丘で交錯する様々な影響
今日のASLは、AP130 マジュレの朝。ドイツはバストーニュ攻撃のため、まずそこを見下ろせるマジュレの西の丘を占領することにしました。ドイツは7ターン終了時に、レベル3のヘクスを全て支配していたら勝利です。積雪と靄があります。
守るアメリカは狐穴に入れるエリート8個分隊と、75ミリ砲シャーマン2両を初期配置します。このシャーマンはHIPの埋め込みで、砲撃しても設置した砲と同じ条件でしか隠蔽を失いません。そして第3ターンには76Lシャーマン2両、75シャーマン4両が西から来ます。
攻めるドイツは、8−3−8が5個、5−4−8が3個分隊(どちらもSSで突撃工兵)と、9−2指揮官、火炎放射器2、爆薬3を、東側のボードの中央部から北側にかけて、またSS6個分隊をその南側に初期配置します。そして東の端3番以下のヘクスに75Lの4号戦車3両を置き、第2ターンにはパンター2両が東から入って来ます。
丘の絡む戦力評価は難しい事が多いと最近分かってきましたが、このシナリオは複数の要因が絡み合って特に複雑です。まずドイツは丘の両脇の狭い正面側を攻めることができ、これは雪が無ければ丘の効果を無視しますが、積雪がある時は今のところ攻撃側歩兵を0.5倍のままにしています。しかしこれは過去に1例しかなく、これで良いか分からないので、今回は補正を無視してみます。
それからパンターは初期配置のシャーマンに倒されず戦場に先着できるので、アメリカは戦車数を0.25倍します。ただし特別ルールにより、初期配置のシャーマンは砲に近い性質を持つので、砲と見做して0.25倍されないようにします。
このように計算するとドイツの予想勝率が77%になったので、アメリカに3個分隊の初期配置と75ミリシャーマン1両の増援を加え、49%にしました。子供がアメリカ、私がドイツです。
アメリカは丘の頂上に見張りだけ置き、他は地上から見えないよう頂上の背後に置きます。ドイツは頂上に煙幕を撃とうとしましたが弾が無く、そのまま左右中央から丘に近付きました。中央のが爆薬火炎放射器隊と8−3−8の精鋭です。アメリカは観測射撃の白燐弾で、精鋭スタックの隠蔽を除去。
第2ターン、ドイツ軍は三方から丘を登り、パンターが前線に駆けつけます。ところが右のパンターが止まったすぐ隣に丁度シャーマンが隠れていて、パンター死亡確定。かと思ったら12が出て、三十五死に一生を得ました。慌てて振り向いたパンターは後半にこれを倒します。
第3ターン、ドイツ歩兵はレベル2に登ってアメリカ軍に攻撃を掛けようとしますが、丘で一歩引いて待ち受ける相手には、戦車の支援が無いとなかなか進めません。そこでドイツが戦車を進めたら、途中の草むらに隠れていたシャーマンに撃たれ、今度こそパンターはヴァルハラ行き。ここは隠れ場所が多すぎて、パンターを安全に進めるのが困難です。なおそのシャーマンもSSが白兵戦でヴァルハラに送りました。
ターン後半、増援のアメリカ戦車は2グループに分かれて、丘の上で待ち受ける4号戦車に向かって行きます。しかし今回は両軍とも有効打を与えられませんでした。歩兵戦も痛み分け。
第4ターン、左の4号戦車はシャーマン1両を衝撃にしただけで、あえなくお亡くなり。しかし右の4号は自身の衝撃と引き換えに、1両を破壊1両を衝撃に。さらにパンターも前進して76Lシャーマンを破壊しました。
そしてターン後半、可能性は低いが残った76LシャーマンがAPCRに賭けてパンターを撃つ。2、致命的命中、パンター炎上!パンターが全滅してしまっては戦車戦には勝てず、ドイツの負け。

(下が東)
色々な影響が入り混じって、運、作戦、戦力バランスの、どれがどのくらい勝敗に影響していたか良く分かりませんが、それぞれについては、
・パンターが倒されるかどうかの運の影響が大きい。
・ドイツ戦車は歩兵支援を後にして、まず全力でアメリカ増援戦車を待ち伏せる位置に行くべき。
・深雪でない積雪のある丘の狭い面を攻める補正は、0.75倍にするべきか?(その場合今回のドイツ予想勝率は、戦力調整前が50%で調整後が24%)
と思いました。
インデックスへ