鬼神に金棒
INBさんとの対戦2戦目は、J246 Loser Takes All 敗者総取り。1945年ハンガリーで、ドイツは分岐点のクリアに成功した余勢を駆って、要の町を奪還に向かいました。ドイツは6ターン以内に、町から統制状態のソ連MMCがいなくなったら勝利です。雪の降る雲があり、建物は全て木造です。アパートは区切りが無く、1階建てになります。
守るソ連は12個分隊とAT地雷3、100LのSU-100 3両を町に初期配置します。と書いてあるのですが、特別ルールには地雷を町の外に置くと矛盾したことが書いてあり、今回は町の中に置くことにしました。そして76L野砲2門を真ん中のボードに置きます。SU-100は無作為選択で1両か2両が最初にTIになります。
そして二方向から攻めるドイツは、東側に5−4−8を含むSS3個分隊と、88LLのヤークトパンター1両、75LLのゼーアラング1両、75Lの4号戦車3両、37L(12)対空のオストヴィント2両を初期配置。そして第1ターン以降にSS9個分隊と9−2指揮官に、150ミリ榴弾のコオロギ1両、20L(12)の対空ハーフトラック1両が侵入します。
前回INBさんには完全集中決戦戦術の威力に目覚めてもらったので、今度は防御側で予想勝率69%のソ連を持ってもらい、覚醒した力を存分に発揮していただこうと思います。
ソ連は東西に歩兵を並べ、戦車は東側に集中して配置します。TIになった戦車は一番東側のもの。
第1ターン、ドイツは東側の一角に煙幕を置き、別のヘクスには射撃を加えましたがこれは外れました。そしてTI戦車を狙ってヤークトパンターが進むと、南側の茂みに76Lが隠れていて、側面を撃って来ました。「これはやられた」と思ったら、APCRは無くAP弾も外れ。ヤークトパンターは運良く射撃位置にたどり着き、ゼーアラングと歩兵、4号1両も続きました。
一方西側では、平地を正面から突っ込むのは無謀なので森に隠れて進み、特に歩兵は砲が隠れている可能性に備えて北の森に入ります。前進射撃では東でソ連1個分隊を混乱させました。
ターン後半、ヤークトパンターに狙われていたSU−100は、煙幕の妨害にもかかわらず、追加射撃でヤークトパンターを倒してしまいました。さっきは運で助かったが、結局だめだったか。その後ソ連軍はドイツ軍に対応し、北東を中心に北側へ移動します。
第2ターン、これはゼーアラングが側面を狙われてまずいな。かと言って振り向くと、今度は野砲に側面を撃たれる。そこでドイツは4号で煙幕を撃って隠した上で、ゼーアラングを一歩後退させます。
さらに東で前に出ている歩兵も危ない?いいやSS様が一般ソ連兵など恐れてはいられない。撃ち合いだ。まず戦車が撃って南側の分隊を混乱損耗させましたが、4号が1両故障。そして肝心の歩兵スタックの射撃は3。よし賭けに勝った!と思ったら指揮官と中機関銃は耐えて一般分隊が混乱しただけ。しかも狙撃兵でオストヴィントがリコール。あれ?
そして西での移動後、ソ連が東で防御射撃すると。前の歩兵が5。中機関銃が3、ROF維持。6、ROF維持。5、ROF維持。5、やっと終わった。指揮官2人分隊3個だったSSスタックが、最後は半個分隊1個と指揮官1人だけになって潰走。これでは東からの攻撃などもう不可能で、西側だけで時間内に町を一掃するなんて絶対無理。たった1ターン半でソ連勝ち。

(下が西)
部隊運用のうまいINBさんなので、完全集中決戦戦術を身に付けたらかなり強くなるだろうなとは思っていましたが、こんなにも強いとは想像を遥かに超えていました。
先に接触することになりドイツの戦車が強力な東側へ、ソ連は砲と戦車を全て集中して、北向きに制限されている砲は、回さずに撃てる南側の茂みに置いていました(実はもう1門も同じ茂みにありました)。これにより東の戦車戦ではそもそもドイツに勝ち目が無く、戦車が勝てなければいくらSSとは言えたった3個分隊では飛んで火にいる夏の虫。歩兵戦力を結集した見事な反撃で壊滅させられました。何から何まで卓越した作戦です。
これからはINB先生に部隊運用の妙を教えていただくことにします。
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