この戦車では奴らに勝てない
 
 今日のASLは、AP9レッドストーム。ベルリン最後の防衛線ゼーロウ高地の戦いです。ソ連は10.5ターン終了時に全ての複数へクス建物を支配すれば勝利です。
 ドイツは18個分隊と4号戦車6両、20ミリ対空戦車3両。ソ連は26個分隊と、T-44が3両、T34/85が3両、76ミリオープントップが4両に、120ミリ盤外砲です。川は水がいっぱいで橋以外渡れず、地面は軟弱です。
 大戦中に実戦で使われたことが無いと聞くT-44が出て来ていますが、前面装甲が厚すぎてドイツ戦車ではほぼ歯が立たず、T-34相手ですらドイツは不利です。戦力バランスはドイツ9%の優勢で、勝率は6割程度が予想されていますが、この不利な戦車戦をどうするかで勝敗が決まるでしょう。子供がソ連、私がドイツです。


 ドイツは丘に沿った防衛線を考えてみますが、右手の低く広い丘が前に突出していて、どう考えてもここから各個撃破されて勝てそうにありません。そこで右手は僅かな遅滞部隊のみにし、川の左手の丘と街で守ることにします。特に奥の街は盤外観測員からの視線がほとんど通らず、強力な盤外砲にも耐えやすくなっています。もちろん戦車は家や石壁に隠蔽して、できるだけ生き延びられるようにします。

 ソ連は川の左右に兵力を分けて進み、特にドイツの守る街の側では前面に森が広がっているので、川との境目をオープントップが迂回して進みます。これらの戦車は途中で破壊されると、隙間が塞がって後続の車両が立ち往生することになる賭けでした。しかし小型ということもあってドイツの射撃は当たらず、狙っていた4号戦車は対岸から他のソ連戦車に撃たれて先に破壊されてしまいました。
 中央はソ連歩兵が駆け抜け、早々に町の入り口の橋に近づきます。そしてソ連戦車も橋の防衛部隊に狙いを付けて撃ち始め、正面からきたソ連歩兵も前面の丘に迫ります。ドイツ軍の射撃もあまり効かず、このままでは包囲されかねないので、ドイツ軍は丘付近から撤退を始めます。

 そうこうしている間に、ソ連戦車は隠蔽、家や石壁をものともせず、1両また1両とドイツ戦車を破壊していきます。そして丘付近の戦車を倒し終わると、今度は回り込んで後方の街に隠れるドイツ戦車を狩りに行きます。これで正面からはソ連歩兵が、側面や後方からは止められないソ連戦車が迫り、ドイツは街を守りようが無くなってしまいました。ドイツ投了です。



 これはドイツ、完全に作戦の失敗でした。以前やったヤークトティーガーの出てくる不倒の巨人と同じく、強すぎる戦車に攻められたら、固まっては守りきれないようです。どうすればいいのでしょう。
 このマップでは珍しく丘の上に家がたくさんあるので、戦車はそこに入れハルダウンのチェックをして待つ手が考えられます。そうすればたとえ真っ先にソ連戦車に狙われることになっても、石造建築、ハルダウン、近接防御兵器を含む煙幕、隠蔽等で持ちこたえ、戦車全滅までの間、ソ連歩兵の前進を食い止めて時間を稼げます。そして最後は街の歩兵にがんばってもらいましょう。



 
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