鋼鉄の看守
 
 今日はアニュアル’90より、デラックスASLのA6、ブレイクアウト〜脱走〜です。1944年のロシアで、バグラチオン作戦により捕まりかけたドイツ軍が脱出を図ります。ドイツ軍は目と鼻の先まで迫るソ連軍から逃げて、西の自軍盤端まで4.5ターン以内に25点以上脱出させるのが目的ですが、ソ連軍は一部の部隊が脇からも襲い掛かってきます。なおドイツ軍は真ん中の道路から脱出すると点数が1.5倍になります。
 逃げるドイツ軍は15個分隊と75ミリ砲1門。迫るソ連軍は、12個分隊とIS2が2両。さらに第1ターン第2ターンとランダムに、4個分隊とSU122(122ミリ榴弾砲)か、3個分隊とOT34(75ミリ砲に32火力の火炎放射器付き)があらかじめ決めた脇の進入路から入ってきます。ドイツは2個分隊まで隠匿配置でき、先攻です。子供がソ連、私がドイツです。

 ソ連軍は2レベル建物の上から、平地を通って逃げようとするドイツ軍を狙っています。ドイツ軍は回り込まれて退路を塞がれないよう戦線を維持しながら、物陰に隠れつつ急いで後退を始めます。これを追うソ連軍。しかしIS2が1両、隠れていた対戦車砲に撃破され、いくつかの部隊が隠匿配置の半個分隊に撃たれて混乱します。これはドイツ軍、まあ順調じゃないかな?

 第2ターン、ドイツの一部の部隊は取り残されるものの、かなりの部隊が脱出側のボードまで到達。さらにソ連の火炎放射器戦車はいきなり火炎放射器が壊れてしまいます。ソ連の進入路の一つも待ち伏せして、脱出まであと少し。
 しかしここでソ連は点数の高くなる脱出道路を、火炎放射器故障も含めた2両の戦車で封鎖。そして後ろと側面から迫るソ連歩兵は確実にドイツ軍の混乱を増大させていきます。

 第3ターン、今の状態で簡単に脱出できる分だけではドイツの点数は足りません。そこで中央の部隊はソ連戦車に隣接する建物に進んで、これを攻撃する準備をします。そしてしんがりになっている9−2指揮官のスタックは、追いすがる敵を白兵戦で倒しに行きます。しかし有利だったにも関わらず、倒し損ねて混戦となり、他のソ連軍が通り抜けるのを阻止できなくなります。

(上が北)

 第4ターン、奇跡的に倍の敵を白兵戦で倒したドイツ75ミリ砲操作班は、背中を向けているIS2をすぐさま射撃してこれを破壊する大殊勲を上げますが、ドイツにできたのはこれだけ。もはや脱出できる全部隊が点数1.5倍の道路から抜けなければドイツは勝てない状況ですが、ソ連の戦車と歩兵が待ち受け、防御射撃で建物から狙ってみたパンツァーファウストも当たらず。ドイツが点数を達成できないのは確実になったので、ソ連の勝利となります。

 ゲームが終わってから気づいたのですが、最初の配置でドイツとソ連の間に、1へクス建物ですがレベル2の建物があったことを見落としていました。実はこれが南の端に重要な死角を作っており、ドイツ軍はその陰を通って高速で退却することができたのでした。なのでドイツは大半の部隊を南側に配置すれば、第1ターンに脱出側ボードに達することができ、例え戦車で点数1.5倍の道路を塞がれたとしても、通常の点数で脱出して勝てるでしょう。これは作戦ミスでした。
 予想プレイ時間は、(35+3*4)*4.5/60+1≒4.5時間。途中用事でしばらく抜けたので正確な時間は分かりませんが、実際にはもう少し長くかかったと思います。
 
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