完全過ぎた建物
今日のASLは、アニュアル90のデラックスA5 Intimate war 個人的な戦争。山下陸軍大将が撤退を決めたのに岩淵海軍少将が従わず、海軍陸戦隊を率いて勝手にマニラで戦って市民に大きな被害を出した事を指しているのでしょう。要塞化されたマニラの警察署に立て籠もる日本軍を、アメリカ軍が重砲と共に攻撃します。
アメリカは6.5ターン終了時に、警察署の各階を3区域以上ずつ支配していたら勝利です。果樹園は繁っていて、両軍とも警察署以外の建物を4ヘクスずつ瓦礫にします。
日本は大きな警察署で守り、エリート6個二線級12個分隊と要塞化3、鉄条網8で、鉄条網は前面以外に固定配置。これを攻めるアメリカは、エリート6個一線級10個分隊と9−2指揮官、155L野砲1門、105ミリ榴弾野砲2門です。
戦力評価では日本が13%の優勢で予想勝率9割なので、日本軍から3個分隊減らし、アメリカ軍を1個分隊増やします。これで日本の優勢は2%台となり、大体良いバランスではないでしょうか。
子供が日本、私がアメリカです。
日本は警察署正面に隠蔽防止の半個分隊、アメリカから見て右側面に2個分隊を置き、残りはアメリカから見えない内部に置きました。アメリカは機関銃スタックと2つの軽迫撃砲を左側に置いて、建物2階から警察署内部を狙いに行き、残りは正面から右手に配置します。
第1ターン、アメリカ機関銃スタックは予定通り左の建物2階に上がり、右手では砲の支援を受けて建物に侵入し、鉄条網に入り込みます。すると日本は右側面に部隊を押し出してきて、特に鉄条網に隣接する白燐弾の置かれたヘクスには、大きめのスタックが出て来ました。また日本は毎ターン前面に見張り部隊を送り出して、アメリカが隠蔽を置くのを阻止してきます。
第2ターン、隣接された9−2とエリートのフルスタックは、白燐弾の残りと石垣を頼りに鉄条網を抜けようとします。ところが何と9−2指揮官はモラルチェックで12を出してしまい、本人死亡スタック全員混乱。アメリカもうだめなんじゃない?左手のアメリカ機関銃スタックも、日本に煙幕を撃ち込まれ、支援力が低下してしまいます。

第3ターン、アメリカは一旦突入を諦め、右手では砲と歩兵で射撃戦を続け、じわじわ損害を与えます。しかしこんなことをしていても間に合うとは思えない。また煙に巻かれた左手の機関銃スタックは、建物を出て警察署に近づきました。日本は隠れては戻るで損害を抑えています。
第4ターン、アメリカは何とか最初の要塞区画に突入しようと、移動で隠蔽を剥がして待機射撃で撃とうとします。しかし日本の反撃で待機射撃部隊は全員混乱。だめだこりゃ。そもそも待機射撃が撃てたとしても、日本分隊は一回の混乱を耐えるので、爆薬の無いアメリカ軍が要塞に突入するのは無理。どうにもならずアメリカ投了です。

アメリカはシナリオより戦力を有利にしたにもかかわらず、火力不足で撃ち勝てず、鉄条網を越えるのも困難でした。アメリカは105ミリ砲を石壁まで押し出し、正面から両脇にかけて突撃で一斉に日本の前面に出るべきだったのでしょう。しかしそれくらいでは互角に届かない感じです。
警察署には外から見えない完全建物へクスがないので、戦力評価では特に補正していませんでした。しかし瓦礫化を利用すればaK2の地上レベルを外から見えなくして実質完全建物化できる上、要塞化されているのにアメリカには爆薬も火炎放射器も無く、日本軍は強いコミサール能力が使える等、普通の完全建物以上に固くなっています。ですから戦力評価では、完全建物として日本を質補正で1.1倍するのが妥当だったようです。
それで計算すると元のシナリオでは日本が18%優勢の必勝、戦力調整後でも日本は8%優勢で予想勝率7割5分となり、実感としてもこのくらい。アメリカは爆薬と火炎放射器が欲しいところです。
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