンテもついに炎上。イギリス戦車は煙幕迫撃砲を撃ちまくりながら、残った周囲の枢軸兵を踏んで、今度こそ歩兵は隣接に成功して突入準備完了。白兵戦に入ります。
 建物内のドイツ軍は突撃工兵2.5個分隊と9−1指揮官、イギリス軍は3個分隊と指揮官3人ですが、ドイツは指揮官と1個分隊が撃たれてピンになっています。しかもイギリスは1個分隊が隠蔽付きなので、不意打ちは4つも有利。これはドイツ終わったか。
 ところがまさかの不意打ちならず。さらにまさかの両者攻撃はずれ。外郭最後のイタリア軍も混戦となります。これはもしや?
 ターン後半には、イギリス軍の妨害をくぐり抜けて、オリーブ園からイタリア軍が白兵戦の援軍に駆けつけます。そして両軍フルスタック同士の白兵戦ですが、8−3−8の2.5個分隊はパワーが段違い。枢軸は一方的に1個分隊を除去します。しかし混戦のイタリア兵は倒され、次はもっと厳しいぞ。

 最終ターン、イギリスは36火力2回を含む包囲攻撃で、味方ごと焼き払う地獄絵図。いかな突撃工兵とイタリアファナティックエリートといえども、これなら息の根を止められるだろう。
 ところが炎上した戦車の煙に邪魔されて、枢軸は半個分隊がピンになったのみ。しかも指揮官はクラス上昇。地獄に神。イギリスは仕方なく失った部隊を突撃で補充して、最後の白兵戦に賭けます。
 枢軸軍を一方的に全滅させるしかイギリスに勝ちは無いので、全部で全部を攻撃して1対2の4以下。枢軸も完全相打ちなら支配を保持して勝てるので、やはり全部攻撃で3対2の7以下。奇跡の逆転はあるのか?
 結果枢軸は一方的にイギリス軍を撃滅。枢軸の勝利です。

(右が枢軸のサイ)


 我が家では基本的に火力決戦主義なので、このように最終ターンの白兵戦で勝負がつくのは非常に珍しいです。大量の煙幕迫撃砲は想像を超えて強力でしたが、8−3−8突撃工兵はそれ以上に強力でした。

 
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