最恐火竜と巨大砲
 
 今日のASLは、Le Franc TireurよりFT10脱走。1942年12月、ソ連軍はヴェリーキエ・ルーキでドイツ軍を包囲し、大量の砲撃でドイツ軍を弱らせた。そして街に残った重砲を攻撃しようとした時、エストニア兵がドイツに寝返った。ソ連は8ターンの終了時、ボード22の大きな建物を支配した上で、2つのドイツ砲を破壊か捕獲していたら勝利です。積雪と降雪があります。
 守るドイツは11個分隊と爆薬3、ロードブロック1、塹壕4(建物に繋がる)。さらに弾不足の150ミリ榴弾野砲2門を、22L7から2へクス以内に置きます。
 そして攻めるソ連は18個分隊と9−2指揮官、爆薬3を北西に配置。そして第3ターンに、41年型T−34が2両と火炎放射器戦車OT−34が2両、北西の道路から入ってきます。OT−34の火炎放射器は、故障値が12になりますが、火炎は各4回しか吹けません。さらに指揮官から2へクス以内になく、確認されたドイツユニットから8MF以内のソ連MMCは、ドイツ移動フェイズにNTCをして、失敗するとドイツに寝返って脱走します。
 戦力評価はドイツが1%優勢なだけの良いバランスです。しかし火炎射程が2へクスある上に移動力が17もあるOT−34が非常に強かったり、ドイツの150ミリ砲が強力で近づき難かったりで、実際のバランスはどうなのか?子供がドイツ、私がソ連です。


 第1ターン、ソ連軍は大きな墓地を通って進みます。そして重砲を囲む建物に置かれたドイツ歩兵は、一斉に放火。雪で他には延焼しませんが、建物内部は関係なく燃えます。
 第2ターン、ソ連は機関銃スタックを左手に動かし、指揮官付きフルスタックでロードブロックの撤去を試みます。しかし8以下の撤去は失敗。ここは戦車が迂回するのに建物の間を抜けなければならず、結構痛い結果です。ドイツ軍は砲の付近に集まって守りを固めました。

 第3ターン、ソ連機関銃スタックは左から近付きますが、ドイツには150ミリ砲に加えて重機関銃も2丁あり、歩兵だけでは手が出せません。しかし戦車はロードブロックで足止め中。さすがにこのターンは撤去し終わりましたが。ドイツはソ連機関銃に煙幕を落として終わりです。
 第4ターン、OT−34は墓地道路を通ってドイツ軍正面に抜け、T−34は大きく左側に迂回。歩兵も物陰に隠れながらじりじり近づきます。こうなるとスタックしたままではまとめて火炎に焼かれてしまうので、ドイツ軍は散開せざるを得ません。またシフトしてきたソ連機関銃スタックに対しては、再び煙幕を置いて射撃を防ぎます。


 第5ターン、T−34と機関銃スタックは左側面に回り込みます。そして右手ではOT−34が、隠蔽された歩兵と共にドイツ前線に接触。さあ勝負だ。
 ターン後半、ドイツ軍は建物に隣接した部隊を撃退したものの、右の林にいたソ連兵は攻撃を耐え切りました。そしてこのソ連兵が隠蔽半減後4火力で、スタックしたドイツ砲を撃ってみると。3!砲1個が混乱。ソ連この低火力でラッキーヒットです。

 第6ターン、ソ連は歩兵でさらに砲を撃って残った砲をピンにすると、OT−34前進。ピンで振り返って撃ってきた150ミリ砲弾もうまく躱し、火炎を吹きかけました。これで操作班は1個除去1個混乱。強大な150ミリ砲の無力化に成功です。左手ではドイツ半個分隊を倒した機関銃スタックが、突撃でずれて右側の支援に回りました。
 ターン後半、右手では反撃によりソ連軍も損害を受けますが、さらなる火炎放射と機関銃の射撃によりドイツ軍の損害も嵩みます。


 第7ターン、ソ連は難題を克服したものの、時間が残り少なくなってきました。そこで砲の捕獲は歩兵に任せて、OT−34は奥の勝利条件建物に向かいます。そして建物内のドイツ歩兵を混乱させた後、ソ連はそちらに向けて歩兵も進ませました。
 その一方右手の砲への突入では、周り中から突進するソ連歩兵に対し、ドイツエリート中機関銃がFPFで良い目を連発しまくって、全てのソ連兵の突入を止めてしまいました。これだけ行けば抜けられない訳ないと思っていたのに、ソ連は唖然。
 これにより持ちこたえたドイツは、残った戦力を砲の周りに集め、最後の防衛線を築きました。ソ連はこれを破れるのか?

 最終ターン、砲の周りは固く、ボロボロのソ連歩兵ではこれを破れそうにない。どうする?その答えはもちろん最恐火竜!
 OT−34は反転すると、左側から砲に接近。まず火炎放射でドイツの2つのスタックを崩壊させ、さらに進んで残りのドイツ兵の所に入って射撃を封じます。そしてT−34も動き、砲の後ろの建物に残るもう2つのドイツ兵を迂回して、街路戦闘で1両はやられたものの、ドイツ軍の射撃を全て封じました。
 こうして安全を確保した所で、ソ連歩兵が殺到して砲を捕獲。そして奥の建物へもソ連歩兵は突入して、残ったドイツ歩兵を混乱させ、端に残っていた混乱歩兵に隣接します。これでターン後半には全てのソ連兵を追い出し、建物を占領できるぞ。
 しかしドイツもターン後半に部隊を持って行き、建物の支配を維持できる可能性がまだあります。残った3ユニットを次々と建物に向けて走らせるドイツ。これを撃ちまくって1つ目、2つ目を止めるソ連。しかしドイツから奪った中機関銃は故障し、ファイアレインを残し損ねてしまった。そしてその隙へ突っ込む最後のドイツ兵。ソ連最後の臨機射撃をぎりぎりすり抜けて建物に駆け込み、ドイツは勝利しました。



 両軍に強力なユニットがいて、運しだいでは一気にバランスが傾く可能性もありましたが、今回は戦力評価通り非常に良い勝負となりました。

 
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